
純粋な台湾グルメでないせいかでメディアではあまり取り上げらることのない茶餐廳。喫茶、軽食を提供する香港独特のカフェレストランといった感じの飲食店ですね。台湾旅行ではどうしても優先度が低くなりがちですがその豊富なメニューは日本人の味覚にはまるものが多いのでおすすめです。というわけで今回は台北の大安にある「禾記茶餐廳」に行ってきました。
禾記茶餐廳
店名を変えてリニューアル?
MRT國父紀念館駅から歩いて5分弱ほどの場所にある「禾記茶餐廳」に行ってみました。名店からも分かるように香港の茶餐廳スタイルのお店です。
ここはもともとは「維記茶餐廳 光復店」というお店が営業していたのですが今年(2025年)の3月4日に店名を変えて再オープン。どうも経営陣も変わったらしいのですがお店のスタイルはそのままのようです。
入り口前に「Welcome to HONG KONG」の文字。
というわけで店内へ。
香港には行ったことがないので本場の茶餐廳の雰囲気がどんなものか知らないのですが台湾ではだいたいこんな感じではないでしょうか。香港と同じなのかな? それともやはり人造的なレトロっぽさがあったりするのでしょうか。
奥にも席があるようです。
さて、メニューですがなかなかすごい品数ですね~。
写真入りのメニューもあるので分かりやすい。
うーん、美味しそう。茶餐廳のメニューってビジュアルからそそられるものが多いんですよね。
これですよ。この煲仔飯が今回のターゲット。けっこういろんな種類があります。
その他にも公仔麵、撈麵、河粉など麵料理も。
西多士、菠蘿油などは日本人にもわりとお馴染みなのではないでしょうか。
注文はこちらのQRコードをスマホで読み取って行います。最近このシステムのお店がけっこうありますね~。
だいたいこんな流れで注文します。
注文を終えたらあとは待つだけ。清算は帰りにレジで行います。
臘腸、肝腸、臘肉が入った煲仔飯
さて、先にドリンクメニューからオーダーした「忌廉溝鮮奶」が来ましたよ。牛乳、缶入りのドリンク、そして氷の入ったコップがありますがこれは忌廉梳打(Cream Soda)と牛乳を混ぜて飲むという香港独特のドリンクなのです。
忌廉溝鮮奶(140元)
というわけでまずは牛乳をコップに半分ほど注ぎます。
さらにクリームソーダを注ぎます。ちなみにこれSchweppesのクリームソーダですよ。日本で見たことないですね。
よく混ぜます。
できあがり。なんだかちょっとカルピスソーダみたいな味かな。日本人にとってはなかなか斬新な飲み物ですよね。
さて、しばらくしてようやくメインの「臘味煲仔飯」が運ばれてきました。「煲仔飯」というのは小さめの土鍋でお米を炊き、炊きあがる直前に様々な具材をのせた香港や広東省でポピュラーな料理。今回注文したのは臘味と呼ばれる味付けして乾燥させた加工肉をご飯にのせた「臘味煲仔飯」です。
テーブルで店員さんが食べる直前の準備をしてくれます。土鍋のふたを開けたらまずは老抽(広東省のたまり醤油)を2回しほどかける。
いったん臘味をお皿に取ります。
スプーンでご飯をよくほぐします。おこげが美味しそうです!
これで準備OK、いただきましょう。
臘味といっしょに食べたいので土鍋に戻しました。使用されている臘味は「臘腸」「肝腸」「臘肉」の3種類です。
豚の赤身と脂身のひき肉を腸詰めにして茹でた後燻製にした臘腸。ちなみに脂身の割合が多い方が高級らしいです。
黒っぽい色の方は鴨やガチョウなどのレバー(豚のレバーの場合もあるようです)と豚ひき肉を使用した肝腸。お酒の風味でしょうか、独特の味がします。
独特の風味に味付けされた香港式ソーセージ(廣東式ソーセージ)「臘腸」「肝腸」の2種と食べるご飯は角格別です。
こちらは「臘肉」。塩や醤油で漬け込んだ豚肉の中華風の干し肉です。どれも美味しいのですが個人的にはこれが一番ご飯に合うような気がします。
おこげの部分がカリッと香ばしくていいですね~。香港によく遊びに行く台湾人の友人がこの「煲仔飯」が好物だと言っていたのですが実際に食べてみて納得。以外と見た目以上にボリュームがあってお腹いっぱいです。
別の日に再訪しました。この日いただいたのは「港式叉燒飯」。これはもうビジュアルが素晴らしい。見るからに味が染みてそうないい照りの叉燒に鮮やかな半熟の目玉焼き。
港式叉燒飯・半熟蛋(190元)
叉燒、もうウマいに決まってます。
目玉焼きは黄身の焼き加減が選べるのですが当然のように半熟を選択。箸で割ると黄身がとろーりと。見た目も楽しませてくれます。
この叉燒がちょっと甘みがあってほんとに美味しいんですよね~。ご飯が進みます。
黄身と一緒に食べてもウマい。
さて、デザートに「楊枝甘露」をいただました。夏期のみの季節限定です。
楊枝甘露(季節限定)(190元)
甘いマンゴーの果肉がどっさりと。ちょっと甘酸っぱいポメロがいいアクセントですよね。
プニプニとしたサゴ(サゴヤシの幹から採取されるデンプンで作られる小粒のタピオカのような食材)がいい食感です。
以上、数多くあるメニューの中から絞りに絞って選んだ4品でした。他にもまだまだ気になる美味しそうな料理があったのでぜひまた行ってみたいと思います。
※「禾記茶餐廳」では料金に10%の清潔費(服務費)が加算されます。
店舗情報
住所 | 台北市大安區光復南路280巷25號 |
営業時間 | 月~金 11:30~15:00、17:00~22:00 土日 11:30~22:00 |
休日 |