台湾をはじめ海外でネット接続する場合、現地のフリーWiFiを使うはもちろん対策としてアリですが、さすがにそれだけでは不便。WiFiルーターをレンタル、プリペイドSIMを購入するなど、いつでもネット接続できる環境を整えておきたいものです。大手通信キャリア「au」のサブブランドである「UQモバイル」ユーザーならKDDIが提供する国際ローミングサービスを利用して現地でもネット接続することができます。
ここではauの国際ローミングサービスである「世界データ定額」の基本的な情報や使い方などについて解説したいと思います。
台湾においてUQモバイルで「世界データ定額」を使おうと思っている方。もっと安くネット接続できる可能性があるのでぜひこちらの記事も参考にしてください。
目次
auの国際ローミングサービスが利用可能
auでは下記の2つの国際ローミングサービスを提供しています。
- 世界データ定額
- 海外ダブル定額
auのサブブランドである「UQモバイル」を契約して利用している場合、上記の国際ローミングサービスは両方とも利用することができます。ここでは「世界データ定額」について解説したいと思います。
参考:UQモバイル
世界データ定額の基本情報
利用条件
UQモバイルでauの「世界データ定額」を利用するには以下の条件を満たす必要があります。
- 「くりこしプラン+5G」に加入していること。
UQモバイルで現在(2021.10.26時点)提供している料金プランは「くりこしプラン+5G」のみですが、以前から利用している場合は古い料金プラン(「くりこしプラン」など)を使い続けている人もいるかと思うので「世界データ定額」を利用するのであれば「くりこしプラン+5G」へプラン変更しておく必要があります。
利用料金
「世界データ定額」の料金は24時間あたり980円。ただし事前予約することで690円に割引となり、さらに早割キャンペーン対象国の場合は半額の490円で利用することが可能です(2021.10.26現在)。
※早割キャンペーンの終了時期は未定(2021.10.26現在)。
※早割キャンペーン対象国については後述の「対象エリア」を参照。
事前予約あり | 事前予約なし | |
早割キャンペーン対象国 | 早割 | |
490円/24時間~ | 690円/24時間~ | 980円/24時間~ |
対象エリア
「世界データ定額」は下記の170の国・地域で利用することができます(2021.10.26現在)。なお、ハワイ、アメリカ(本土)、アメリカ(アラスカ)、カナダ、韓国、台湾、香港、マカオ、タイ、プエルトリコ、米領バージン諸島については早割キャンペーンが適用されるので事前予約するのがおすすめですね。
■早割キャンペーン対象
ハワイ、アメリカ(本土)、アメリカ(アラスカ)、カナダ、韓国、台湾、香港、マカオ、タイ、プエルトリコ、米領バージン諸島
■その他
アイスランド、アイルランド、アゼルバイジャン、アゾレス諸島、アフガニスタン、アラブ首長国連邦、アルジェリア、アルゼンチン、アルバ、アルメニア、アンギラ、アンゴラ、アンティグア・バーブーダ、イギリス、イギリス(ガーンジー島)、イギリス(ジャージ島)、イギリス(マン島)、イスラエル、イタリア、イラク、イラン、インド、インドネシア、ウガンダ、ウクライナ、ウズベキスタン、英領バージン諸島、エクアドル、エジプト、エストニア、エルサルバドル、オーストラリア、オーストリア、オマーン、オランダ、ガーナ、カーボベルデ、ガイアナ、カザフスタン、カタール、カナリア諸島、ガボン、カメルーン、カンボジア、キプロス、キュラソー島、ギリシャ、キルギス、グアテマラ、グアドループ島、グアム、クウェート、クック諸島、グレナダ、クロアチア、ケイマン諸島、コスタリカ、コソボ、コンゴ民主共和国、サイパン、サウジアラビア、サバ島及びシント・ユースタティウス島、サモア、ザンビア、サンマリノ、ジャマイカ、ジョージア、シンガポール、シント・マールテン、スイス、スウェーデン、スペイン、スペイン領北アフリカ、スリナム、スリランカ、スロバキア、スロベニア、セーシェル、セルビア、セントクリストファー・ネイビス、セントビンセントおよびグレナティーン諸島、セントルシア、ソロモン諸島、タークス諸島・カイコス諸島、タジキスタン、タンザニア、チェコ、中央アフリカ、中国、チュニジア、チリ、デンマーク、ドイツ、トーゴ、ドミニカ、ドミニカ共和国、トリニダード・トバゴ、トルコ、ナイジェリア、ナウル、ナミビア、ニカラグア、ニジェール、ニュージーランド、ノルウェー、バーレーン、ハイチ共和国、パキスタン、バチカン、パナマ、バヌアツ、バミューダ諸島、バルバドス、ハンガリー、バングラデシュ、フィジー、フィリピン、フィンランド、フェロー諸島、ブラジル、フランス、フランス領ギアナ、ブルガリア、ブルキナファソ、ベトナム、ベナン、ベラルーシ、ペルー、ベルギー、ポーランド、ボツワナ、ボナイル島、ポルトガル、ホンジュラス、マイヨット島、マケドニア、マディラ諸島、マルタ、マルチニーク島、マレーシア、南アフリカ、ミャンマー、メキシコ、モーリシャス、モナコ、モルドバ、モンゴル、モンセラット、モンテネグロ、ラオス、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルグ、ルワンダ、レソト、レユニオン、ロシア連邦
データ容量
「世界データ定額」でデータ通信を行う場合UQモバイルで契約している「くりこしプラン+5G」の月間データ容量を消費することになります。
■「くりこしプラン+5G」のデータ容量
料金プラン | データ容量 |
くりこしプランS +5G | 3GB/月 |
くりこしプランM +5G | 15GB/月 |
くりこしプランL +5G | 25GB/月 |
「くりこしプランM +5G」「くりこしプランL +5G」くらいのデータ容量であれば割と安心感がありますが「くりこしプランS +5G」は3GBしかないのでちょっと注意が必要です。
