(保存版)台湾でバイクをレンタルするなら知っておきたいこと

最近ますます台湾の人気が高まっていますね! まだ行ったことのない人はもちろん、既に行ったことがある人も台湾へ出かけて、グルメに観光にと楽しんで欲しいものです。さて、台湾へ行ったときの現地での移動手段はやはりMRTやバスがメインになるかと思います。或いは台湾に広く普及しているYouBikeも便利ですね。あまり頭には無いかもしれませんが、バイクをレンタルするというのも有効な移動手段なんですよ。特に台北以外の地域ではまだまだMRTが充分に普及していないので交通インフラがしっかりと整っているとは言えません。そういった地域ではバイクを利用するとグッと便利になります。現地の人と同じようにバイクですいすいと移動すれば観光も充実するに違いなし。そこでここではバイクのレンタルに必要なもの、レンタルの手順、おすすめのお店、台湾の交通事情などなど台湾でバイクをレンタルするうえで知っておいた方がよいことをまとめて解説します!

バイクをレンタルする為に準備するもの

台湾でバイクをレンタルするのであれば以下の3つを準備しましょう。
1.免許証の中国語翻訳文
 
台湾で運転する場合は必須。所持せずに運転すると違法になってしまいます。
2.日本の運転免許証
 
バイクレンタルのお店でバイクを借りるときに要求される場合があります。
3.パスポート
 検問やトラブルの際に警察官に提示を求められる場合があります。

の準備は心配はないと思いますが、は取得に時間がかかる場合があるので渡航するまでに余裕を持って準備するようにしましょう。

「免許証の中国語翻訳文」について

パスポートと日本の運転免許証については特に問題はないと思いますので、ここでは「免許証の中国語翻訳文」について詳しく説明したいと思います。

国際運転免許証は台湾では通用しない

当然ですが日本の運転免許証のみで台湾で運転することはできません。また、よく勘違いしている人がいるのですが国際運転免許証も台湾では通用しません

これは台湾がジュネーブ条約の非加盟国である為です。日本はジュネーブ条約に加盟しているので加盟国においては国際運転免許証が通用するのですが、台湾は非加盟国なので通用しないのです。そこで必要になるのがこの「免許証の中国語翻訳文」というわけです。

参考:国外運転免許証が有効な国(ジュネーブ条約加盟国)(警視庁)

免許証の中国語翻訳文の取得方法

免許証の中国語翻訳文は国内で取得する場合は全国のJAF翻訳文発行窓口、台湾で取得する場合は公益財団法人交流協会台北事務所および高雄事務所が発行します。手続きの方法など詳しくは下記を参照してください。
参考:JAF|海外サポート:台湾で自動車を運転される方へ

JAFのHPでは、発行にかかる所要日数が即日~2週間程度と記載されているのでなるべく早めに準備することをお薦めします。

実際にお店でバイクをレンタルする方法

台湾では中規模以上の都市であれば、だいたい駅前にレンタルバイクのお店が集中しています。「租機車」とか「機車出租」とか書いてあればレンタルバイクのお店です。バイク(スクーター)のことを中国語では機車と言います。

バイクをレンタルする流れ

どのお店でも以下(1〜5)のような流れで手続きを行います。

1.バイクをレンタルしたい旨を伝える
お店に行ったらまず店員にバイクをレンタルしたい旨を伝えます。若者なら「I want to rent a moto」と英語で言えば充分通じると思います。通じないなら「我想要租機車」と紙に書いて見せればOKです。

先ず免許証の提示を求められることが多いのですが、ここがちょっと問題なのです。
先ほど説明した「免許証の中国語翻訳文」が台湾での運転免許証替わりになるのですが、実際ほとんどのレンタルバイク店の人がこの存在を知らないのです。(少なくとも自分が行ったお店で知ってるところはありませんでした)

なので、決まって「国際運転免許証はある?」と聞かれます。「免許証の中国語翻訳文」のことを説明すると「ふーん、まあいいんじゃないの」と、一応納得はしてくれるのですが。

また、中には日本の運転免許証を持っていれば貸してくれるというところもあります。(何も持ってなくても貸してくれる乱暴なお店もあるというウワサを聞いたこともありますが・・・)

