EZPostの「國際e小包」で台湾の郵便局から日本へ荷物を送る方法

台湾の郵便局(台湾では「郵局」と呼びます)から日本へ荷物を送ることができます。

台湾旅行中にお土産など買い物をたくさんして荷物が増えてしまった、という場合などまとめて発送するというのも1つの手ですね。旅行中に持ち歩く荷物が減り、帰国する際も手荷物が少なくなって身軽になるのがメリットです。

ここでは台湾の郵便局から「國際e小包」を利用してで日本へ荷物を送る方法を解説したいと思います。

手書きラベルは利用不可

2023年1月1日より台湾から日本へ発送する荷物は全て「通関電子データ」を事前に送信することが義務化され以前のように手書きのラベルは利用できなくなりました。手書きラベルで発送した場合返送される恐れがあるとのことです。

自112年1月1日起香港及日本郵政強制要求進口商品類郵件需預先傳遞電子通關資訊(ITMATT)

中華郵政 公式HPより引用

EZPostを利用して発送

台湾から日本へ荷物を送るには中華郵政(日本の日本郵政にあたる)が提供する「EZPost」というサービスを利用します。発送までのだいたいの流れは以下の通りです。

  • 発送する荷物の情報をオンラインで登録
  • 郵便局に設置してある専用端末からラベルを印刷
  • ラベルを荷物に貼付して窓口で手続き

※画像はEZPost郵寄便網站 HPより引用

発送方法の種類

EZPost」を利用する場合の発送方法は「國際快捷郵件」「國際包裹」「國際e小包」「國際掛號小包」「國際平常小包」の5種類。

なお「國際快捷郵件」は発送する品目により「文件」と「商品」に分類されます。

また「國際包裹」は「航空」「陸空」「水陸」の3つから選ぶことができます。ただし台湾~日本においては現在(2023年5月現在)のところ「陸空」は対応していません。

それぞれの発送方法の特徴は以下の通りです。
※「日数」は台湾から日本へ発送した場合の到着までの所要日数の目安。

種類 2㎏超 追跡 補償 日数
國際快捷郵件 文件 2~3日
商品 2~3日
國際包裹 航空 7~10日
陸空 -
水陸 15~25日
國際e小包 × × 6~7日
國際掛號小包 × 6~7日
國際平常小包 × × × 6~7日

國際快捷郵件

EMS(国際スピード郵便)のことです。「文件」「商品」の2種類があります。最も早く到着する発送方法です。追跡・補償あり。

國際包裹

国際小包です。「航空(航空便)」「陸空(エコノミー航空(SAL)便)」「水陸(船便)」の3種類があります。ただし「陸空」は台湾~日本には対応していません。追跡・補償あり。

國際e小包

ePacketです。追跡可能ですが補償はありません。荷物の1辺が60㎝以内、3辺の合計が90㎝以内、重量が2㎏以内という制約があります。

國際掛號小包・國際平常小包

國際函件(国際郵便)のことです。掛號(追跡・補償)が付くのが「國際掛號小包」、付かないのが「國際平常小包」。荷物の1辺が60㎝以内、3辺の合計が90㎝以内、重量が2㎏以内という制約があります。


それぞれの発送方法の料金を比較してみます。

台湾から日本へ発送した場合において、例として荷物の重量が2㎏5㎏10㎏の場合の料金を比べてみましょう。

種類 2㎏ 5㎏ 10㎏
國際快捷郵件 文件 640元 1,130元 1,830元
商品 690元 1,130元 1,830元
國際包裹 航空 590元 920元 1,470元
陸空 - - -
水陸 470元 680元 1,030元
國際e小包 480元 - -
國際掛號小包 768元 - -
國際平常小包 703元 - -

発送の手順

事前に専用サイトから登録

まずは事前に下記の専用サイトから発送する荷物の送り主、受取人、荷物の内容などの情報を入力して登録します。

参考:國際郵件電子通關資訊ITMATT(EZPost)

台湾から海外への発送では基本的に英語での入力となりますが、送り先が日本の場合は日本語(漢字)でも問題ないようです。

実際に、送り主、受取人に関する内容(住所、氏名など)は日本語で、発送する物品に関する内容については日本語で意味が通じそうにないものについては中国語に翻訳(※)して入力しました。
※例えば「お菓子(スナック菓子など)」⇒「零食」など


開始製作」をタップします。

希望の発送方法を選択します。
※このときは「國際e小包」を選択しました。

チェックボックスにチェックを入れて「確認」をタップします。

下記の必要事項を入力します。

入力項目

郵件種類

さらに詳細な発送の種別を選択します。
※ここでは「國際e小包」を選択し、それ以上の分類はない為「國際e小包」が自動選択されています。

本公司特約戶編號

入力不要です。


寄件人資料

寄件人姓名

送り主の氏名を入力します。

寄件人郵遞區號

送り主の所在地の郵便番号を入力します。

寄件人地址

送り主の住所を入力します。
上段:縣市以降の住所(區、通りの名前、番地など)
下段:縣市

(例)住所が「台北市中正區忠孝西路一段43號」の場合、上段に「中正區忠孝西路一段43號」、下段に「台北市」。

※このときは滞在しているホテルの住所を入力しました。

寄件人連絡電話

送り主の電話番号を入力します。

引き続き下記の必要事項を入力します。

入力項目

收件人資料

收件人姓名

受取人の氏名を入力します。

寄達國

送り先の国を選択します。
※ここでは「Japan(日本)」を選択。

收件人郵遞區號

送り先の郵便番号を入力します。

收件人地址

送り先の住所を入力します。
上段:日本であれば市町村など以降の住所
中段:日本であれば市町村など
下段:日本であれば都道府県など

(例)住所が「東京都千代田区丸の内2-7-2」の場合、上段に「丸の内2-7-2」、中段に「千代田区」、下段に「東京都」。

收件人連絡電話

受取人の電話番号を入力します。

稅務識別碼

入力不要。

引き続き下記の必要事項を入力します。

入力項目

內裝物品

物品種類

発送する物品の種類を入力します。
※個人で(自分宛て)発送するのでこのときは「禮品(Gift)」を選択しました。

總重量(公斤)(含箱袋重)(小數3位)

