【林金生香】台中で唯一150年を超える歴史を持つ南屯老街の伝統菓子店

台中駅からずーっと西へ5㎞ほど離れたところに南屯老街と呼ばれる場所があります。台中で最も古い300年以上の歴史を持つ萬和宮を中心とした古い街並みが残るエリアです。決して大きくはありませんが台中市中心部では珍しく古風な雰囲気を持つ街とあって観光に訪れる人もいます。また、この南屯老街には台中で唯一150年を超える歴史を持つ伝統菓子店があることでも知られています。今回はその南屯老街の老舗「林金生香」を紹介したいと思います。

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林金生香

創業150年以上の老舗伝統菓子店

林金生香は台中市南屯区の萬和路という小さな通りにある伝統菓子のお店。この辺りは南屯老街と呼ばれる古い街並みを残す下町で、お店のすぐ先には台中市最古の文化財であり300年以上の歴史を持つ萬和宮があります。

林金生香の創業は1866年。つまり150年以上の歴史を持つ老舗の伝統菓子店なのです。台中で150年以上続く伝統菓子店はここだけなんだそうです。もともとはすぐ先にある萬和宮のお供え用のお菓子作りから始まったお店で、今では5代目の店主が引き継いでいます。

鮮やかな伝統菓子の数々

一番目立っていたのがこの狀元糕と呼ばれるお菓子。さまざまな模様が施されていて見た目にも鮮やかですね~。模様だけでなく味や大きさもいろいろ選べます。こちらではお供え物や贈り物としても用いられています。

試食することもできますよ。綠豆、蔴薏(黄麻という南屯名産の植物)、杏仁、芝麻(ゴマ)などのフレーバーがあります。個人的には杏仁が美味しかった!

1個から購入できるので自分用に買うのもいいですね。

他にもいろんなお菓子があります。ちょうど中秋節の頃だったので月餅がいろいろと並んでいました。

お茶と月餅がセットになったギフトセットもあります。

こんな大きな形をしたものもありますよ。

こちらは近代的なデザインが目を引くパッケージのヌガー。ラベルにも書かれているように麦芽糖が使われているのが特色。サイズ的にもお土産にちょうどよさそうですね。花生(ピーナッツ)や芝麻(ゴマ)などの種類があります。

これは油で揚げた生地に水飴を掛けてゴマやピーナッツをまぶした蔴粩というお菓子。麩菓子のような軽い食感が特徴。

これは麵茶と言って台湾の昔懐かしい食べ物。麵茶というのはゴマ、小麦粉、砂糖、ピーナッツ粉などを炒めたもので、お湯を注いでペースト状になったものをおやつ代わりに食べていたそうです。

このへんとかバラマキ土産にちょうど良さそうですね。

もちろんパイナップルケーキもあります。

こちらは土鳳梨酥。

これは餞龕糕というお菓子。レトロなパッケージがかわいいですね~。

バラ売りもしているのでちょっと食べてみたいものをあれこれ買うのもOK。

桃の形をした壽桃というお菓子。

麺線なんかも売っていました。

購入したお菓子を紹介

林金生香でいくつかお菓子を購入したので紹介したいと思います。こんな袋に入れてくれますよ。お洒落ですね。

パイナップルケーキ(經典鳳梨酥・土鳳梨酥)

まずはパイナップルケーキ。これだけ長い歴史のあるお店のパイナップルケーキってどんなのだろう、とちょっと興味が湧いて買ってみました。パイナップルケーキは經典鳳梨酥土鳳梨酥の2種類あります。これは両方を詰め合わせにしたものです。

綜合鳳梨酥(8個入り)

紫色のパッケージが經典鳳梨酥、つまり昔ながらのパイナップルケーキです。

生地はしっとりとした食感で口の中で餡と一体になる感じがします。なめらかな餡は昔ながらのパイナップルケーキならでは。食べやすくて美味しいです。

黄色のパッケージは土鳳梨酥。こちらは丸い形をしています。

土鳳梨酥ということですが餡の果肉感はそれほどでもなく酸味もさほど感じません。生地は經典鳳梨酥と同じくしっとりとしたソフトな食感。どちらも餡より生地の存在感が強いような気がしますねー。

麻芛太陽餅

台中と言えば太陽餅。ということで太陽餅も買ってみました。林金生香の太陽餅は原味太陽餅黑糖太陽餅麻芛太陽餅の3種類があります。麻芛(蔴薏)味というのは珍しいですね。麻芛(蔴薏)は南屯の名産で、台中では蔴薏湯というスープが夏の風物詩になっています。

その麻芛(蔴薏)を伝統菓子に使った、南屯区にお店を構える林金生香ならではの太陽餅というわけですね。

色もうっすらと緑色をしていますね。それにしても太陽餅はポロポロと崩れやすいっていうので有名なんですが持って帰るまでにかなりボロボロになってしまいました。まあ、こういうものです(笑)。

中の餡も麻芛(蔴薏)なので緑色。ただ蔴薏湯のように苦味はなく、ほどよい甘さでなかなか美味しいですね。これは結構アリかもです。

餞龕糕

レトロなパッケージがかわいい餞龕糕。2本で1セットになっています。

こちらも狀元糕のように表面にいろんな模様が施されています。別名「鹹仔糕」とも呼ばれ、糯米粉、砂糖、ゴマ、塩から作られているお菓子です。見た目からも分かるように落雁のような食感で甘さの中にほんのりとしょっぱさを感じます。因みにこの餞龕糕の製作工程は「壓、敲、整、排、包、印、封」という手順を行うと言われています。

南屯老街を訪れる機会があるならぜひとも立ち寄ってほしい歴史のあるお店です。また同じ通りのすぐ近くには林金生香が手掛ける研香所というカフェがあるのでこちらもおおすすめですよ。

店舗情報

住所 台中市南屯區萬和路一段59號
営業時間 8:30~20:00
休日
FB 林金生香 傳承152年的糕餅舖
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