というわけでバイクを借りるときに「免許証の中国語翻訳文」を求めらるケースはほとんど無いと思います。しかし、だからと言って「免許証の中国語翻訳文」無しで運転してよいという訳ではないので、くどいようですが必ず持参するようにしましょう。

2.バイクのタイプ、レンタル日数を決める
50cc、100cc、125ccなどレンタルしたいバイクのタイプを伝えます。タイプによって値段が変わるので予算と相談しながら決めるとよいと思います。自分はいつも安くしたいので50cc、無ければ100cc、125ccという感じでレンタルしています。

レンタルする時間、又は日数を伝えます。たいてい半日刻みで料金設定されています。中には時間単位で設定されているお店もあるようです。1週間以上など長期の場合には割引してくれるところもあります。

3.書類に必要事項を記入する
レンタルするバイクが決まったら書類に必要事項を記載します。どこのお店でも特に難しいことはなく、氏名、電話番号などを記入する程度です。

4.清算して免許証を預ける
書類に記載が終わったら清算します。そしてバイクをレンタルしている間、日本の免許証を預かるというお店が結構あるのです。バイクを返却するときに返してくれるというわけです。

あまり気は乗らないのですがレンタルできないとどうしようもないので、まあやむを得ないところですね。中にはパスポートを預かるというお店もあるのですが、これはちょっと悩ましいところですね。

一応、日本の免許証やパスポートのコピーを持って行くことをおすすめします。中にはコピーを預けることでOKのお店もあるようです。

5.操作方法などの説明を受けヘルメットとキーを受け取る
最後にバイクの操作方法など簡単な説明を受けてキーを受け取ります。ヘルメットはたいてい2つまで貸して貰えます。1人でレンタルする場合でも2つ貸してくれるので、誰かと2人乗りする可能性があるなら2つ借りておくと良いでしょうね。

その他注意事項

◎ガソリンの種類を確認する
台湾ではガソリンの種類が、柴油929598の4種類あります。バイクはどの種類のガソリンを使用するか決まっているのでお店に確認しておきましょう。50ccであればまず間違いなく92だと思います。

行動範囲を聞かれることがある
お店によっては「どこに行くの?」と聞かれることがあります。これはあまり遠くに行くことを好まないときに確認されます。近場を運転するだけであれば問題ありませんが、ちょっと遠出を考えている場合は最初にその旨を伝えて相談しておくようにましょう。

返却時間を聞かれた場合
返却日に何時頃お店に返却に来るかを聞かれることがあります。余裕を持って時間を伝えておけば早くなる分には一向に問題はないのですが・・・ ちょっと注意が必要でして、お店によっては営業時間であっても常に開いているとは限らないのです

実は以前バイクをレンタルしたとき返却時間を聞かれたので、余裕を持ってちょっと遅めの時間を伝えておきました。で、返却当日にそれより早い時間にお店に行くと、何と店が閉まっている!! 隣のお店の人が「たぶん昼ご飯食べに行ってるよ」と(泣)。このとき20分後くらいの電車を既に予約していてホント泣きそうになりましたよ。
ということもあるのでなるべく実際に返却するであろう時間を伝えておいた方がいいですね。

レンタルしたらまずは給油
台湾ではバイクをレンタルした時点でガソリンがあまり入っていません。なので、レンタルした後は先ず給油です。事前に最寄りのガソリンスタンドを確認しておくとよいですね。お店も当然把握しているのでバイクを借りるときに聞けば教えてくれます。

ガソリンスタンドでの給油方法については以下の記事を参考にしてください。

各地のバイクレンタルのお店について

台南

お店は台南駅の周りに集中しています。駅を出るとキャッチセールスをやってて声をかけられたりしますよ。台北や台中に比べるとやはり値段は安いですね。自分がいつも利用しているお店は駅裏にある前鋒機車出租。台南の中でも良心的な価格でおすすめです。

台中

一昔前は外国人にはあまり貸してくれないというウワサがあった台中ですが、最近はそうでもなさそうです。実際、台中駅周辺にあるお店にいくつか行ってみましたが、外国人でも貸してくれるところは結構ありましたよ。当然ながら台南に比べると料金はやや高めですね。

