台湾を何度も訪れているリピーターの人は、やはり最初は台北から始まってそのうち台南や台中、高雄、台東、花蓮など地方まで足を延ばすようになるのではないでしょうか。台湾を訪ねはじめて間もない頃は、小籠包、牛肉麺、魯肉飯、タピオカミルクティー、マンゴーかき氷など台湾グルメを一括りにして捉えてしまいます。しかしさまざまな場所を訪れてさまざまな料理を食べていると、だんだんと地域によって特色があることが分かり、なかなか奥が深いということに気付かされます。というわけで今回は夏の台中の風物詩と言える料理を紹介したいと思います。
※「林森小吃」は閉店しました。
林森小吃
看板もない小さなお店
林森小吃は國立臺灣美術館からやや東、林森路と忠勤街の交差点にある小吃店です。因みに林森路はお店のすぐ先にある五權路を過ぎると英才路と名前を変えるので地図を見るときは注意です。
お店には看板らしいものは無く遠目に見ると飲食店なのかどうかも分かりませんね。しかしお客さんはまあまあ入ってるところを見ると地元の住民に親しまれているお店ということでしょうか。
お店は朝の7時前から昼過ぎまでの営業。特にコレ、というメニューがあるわけではなく朝ごはんに一般的によく食べられている料理が並んでいます。
こういうタイプのお店の場合、台中では炒麺や爌肉飯がメニューにある確率が高く、朝ごはんによく食べられているのが特徴です。ここ林森小吃でも炒麺がありますね。
店内の席には先客がいたので店頭の席でたべることにします。
店頭にもテーブルが設置されてます。このビルのピロティ部分がちょっと斜めになってるのでテーブルがやや傾いてるのですが、まあ気にしないです(笑)。
スチール製の椅子。いい味だしてますね。
台中の人に習って炒麺を注文しようと店内に入ると麻薏湯を発見。そういえば台中の夏といえば麻薏湯! というのを思い出して炒麺に合わせてスープには麻薏湯を注文しました。
台中の夏の風物詩「麻薏湯」
炒麺と麻薏湯。これぞ台中の夏の朝食です!
ちょっと色が濃い目なのdが特徴。日本の焼きそばみたいなルックスですよね。まあ、炒麺ということは名前からすると焼きそばということになるのですが、日本の焼きそばとは全く違います。
炒麵(25元)
台中のこういったお店では必ずといっていいほど卓上に辣椒醬を置いています。そして炒麺にはこの辣椒醬をかけるのが定番。そのまま食べるとちょっと味がぼやけた感じですが辣椒醬をかけるとグッと存在感のある味になります。
麺は柔らかいのが特徴。日本のうどん、ラーメン、焼きそばなどコシのある麺を食べ馴れていると、ちょっと違和感を感じるかもしれませんがこれがこちらのスタンダードです。
こちらが麻薏湯(麻芛湯)。台湾中部でしかほぼ見かけることがないスープであり中部に住む人々のソウルフード。麻薏とは麻袋などの原料になる黄麻という植物の葉で、台中市の南屯区あたりが有名な産地となっており中部の特産品なのです。この麻薏を使ったスープが麻薏湯というわけです。
麻薏湯は昔から暑気冷ましの効果があるとされている為、夏によく食べられている台中の夏の風物詩と言える食べ物なのです。
麻薏湯(30元)
地瓜(サツマイモ)が入っているのが特徴。緑に鮮やかな黄色が印象的ですね。サツマイモの甘味がいいアクセントになっていますよ。
夏に台中を訪れたらぜひトライしてみて欲しい料理です。
店舗情報
住所 | 台中市西區林森路212之7 |
営業時間 | 6:45〜13:45 |
休日 | 日 |
HP |