「海外パケ・ホーダイ」というサービスを知っている人って多いのでは? 知らなくても「聞いたことあるような・・・」という人もいますよね。これはドコモの国際ローミングサービス、つまり海外でもネット接続することができるというサービスです。ドコモを契約しているスマホであれば海外へそのまま持って行くだけで利用できるのが便利です。
実は「海外パケ・ホーダイ」は2023年5月24日より「世界ギガし放題」に名称がを変更されました。ただしサービス内容や料金については特に変更はないようです。というわけでここでは改めてドコモの海外で使える定額サービス「世界ギガし放題」の基本的な情報や使い方について解説したいと思います。
目次
海外で使える定額サービスは2種類
ドコモを契約しているユーザーは海外で使える定額サービスとして下記の2種類のサービスを利用することができます。
- 世界そのままギガ
- 世界ギガし放題
ここでは「世界ギガし放題」について解説します。
世界ギガし放題の基本情報
利用条件
「世界ギガし放題」を利用するには以下の条件を満たす必要があります。
- 「WORLD WING」を契約していること。
- ドコモの国内向けプランを契約していること。
- 「世界そのままギガ」を契約していないこと。
■WORLD WING(月額料金:無料)
「WORLD WING」とはドコモが提供する国際ローミングサービス。「世界そのままギガ」「世界ギガし放題」の何れも利用するには「WORLD WING」を契約していることが前提となります。
ほとんどの人はドコモを契約したときに同時に「WORLD WING」にも加入していると思われます(よく覚えていない、という人もいるかもしれませんが)。
「WORLD WING」の契約状況は「My docomo」で確認することができるので渡航前に把握しておきましょう。
万一、契約していない場合は「ドコモオンライン手続き」から申し込むことが可能なので事前に手続きを済ませておきましょう。
■ドコモの国内向けプラン
「eximo」「irumo」「5Gギガホ プレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト」など、ドコモの国内向けプランを利用している必要があります。
当然ですがドコモユーザーでなければ「世界ギガし放題」を利用することができないということですね。
■「世界そのままギガ」は要解除
「世界そのままギガ」を契約している場合は「世界ギガし放題」を利用することができないので事前に解除しておく必要があります。
ただし、基本的には「世界そのままギガ」の方が安くて便利なので、特に理由がない限りは「世界そのままギガ」を利用する方がおすすめです。
利用料金
料金は1日単位で課金されます。使用したデータ通信量によって料金が変動する仕組みで、20万パケット(約24.4MB)までが最大1,980円。それを超えると最大2,980円となっています。
データ通信量 | 料金 |
20万パケット(約24.4MB)まで | 最大1,980円 |
20万パケット(約24.4MB)超過後 | 最大2,980円 |
ただ、一般的な使い方でネット接続をして1日に24.4MBで収まるとはとても考え難いので、実質1日あたり2,980円と考えておいた方がよいと思います。
また、日本時間を基準として1日のデータ通信量が確定します(日本時間0時から23時59分59秒までを1日とする)。現地時間ではないので注意しましょう。
データ容量
データ容量は無制限です。また「世界ギガし放題」は「世界そのままギガ」とは違い、ドコモで契約している国内向けの料金プランには影響しないので気にすることなく利用することができます。テザリングも可能なのでグループでの旅行の際にはメリットがより大きくなりますね。
※ただしテザリングにはデメリットもあるので把握しておきましょう。
対象エリア
「世界ギガし放題」の対象国・地域は以下のようになっています(2021.10.24現在)。
■北米
アメリカ(本土)、アラスカ、カナダ、グアム、サイパン、ハワイ
■アジア
韓国、台湾、中国、香港、インド、インドネシア、カンボジア、シンガポール、スリランカ、タイ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、東ティモール、フィリピン、ブータン、ブルネイ、ベトナム、マカオ、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス
■オセアニア
オーストラリア、クック諸島、サモア、ソロモン諸島、トンガ、ナウル、ニュージーランド、バヌアツ、パプアニューギニア、パラオ、フィジー、仏領ポリネシア(タヒチ含む)、ミクロネシア連邦
■ヨーロッパ