やはり台中駅周辺にお店が集中しているのですが、いつも利用しているのは駅周辺ではなく文心路と公益路の交差点近くにある亞通機車租賃。台中では破格の安さで下手すると台南より安いのではないかという料金設定。お店の人も親切なので非常におすすめ。

台北

台北は訪れた回数が一番多い都市なのですが、バイクを借りたことは今までで1度だけなのです。主な理由としては以下の4つ。

1つ目は運転していて怖いから。さすが台湾No.1の大都市だけあって交通量は圧倒的です。特に台北駅付近、市民大道、忠孝復興付近などは運転しててちょっと恐怖を感じました。

2つ目はバイクを停める場所がない。場所によっては特に問題ないのですが、繁華街に出るともう路上にバイクがビッシリ停めてあるので空いてる場所を探すのが一苦労。現地の人みたいにうまい具合にスペースを見つけてスッと停めることがまだ出来ません。

3つ目はレンタル料金が高い。他の都市に比べて格段に高いですね。いろいろ探したのですが安いお店を見つけられません。1日あたりの料金が1000元近くするとちょっと厳しいですね。

4つ目はバイクが無くてもそれほど不便ではないということ。台北はMRT使えば特に問題はないですもんね。それに加えてYouBikeがあればもう充分です。

一応台北にはWeMo Scooterというアプリを使ったYouBikeのバイク版のようなレンタル電動バイクのサービスがあるので、これを利用するのもよいかもしれません。ただアプリが日本からではダウンロードできないというのが難点ですが・・・

台湾でバイクを運転するときに注意すること

交通ルールについて

1.台湾は右側通行
台湾は日本とは逆の右側通行です。運転していればそのうち馴れてくると思いますが、最初のうちは注意しましょう。

2.バイクは2段階左折
日本でも原付は2段階右折ですよね。台湾では逆に2段階左折というわけです。しかも2段階左折を行うバイク専用の待機スペースがあったりするのです。

3.駐輪場所に注意
バイク大国の台湾では路上にズラーっとバイクが停めてある光景をよく目にします。しかしどこでも停めてよいという訳ではないので注意が必要です。

赤いラインが引かれている場所は駐車・駐輪禁止なので停めないようにしましょう。下の写真では赤いラインにかからないように停めてますが、これもちょっとどうかと思うんですけどね・・・ 歩道つぶしてるから歩けませんよね。

このように白線で小さな四角のラインが引かれているところはバイク用の駐輪スペースなので停めてOKです。

しかし! 実は場所によっては有料だったりするのです。有料の駐輪スペースに一定時間停車するとバイクにタグが付けられます。そうすると後で料金を支払う必要があるというわけです。無料なのか有料なのかは見ただけではちょっと区別がつきませんね。

ただ、料金は全然高くないし、支払いの方法も簡単なのであまり気にする必要はないと思いますよ。知らないと戸惑うかもしれませんので一応頭に入れておくとよいと思います。

あと、歩道だとかビルの1階ピロティの部分だとかよく停めてるのを見かけますが、どうなんだろう・・・ ほんとはよくないと思うんですが・・・

台湾のバイク運転事情

テレビなどで見たことがある人もいると思いますが、台湾ではとにかくバイクの量がハンパではありません。道路を走る車の周りを纏わりつくようにバイクが走っています。そのうえ運転がかなり荒いですね。「これでよく事故が起こらないな〜」と思ってしまうのですが、実際事故はよく起きています。別に脅すつもりは無いのですが充分に注意して運転するようにしましょう。

特に以下のような点に注意しておくとよいと思います。

1.スピード出し過ぎ
基本的にみなさん飛ばします。おじさん、おばさんから若い女性まで、まあ凄いスピードで走っています。もう馴れているということなんでしょうが、こちらは周りに吊られずに無理せず安全運転で行きましょう。

2.ルール違反が多い
交通ルールの尊守という点では日本に比べるとずいぶん緩いですね。台湾で初めてバイクを運転するときに、台湾に住む友人がくれたアドバイスは「台湾で運転するなら、基本的に周りの人間はルールを守らないということを頭に入れといた方がいい」というものでした(笑)。