荷物の総重量(kg)を入力します。

郵件尺寸(公分)- 長度(小數1位)

荷物の縦の長さ(㎝)を入力します。

郵件尺寸(公分)- 寬度(小數1位)

荷物の横の長さ(㎝)を入力します。

郵件尺寸(公分)- 高度(小數1位)

荷物の高さ(㎝)を入力します。

體積重量(公斤)

体積重量が自動計算されます。
※入力不要。


物品明細

幣別

通貨の種類を選択します。
※このときは「TWD(新台幣)」を選択しました。

引き続き下記の必要事項を入力します。

物品明細は品目の種類に応じて個別(品項1、品項2、品項3・・・)に入力します。

入力項目

內容物

発送する物品の種類を入力します。
※個人で(自分宛て)発送するのでこのときは「禮品(Gift)」を選択しました。

數量

品目の個数を入力します。

單價

品目の単価を入力します。

內容物重量(公斤)(小數3位)

品目の重量(㎏)を入力します。

總價值

品目の合計金額(單價×數量)を入力します。
※自動計算されます。

稅則號數

個人的な発送の場合は入力不要。

原產國

品目の原産国を入力します。
※このときは「TW(台湾)」を選択しました。

さらに品目を追加する場合は「增加品項」をタップすると「品目N」の入力フィールドが追加されます。
※誤って追加した場合は「删除」をタップすると削除されます。

入力を終えたら「確定」をタップします。

ラベル印刷用のQRコードが表示されます。画面を閉じてしまうと入力をやり直さなければならないのでスクリーンショットで保存しておきましょう。

この後の作業として3つの方法が提示されています。

方法一

「下載發遞單」をタップしてラベルのPDFファイルをダウンロードして自分で印刷する。

方法二

郵局に設置してある専用端末(EZPost單據列印系統)からQRコードを読み取ることでラベルを印刷する。

方法三

郵局に専用端末が無い場合は「下載發遞單」をタップしてラベルのPDFファイルをダウンロードして郵局で印刷してもらう。

旅行者にとって「方法一」はあまり現実的ではないため「方法二」または「方法三」の方法でラベルを印刷することになるでしょう。

ここでは「方法二」の方法で解説を進めます。

専用端末でラベルを印刷

発送する荷物の情報の登録が終わったら最寄りの郵局(日本の郵便局にあたる)へ行ってラベルの印刷~発送の手続きを行います。

QRコードを読み取ってラベルを印刷する専用端末「EZPost單據列印系統」は全ての郵局に設置されているわけではないようです。

下記の中華郵政のサイトから専用端末が設置されている郵局を調べることができるので、事前に確認してから郵局を訪れましょう。

参考:EZPost郵寄便單據列印系統設置地點一覽表(中華郵政)


このときは台北の「臺北北門郵局」で手続きを行いました。

だいたいどの郵局にも順番待ちの番号札を発券する端末が置いてあります。利用者が多いときは先に番号札を発券しておきましょう。利用者が少ないときはラベルを印刷した後でもよいと思います。

これがラベルを印刷する専用端末「EZPost單據列印系統」です。

點我開始掃描」をタップします。

QRコードを読み取らせるよう指示する旨の表示。

スマホに表示したQRコードを読み取ります。

おそらく「標籤貼紙」はシール、「一般紙張」は通常の紙で印刷されるのではないかと思います。
※ここでは「標籤貼紙」を選択しました。

ラベルが印刷されます。

關閉視窗」をタップします。

印刷されたラベルを荷物に貼り付けます。これで準備完了です。

窓口で発送の手続き

あとはラベルを貼り付けた荷物を持って窓口で発送の手続きを行います。

改めて重さを計ります。ギリギリ2㎏未満。
※「國際e小包」は重量が2㎏以内が条件。

料金を支払い、控えをもらって手続き終了です。
※「國際e小包」の料金は480元固定。

荷物を追跡する

控えに印字されている「郵件編號(お問い合わせ番号)」(台湾の場合は末尾が「TW」)、またはQRコードから荷物の追跡をすることが可能です。なお、日本郵政のHPからでも同じ「郵件編號(お問い合わせ番号)」を使って追跡は可能です。

※発送方法で「國際平常小包」を選択した場合は追跡はできません。


台湾の中華郵政から荷物の追跡するには下記のサイトより「郵件編號(お問い合わせ番号)」「圖形驗證碼」を入力して「查詢」をクリックします。
※「圖形驗證碼」は入力フィールドの右に表示された文字を入力。

参考:郵件查詢(中華郵政)

※画像は中華郵政 公式HPより引用

荷物の配送状況が確認できます。

※画像は中華郵政 公式HPより引用

受取りまでに要した日数

ご覧のように到着までに6日かかったことになります。

國際e小包」の到着までの所要日数の目安が6~7日なのでほぼ予定通りに配送されたということですね。

重量が2㎏以内という制約がありますが料金は480元と國際包裹の船便並みに安いので、条件を満たせばおすすめの発送方法ではないかと思います。
※補償が付かない点には注意。

※画像は日本郵便 公式HPより引用

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