アイスランド、アイルランド、アゾレス諸島、アルバニア、アルメニア、アンドラ、イギリス、イタリア、ウクライナ、ウズベキスタン、エストニア、オーストリア、オランダ、ガーンジー、カザフスタン、カナリア諸島、キプロス、ギリシャ、キルギス、グリーンランド、クロアチア、コソボ、サンマリノ、ジブラルタル、ジャージー、ジョージア、スイス、スウェーデン、スペイン、スペイン領北アフリカ、スロバキア、スロベニア、セルビア、タジキスタン、チェコ、デンマーク、ドイツ、トルクメニスタン、トルコ、ノルウェー、バチカン、ハンガリー、フィンランド、フェロー諸島、フランス、ブルガリア、ベラルーシ、ベルギー、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ポルトガル、マケドニア、マディラ諸島、マルタ、マン島、モナコ、モルドバ、モンテネグロ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルク、ロシア
■中東
アフガニスタン、アラブ首長国連邦、イエメン、イスラエル、イラク、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、ヨルダン
■中南米
アルゼンチン、アルバ、アンギラ、アンティグア・バーブーダ、ウルグアイ、英領バージン諸島、エクアドル、エルサルバドル、オランダ領アンティル(キュラソー・ボネール島)、ガイアナ、キューバ、グアテマラ、グアドループ島、グレナダ、ケイマン諸島、コスタリカ、コロンビア、ジャマイカ、スリナム、セントクリストファー・ネイビス、セントビンセント・グレナディーン諸島、セントルシア、タークス諸島・カイコス諸島、チリ、ドミニカ共和国、ドミニカ国、トリニダード・トバゴ、ニカラグア、ハイチ、パナマ、バミューダ諸島、パラグアイ、バルバドス、プエルトリコ、仏領ギアナ、仏領サン・マルタン、ブラジル、米領バージン諸島、ベネズエラ、ベリーズ、ペルー、ホンジュラス、マルティニク、メキシコ、モンセラット
■アフリカ
アセンション島、アルジェリア、アンゴラ、ウガンダ、エジプト、エスワティニ、ガーナ、カーボベルデ、ガボン、カメルーン、ガンビア、ギニア、ケニア、コートジボワール、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、ザンビア、シエラレオネ、セイシェル、赤道ギニア、セントヘレナ島、タンザニア、チャド、中央アフリカ、トーゴ、ナイジェリア、ナミビア、ニジェール、ブルキナファソ、ベナン、マイヨット島、マダガスカル、マラウイ、マリ、南アフリカ、モーリシャス、モザンビーク、モロッコ、リベリア、ルワンダ、レソト、レユニオン
世界ギガし放題の利用方法
申し込みは不要
「世界ギガし放題」は「WORLD WING」を契約していれば特に別途申し込み手続きをする必要はありません。
現地到着後、スマートフォンの「データローミング」をオンにすることで利用開始となります。
※データローミングの設定(iPhoneの場合)
「設定」>「モバイル通信」>「通信のオプション」>「データローミング」>「ON」にする。
アプリで利用状況の確認が可能
「世界ギガし放題」利用中は「ドコモ海外利用」アプリを使って利用状況の確認を行うことができます。
ドコモ海外利用
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世界ギガし放題の注意点
「世界ギガし放題」の注意点としては以下のような事項があります。
- 1日ごとに料金が発生。
- 利用料金がやや高額。
1日ごとに料金が発生
「世界ギガし放題」の料金は日本時間を基準にして1日ごとに発生します。その為、ほんのわずかな時間でもデータ通信を行うと1日分の料金が課金されることになります。
例えば(日本時間で)夜に到着したときなど「ネットに接続はしたいんだけどあと数時間で日が変わる・・・」という状況だとなかなか悩ましいところです。
また、よくあるのが「世界ギガし放題」を使うつもりではなかったのに(レンタルWiFiやプリペイドSIMを使うつもりで)、「データローミング」をONにしたまま現地に到着してしまううっかりミス。
機内モードを解除した瞬間にデータ通信が発生して「あっ!」と気付いたときにはもう手遅れ。ほんの一瞬だったとしても料金が課されてしまいます。自分も経験あり(笑)。
利用料金がやや高額
データ容量無制限というのは嬉しいのですが、1日あたり2,980円というのはやや高額ですね。2泊3日で3日間利用したとして8,940円。1週間も滞在しようものなら20,860円にもなってしまいます。
※1日に20万パケット(約24.4MB)以上使用した場合
テザリングで数人で料金を分け合うならまだしも、1人で利用するのであれば「世界そのままギガ」を利用するなど他の手段を考えた方がいいかもしれませんね。
その他の海外で使える定額サービス
ドコモでは海外で使える定額サービスとして「世界ギガし放題」の他に「世界そのままギガ」を利用することができます。
こちらは契約している国内向けの料金プランのデータ容量を使うことになりますが、料金は「世界ギガし放題」に比べてかなり安くなっています。
また「ahamo」を利用している場合は、申し込み不要・追加料金不要で海外でデータ通信を行うことが可能です。詳しくは下記記事を参照してください。