海外旅行へ出かけるときの課題の1つが現地でのネット接続。WiFiルーターをレンタルしたり、プリペイドSIMを購入したり方法はさまざま。大手通信キャリアのスマホを使っている場合は、海外で使える定額サービスを利用すれば国内で使っているスマホをそのまま持って行くだけで現地でもネット接続することができます。
ここではドコモの海外で使える定額サービスである「世界そのままギガ」の基本的な情報や使い方について解説したいと思います。
目次
ドコモの海外で使える定額サービス
ドコモには海外で使える定額サービスとして下記の2種類のサービスが用意されています。
- 世界そのままギガ
- 世界ギガし放題
ここでは「世界そのままギガ」について解説します。
世界そのままギガの基本情報
利用条件
「世界そのままギガ」を利用するには以下の条件を満たす必要があります。
- 「WORLD WING」を契約していること。
- ドコモの国内向けプランを契約していること。
- 「世界そのままギガ」の申し込みをしていること。
■WORLD WING(月額料金:無料)
「WORLD WING」とはドコモが提供する国際ローミングサービス。「世界そのままギガ」「世界ギガし放題」の何れも利用するには「WORLD WING」を契約していることが前提となります。
ほとんどの場合、ドコモを契約したときに「WORLD WING」も同時に加入しているはずです(契約しているかどうか覚えていない、という人もいるかと思いますが)。
契約状況は「My docomo」で確認することができるので渡航前にチェックしておきましょう。
万一、契約していない場合は「ドコモオンライン手続き」から申し込むことが可能なので事前に手続きを済ませておきましょう。
利用料金
「世界そのままギガ」では対象となっている全ての国・地域で1時間~30日間までの利用期間を選ぶことが可能で、それぞれに料金が設定されています。
例えば台湾で利用する場合の料金は以下のようになっています(1時間~4日間までを抜粋)。
プラン | 料金 |
1時間プラン | 200円 |
24時間プラン | 980円 |
2日間プラン | 1,780円 |
3日間プラン | 2,480円 |
4日間プラン | 3,280円 |
データ容量
「世界そのままギガ」はドコモで契約している国内向けの料金プランのデータ通信量に積算されます。
例えば「eximo」を契約しいている場合、海外滞在中に「世界そのままギガ」で利用したデータ通信量は「eximo」の月間のデータ通信量に積算されます。
※「eximo」は月間のデータ通信量が1GBまで、1GB~3GB、3GB以上で基本料金が変動する。
また「eximo」はデータ容量無制限ですが「世界そのままギガ」でのデータ通信量が30GBを超過すると通信速度が制限されます。
※2020年2月以前に提供開始された料金プランを契約中の場合は制限対象外。
ただ、よほどの使い方をしない限り、または長期滞在でない限り30GBものデータ通信量を消費することはないでしょうからそれほど心配することはないと思います。
また、万一データ容量を超過して通信速度制限が課された場合でも「1GB追加オプション」など国内と同様の手続きを行うことで通信速度制限を解除することが可能です。
世界そのままギガの利用方法
「世界そのままギガ」利用の流れは以下のようになっています。
- 「世界そのままギガ」を申し込む。
- 「ドコモ海外利用」アプリをダウンロード。
- 必要に応じて利用予約を行う(予約なしでも利用可能)。
- 現地到着後「データローミング」をオンにする。
上記の1~2は現地に着いてからでも行うことが可能ですが、なるべく渡航前に済ませておくことをおすすめします。
また、1については「世界そのままギガ」を初めて利用する場合に必要であり、1度申し込みを行えば次回以降は不要です。
※契約を解除した場合は再度申し込みが必要。
申し込み
「My docomo」で申し込むことが可能です。
参考:My docomo
※電話、ドコモショップでも申し込み可。
現地到着後に申し込みをすることも可能ですが、その場合は「データローミング」をオフにした状態でWiFiなど利用して行いましょう。
アプリをダウンロード
「世界そのままギガ」の利用予約をしたり、利用中の料金プランの残り時間を確認したりすることが可能です。
ドコモ海外利用
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利用予約を行う
「ドコモ海外利用」アプリを起動して利用予約を行います。
※利用予約は必ずしも必要ではありません。
下図は利用予約の例です。
※画像はdocomo公式HPより引用
利用予約において利用開始・利用終了の日時を指定する場合には注意が必要。詳細は後述の「世界そのままギガの特徴・注意事項」を参照。
「データローミング」をオン
スマートフォンの「データローミング」をオンにします。
(例)iPhoneの場合
「設定」>「モバイル通信」>「通信のオプション」>「データローミング」>「ON」にする。
(利用予約なしの場合)利用開始
利用予約をしない場合は現地にて「ドコモ海外利用」アプリより「予約せずに今から利用する」にて利用開始します。
※画像はdocomo公式HPより引用
世界そのままギガの特徴・注意事項
1時間から利用可能
「世界そのままギガ」の料金プランは1時間から選ぶことができます。
旅行の最終日など「1日分も必要ないけど、あと数時間だけ使いたい」というような状況では1時間単位で利用できるのは便利ですね。
予約時の利用プランに注意
利用予約において利用開始・利用終了の日時を指定するのですが、利用期間をカバーするプランが自動で選択されます。
※例えば利用期間が3日間と10時間の場合は4日間のプランが選択される。
その結果利用料金が安くなったり、高くなったりすることがあります。安くなる分には問題ありませんが、高くなる場合は利用終了日時を調整するなどして対処することをおすすめします。
例えば(台湾で使用するケースにおいて)9月1日10:00~9月4日12:00(3日間と2時間)を指定した場合、選択されるプランは4日間(3,280円)です。この場合、利用終了日時を9月4日10:00にすると3日間のプラン(2,480円)が選択されるので、残りの2時間を1時間ずつの料金(200円×2)で利用すれば合計で2,880円となり4日間(3,280円)のプランより安く利用することができます。
到着が遅れた場合の注意
「世界そのままギガ」で利用予約を行った場合において、万一現地到着が遅れ利用開始予定時刻を過ぎたとしても実際に利用し始めた時点に合わせて予定が後ろ倒しされます。
※ただし利用開始予定時刻を24時間経過して利用開始が無かった場合、予約は自動的にキャンセルとなる。
例えば予約が9月1日10:00~9月4日10:00であったとします。このとき利用開始が遅れて9月1日14:00だった場合、利用期間は9月1日14:00~9月4日14:00となります。
この処置について、遅れた時間がムダにならないのはよいのですが逆に延長された時間が不要ということになる可能性があります。
普通、到着が遅れたからと言って帰国予定が変わるということはないでしょう。つまり終了予定時刻はそのままでいいのに延長されたせいで実際の利用時間以上の料金が発生してしまった、というケースも考えられます。
そのため「世界そのままギガ」で利用予約をして、出発が遅れる事態になった場合は実際の到着時間に合わせて予約内容を変更するのが無難です。予約変更・キャンセルは利用開始時刻の1時間前までであれば「ドコモ海外利用」アプリから実施可能となっています。
上記のようなデメリットを考慮するとむしろ予約せずに利用するというのもありだと思います。
その他の海外で使える定額サービス
ドコモでは海外で使える定額サービスとしてこの他に「世界ギガし放題」を利用することができます。
また「ahamo」を利用している場合は、申し込み不要・追加料金不要で海外でデータ通信を行うことが可能です。詳しくは下記記事を参照してください。