まず信号無視。交通量の少ない場所では割とよくあります。また、右折のときは当たり前のようにやってます。

それからバイクの逆走。これはガッツリ逆走するわけではなく、ルール通りに走ると遠回りになるのでちょっと道路の端を通ってそこまで移動、といった状況がよく見られます。

あと急な飛び出し。台湾では道路に車やバイクがズラーっと停めてあるのですが、その影から人やバイクが飛びだしてきて、ドキッとしたことが何度もあります。

3.バスの動きに注意
台湾はバスがよく走っています。バイクは道路の端(右側)を走るのが基本なのですが、バスも停留所に停まるときは当然端に寄ってきて、停留所を発車した後は再び中央へ戻っていきます。

自分の前をバスが走っているとき、この動きをよく見ていないで下手に追い抜こうとすると巻き込まれかねません。バスを追い抜くときはバスの動きに充分注意しましょう。不安ならずっとバスの後ろを走っているのが安全です(ただしかなりのノロノロ運転になりますが・・・)。

こんな状況に注意!

地域別の交通事情について

1.台北
台湾に住む友人が言うには「台湾では一番交通ルールを守る地域」だそうです。ただ日本人からするとまだまだムチャなところがありますが・・・

台北でバイクを運転するうえで一番気になるのはやはり交通量の多さですね。他の都市では見られない凄まじいものがあります。さすがに運転しているときはちょっと緊張します。

一方通行の大通りがあったり、中央分離帯があってどこでも横断できない道路があったりと行動が制限される場所が結構あるのも台北の特徴ですね。

2.台中
台北に比べると随分運転しやすい印象です。ただ台中は交通渋滞がひどいというのが有名で、特に夕方は交通量がどっと増えます。この時間帯に運転する際は気を付けましょうね。

また台中は駅から真っ直ぐに伸びる台湾大道というメインストリートがあり、ここを走る機会が多いと思います。ここはバスが最も多く通る場所なので、先にも書きましたがバスの動きに注意して運転する必要がありますね。

3.台南
台湾の中でも最も運転が荒い地域だと言われています。確かにそう感じるところはありますね。ただ交通量もそれほど多くないし個人的には割と運転しやすい印象です。

台南で一番気になったのはロータリーが多いということ。しかもそれぞれのロータリーで運転のルールが違ったりするので最初の内はなるべく通るのを避けていました。でもこれだけ多いとさすがに通らないと不便なので全てのロータリーの攻略法をまとめてみました。よければ参考にしてください。

念の為海外旅行保険に

上記でも説明しましたが台湾では交通事情が日本とは大きく異なります。自分もバイクを運転するときは、かなり慎重になりスピードも極力抑えるようにしているので、これまで事故に遭ったことは無く特に危険を感じたことはありません。

しかし、自分が注意していても他者の事故に巻き込まれたりする可能性が無いとも言えません。充分注意することでリスクを小さくすることはできますが、万一に備えて海外旅行保険に入っておくことも検討するとよいですね。

例えばエポスカードは海外旅行傷害保険(利用付帯)が付いているので便利です。現地でキャッシングもできるので持っていると一石二鳥で便利なカードです。

まとめ

自分は日本で全くバイクの運転経験が無いまま(一応免許はちゃんと取ってます)台湾でバイクをレンタルして運転しました。で、今でも台中や台南では必ずバイクをレンタルしています。なので、多少運転経験のある人なら多分それほど心配する必要はないのではないかと思いますよ。

注意点をいろいろと書きましたが、ちゃんと安全運転を心がければ問題ないと思います。とは言え日本と事情が異なることは確かなので気を抜かないようにしましょう。特に馴れて来たころは要注意です。

一度バイクを使うと、はっきり言ってもうバイク無しでは行動できないんですよね。台北はともかくとして、台中や台南では今考えたら「よくバイク無しで行動してたな〜」と以前のことを思い出します。

バイク有りだと行動範囲も広がるし移動時間も短くなって、観光が充実したものになると思います。安全に充分気を付けて、より快適に台湾観光を楽しみたいですね!

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