その数もレベルもバリエーションも非常に充実している台北のカフェ。ブームから次第に成熟に向かっていると言えるのではないでしょうか。最近では様々な独自のスタイルのカフェも見られ多様性を増していると言えます。今回紹介するSwing Black Coffee 嗜黑咖啡もちょっと他には見られないスタイルで経営するカフェ。論理的、挑戦的、革新的と表現してもよいのではないでしょうか。
※現在の店名は「Sway Black Coffee 嗜黑精品咖啡專門店」ですが、記事紹介時の店名は「Swing Black Coffee 嗜黑咖啡」
Swing Black Coffee 嗜黑咖啡
オートマチックハンドドリップ
お店の場所はMRTの南京復興駅と忠孝復興駅のちょうど中間あたりの八徳路沿い。長安東路と八徳路が合流している場所のちょっと手前です。
歩いているとブラックとブルーのカラーリングの外観が目に入ってちょっと立ち止まってしまいました。店名を見るとSwing Black Coffee。名前は知っていたので「あ、ここがそうか」と、ちょっと寄ってみることにしました。
基本的にテイクアウトがメインのコーヒスタンドのスタイルですが店内にも席があるのでイートインも可能です。
メニューはシングルオリジンのドリップコーヒーがメイン。それぞれの豆には何だか面白い名前が付けられてます。
Swing Black Coffeeの最大の特徴がこのズラッとならんだ黒いマシン。何だと思いますか? これ実はオートマチックハンドドリップのマシン。オートマチックハンドドリップってなんだか矛盾してるような言い方ですが、つまりハンドドリップの作業を機械が行うということなのです。
これはOTFESという台湾のブランドのドリップマシンで、写真のように豆を挽いてペーパーフィルターをセットするところまでは人の手で行い、お湯を注ぐのはマシンが行います。
確かにこれなら人によることなく一定の品質でコーヒーを淹れることができますね。しかしコーヒーの質にあまりこだわらない店が機械化を行うのはよくありますが、コーヒー豆はしっかりとしたものを選んでいるお店がこういった手法を取り入れるというのはちょっと珍しいですね。
確かに一理ある考え方ではある
テイクアウトメインなので店内はシンプルで。カウンター席と長椅子、それと奥に小さなテーブル席が1つあります。
オリジナルのドリップバッグです。
旺來小姐(巴拿馬 Panama F.S.T)(120元)
マシンを使うことで品質を一定に保つというのは理に適っていて確かに一理ある考え方ですね。しかし近年のサードウェーブコーヒーブームの中で、お店にしても飲む側にしてもバリスタが丁寧に1杯ずつコーヒーを淹れるという雰囲気に価値を見出す風潮は間違いなくあり、明らかにそれとは一線を画す挑戦的ともいえるお店だと思います。
オープンして既に約1年半ということなので一定の評価はあるということではないでしょうか。コーヒー業界にこういった多様性が出てくるのも台北のコーヒー文化が成熟してきているという証拠ではないかと思います。
店舗情報
住所 | 台北市松山區八德路二段352號 |
営業時間 | 月~金10:00〜18:00 日10:00〜19:00 |
休日 | 土 |
HP | Swing Black Coffee 嗜黑咖啡 |