台湾で販売される大手3社のプリペイドSIMの有効期限について

台湾に旅行に行ったときにネット接続をどうするか? という問題について、1番おすすめなのは現地でプリペイドSIMを購入するという方法。安価なうえに常にネットに接続できる環境が手に入るので使用頻度も気にすることなく利用することができるという大きなメリットがあります。また台湾リピーターにとってはリチャージして繰り返し使用できるプリペイドSIMは訪問する度に購入する必要がないので大変便利です。さて、そんな便利なプリペイドSIMなのですが今年の夏にNCCという政府機関から契約における規定変更の通達があったようです。台湾で購入できるプリペイドSIMについて以前とどのような違いが見られるのか纏めてみました。

台湾でのプリペイドSIM契約の規定変更に関する通知

2017年7月18日に電子通信業を管轄する台湾の政府機関「国家通訊伝播委員会(NCC:National Communications Commission)」が台湾国内のプリペイドSIMの契約に関する規定の変更を発表しました。

通知内容について

1.契約時の身分証明書の提示について
これまで外国人はプリペイドSIM契約時にパスポート、及び第二身分証明書の提示が必要とされていたが今後は搭乗チケット、入国スタンプ或いは民間組織の発行する顔写真付き証明書を提示することでも契約が可能となります。

第二身分証明書とは台湾で発行された入出境許可証、居留証、国際学生証などを指しますが、短期滞在の旅行者などいずれも持ち合わせていない場合は本国で発行された写真付き証明書(運転免許証など)が第二身分証明書として有効とされていました。(但し、日本国籍保有者は特例として台湾の空港内で営業する各キャリアのカウンターでプリペイドSIMを購入する場合は第二身分証明書の提示は不要。)

2.プリペイドSIMの有効期間について
現在プリペイドSIMの有効期限は6ヶ月とされているが、犯罪抑止、治安維持などの観点から今後販売されるプリペイドSIMの有効期限は最長で1ヶ月にすると発表されました。

気になるのは有効期限の変更

についてはプリペイドSIMを購入する側としては大変ありがたいことなのですが、気になるのは2の有効期限の変更に関する内容です。本当に1カ月に短縮されたのであれば、台湾リピーターにとってはプリペイドSIMをリチャージしながら継続使用するのが難しくなってきますね。(既に有効期限が6カ月のプリペイドSIMを持っている人は影響ありません)

空港で販売されているプリペイドSIM、空港以外の通常のSHOPで販売されているプリペイドSIMが、それぞれ現状どのようになっているか中華電信、台灣大哥大、遠傳電信の台湾の大手3大通信キャリアについて調査しましたので結果を報告したいと思います。

NCCによる通知前、通知後の変化

空港で販売されている旅行者向けのプリペイドSIM

空港で販売されているプリペイドSIMは各通信キャリアとも通常ショップで販売されているものとは違い、旅行者向けの特別仕様になっています。基本的に空港でのみ購入可能で空港以外のショップでは販売されていません。

旅行者向けプリペイドSIMは3社とも計日型というタイプ(3日間使い放題、5日間使い放題といったタイプ)で販売されています。NCCによる通知前、通知後では有効期限が以下のように変わっていました。

通信キャリア 有効期限
以前 現在
中華電信 リチャージ不可
(1回のみ使用可能)
リチャージ不可
(1回のみ使用可能)
台灣大哥大 6ヶ月 リチャージ不可(※1)
(1回のみ使用可能)
遠傳電信 6ヶ月 リチャージ不可
(1回のみ使用可能)

中華電信はもともと1回のみ使用可能の使い切りタイプだったのですが、台灣大哥大、遠傳電信ともに現在は中華電信と同様に1回のみ使用可能の使い切りタイプに変更したようです。

つまり今後空港でプリペイドSIMを購入した場合はプランの日数(3日間使い放題、5日間使い放題など)を過ぎるとリチャージすることはできず、それ以上使用することは不可能となります。

※1 台灣大哥大のプリペイドSIMについて
但し、桃園空港の台灣大哥大で確認したところ、現在(2017.10.18現在)まだ有効期限6ヶ月のプリペイドSIMがあるので希望であれば販売可能だそうです(いいのかな(笑))。いずれ無くなってしまうと思うので継続使用を希望する人は早めに申し出てみましょう。

空港以外のショップで販売されている通常のプリペイドSIM

台湾に旅行に来る人はほぼ空港でプリペイドSIMを購入するので、通常のショップを利用する人はあまりいないとは思いますが一応購入することは可能です。

空港以外のショップで一般的に販売されている普通のプリペイドSIMについてもNCCによる通知前、通知後で、どのように変わっているか確認してみました。

通信キャリア 有効期限
以前 現在
中華電信 6ヶ月 6ヶ月
台灣大哥大 6ヶ月 6ヶ月
遠傳電信 6ヶ月 6ヶ月

空港以外のショップについては、意外なことにNCCによる通知前、通知後でプリペイドSIMの有効期限に変更は無く6ヶ月のままでした。

NCCの通知内容を見せながら「本当に変更していないのか?」とかなりしつこく・・・(笑)いや慎重に確認したのですが、3社とも答えは「何も変わっていない」ということでした。

NCCの通知内容ではてっきり空港販売の特別仕様のプリペイドSIM、通常販売のプリペイドSIMに関わらず全てに適用されるものだと思っていたのですが意外な結果でした。

今後プリペイドSIMを購入するうえでの注意

今後台湾に旅行に行ってプリペイドSIMを購入しようと考えている人はどうすればよいか? ということなのですが・・・

それほど頻繁に台湾を訪れるわけではない。またいつ来るかは分からない。
という人は特に気にすることなく空港で自分の滞在期間に合ったプリペイドSIMを購入すればよいと思います。

台湾リピーターなのでリチャージして繰り返し使えるプリペイドSIMを購入したい。
という人は空港では購入せず普通のショップで販売しているプリペイドSIMを購入するのがよいと思います。ちょっと面倒ですが購入するのはそれほど難しくありません。
※一応空港の台灣大哥大でリチャージ可能なプリペイドSIMが買えるかまず確認してみるとよいでしょう。

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