さすがに海外旅行中だと普段に比べてデータ通信量が増えるでしょうから出発前の当月の残容量や帰国後の残容量に気を使う必要がありますね。
世界データ定額の利用方法
「世界データ定額」は事前予約あり、なしにかかわらず利用することができますが、事前予約することで利用料金が割引き(980円⇒690円)になるのでおすすめ。事前予約は出国までに日本国内で予約を行う必要があります。
ちなみに台湾は「早割キャンペーン対象国」に含まれているので、事前予約をすると1日あたりの利用料金が980円⇒490円になります(2021.10.22現在)。
「世界データ定額」には専用の公式アプリが提供されています。アプリがなくても利用することは可能ですが使った方が便利なのでダウンロードしておくことをおすすめしますよ。
世界データ定額
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予約ありの場合
出発前
- 「世界データ定額」アプリをダウンロードして初期設定を行う。
- アプリから予約する。
- スマホの「データローミング」をONにする。
現地到着後
- スマホの「機内モード」をOFF、「Wi-Fi」をOFFにする。
- 予約した利用開始時刻に自動でデータ通信開始。
事前予約する場合は利用開始日時を入力するわけですが、万一現地到着が遅れたとしても、到着した時間から自動で利用開始され、 予約した時間分のデータ通信を利用することができます。
到着が遅れたからと言ってその分の時間を損するというわけではないので心配無用。予約した利用期間内に現地に到着すれば必要期間分のデータ通信を行うことができます。なお、変更・キャンセルは利用開始日時の1時間前までに実施する必要があります。
予約なしの場合
出発前
- 「世界データ定額」アプリをダウンロードして初期設定を行う。
- スマホの「データローミング」をONにする。
現地到着後
- スマホの「機内モード」をOFF、「Wi-Fi」をOFFにする。
- サービス利用可否のSMSを受信。
- 「世界データ定額」アプリを起動する。
- 希望するコースを選んで利用開始。
現地で「データローミング」をONの状態にします。「世界データ定額」の利用条件である「くりこしプラン+5G」に加入していれば、事前予約をしていなくても「利用開始」ボタンを押すまではデータ通信料金が発生することはありません。
(例)iPhoneの場合
「設定」>「モバイル通信」>「通信のオプション」>「データローミング」>「ON」にする。
世界データ定額の特徴
事前予約で割引き
「世界データ定額」は日本出発前に事前予約することで24時間あたりの料金が980円⇒690円に割引き。さらに早割キャンペーン対象国の場合は490円で利用することができます。
※早割キャンペーンの終了時期は未定(2021.10.23現在)。
1日(24時間)単位で利用可能
「世界データ定額」の料金プランは1日単位(24時間)で利用可能。事前予約の場合は1日~30日、予約なしの場合は1日~8日から選ぶことができます。
時間単位ではないので最終利用日が「1日分も必要なく数時間だけど、どうしても使いたい」というような状況ではちょっと悩ましいところですね。
データ通信が発生した時間から利用開始
料金プランは1日(24時間)単位ですが「海外ダブル定額」のように(日本時間の)0時~24時という区切りではなく、現地でデータ通信が発生した時刻からカウントが始まるので無駄なく利用することができます。
例えば午後10時からの利用開始だとしても「初日は2時間しか使えない(午後10時~12時)」というわけではなく、午後10時から翌日の午後10時までが1日(24時間)分としてカウントされます。
注意すること
- 月間データ容量を超過した場合、通信速度が送受信最大128kbpsに制限される。
- 利用開始から24時間ごとのデータ通信量が3GBを超えた場合、次の24時間の開始時までに通信速度が送受信最大1Mbpsに制限される(節約モード利用時は送受信最大128kbpsに制限)。
月間データ容量超過後は速度制限
国内で加入している「くりこしプラン+5G」の月間データ容量を超過した場合、通信速度が送受信最大128kbpsに制限されます。
海外旅行を予定している月は出発前までにたくさん使い過ぎないように注意が必要ですね。また旅行中に使い過ぎても帰国後にデータ容量が足りない、という状況になるので同様に注意。
ただし、万一月間データ容量を超過しても、多少割高ですがデータチャージ(データ容量を購入 500MB:550円)することで速度制限を解除することが可能です。
24時間毎のデータ通信量が3GB超過で速度制限
利用開始してから24時間ごとのデータ通信量が3GBを超えると通信速度が送受信最大1Mbpsに制限されます(節約モードを利用している場合は送受信最大128kbpsに制限)。 速度制限は次の24時間の開始時まで続きます。
ただ、よほど派手に使わなければ24時間で3GBものデータ容量を消費することはないでしょうから、ホテルや公共交通機関では無料WiFiを使うなどして節約しながら利用すれば心配ないと思います。
また、速度制限が課されたとしても送受信最大1MbpsであればSNSやGoogle Mapなど一般的な利用であればそれほど支障はないでしょう。
その他の国際ローミングサービス
UQモバイルでは「世界データ定額」の他に、同じくauの国際ローミングサービスである「海外ダブル定額」も利用することができます。
ただし、その場合「世界データ定額」の「拒否オプション」を申し込む必要があります。詳しくは下記記事を参照してください。
その他のauブランドについて
UQモバイルの他、当然ながらauでも「世界データ定額」を利用することが可能です。また、オンライン専用ブランドである「povo」の海外利用は、現在(2021.10.26現在)のところ「サービス提供予定」となっていて詳細についてはまだ分かっていません。