台中の超人気アイスクリーム店「宮原眼科」を手掛ける日出集團(日出グループ)が今年(2023年)の夏ついに台南に進出。有名観光スポットの1つ赤崁樓近くにある貴重な日治時代の建築物をリノベーションして「明治町冰淇淋」をオープンしました。日本人観光客には台中よりもむしろ台南が人気なので必訪のお店になるのでは? ということで早速「明治町冰淇淋」に行ってみました。
目次
明治町冰淇淋
400日間の期間限定店舗
※画像は明治町冰淇淋 FB より引用
日出グループが台南進出という話を聞いて「これからは台南でも宮原眼科のアイスクリームが食べられる!」と期待していた人もいるかもしれませんが、実は台南の「明治町冰淇淋」は400日間のみ営業の期間限定の店舗なのです。
つまりオープン日が2023年8月22日なので最後の営業日は2024年9月25日。行ってみたいと思っている人はオープン期間に要注意です。ちなみに定休日はなく毎日営業しているようです。
なぜ400日間なのか? ということですが、2024年は台南400年(ゼーランディア城建設から400年)という節目の年でこれを記念して400日間の期間限定営業とのこと。
為了慶祝台南400年
明治町冰淇淋 FB より引用
所以明治町冰淇淋在台南快閃400天
共襄盛舉美麗400
歡迎大家在期間去體驗
お店への行き方
お店は赤崁樓近くの路地裏といういかにも台南らしいロケーション。Googleマップを見ると赤崁東街、成功路、忠義路二段233巷に面しているのでどちら側から行けばよいのか迷うかもしれませんが忠義路側から行くのがベスト。
忠義路二段233巷に入るとすぐ先にお店の入り口が見えます。
入店時のルール
入り口に設置されている注意書き。内容は以下の通り。
- 園内は人数制限をしておりますので、案内があるまで暫くお待ち下さい。
- 列に並んでチケットを購入して下さい。(チケット代金は商品会計時に相殺されます)
- サロンを事前予約された方は直接受付へどうぞ。
- 明治町美しい400日 2023年8月23日~2024年9月25日 最後の美しき予約日:2024年9月25日
- 飲食物の持ち込みはご遠慮下さい。
- 園内は火気厳禁につき喫煙出来ません。
- ペットは入場出来ません。(盲導犬可)
- 建築物に傷を付けたり壊したりしてはいけません。
- 写真撮影用の自撮り棒や三脚等は使用出来ません。また動画のライブ配信等もご遠慮願います。
まずは入り口でチケット(100元)を購入する必要があります。尚、このチケットは店内で買い物をする際に100元分として使用することができます。「明治町冰淇淋」では抵消(最低消費額)100元が設定されているので入店時にまずこれを支払うというシステムです。
ただし「冰淇淋沙龍(アイスクリームサロン)」を予約している人はチケットを購入する必要なく入店することができます。
予約なしの場合はまずこちらでチケットを購入。
「明治町冰淇淋」の店舗に使用されている建物は「赤崁東街日式宿舍」と呼ばれる平屋の木造四連棟建築をリノベーションしたもの。日治時期(日本統治時代)の住所は台南市明治町三丁目95番地ということでここから店名を取ったのでしょうね。
初期には臺南地方法院(台南地方裁判所)や臺灣總督府殖產局(台湾総督府に置かれた内部部局)の職員が、1934年までは臺南州內務部或や警務部の職員が使用していたそうです。そして戦後は警察の宿舍として使用され、最後の住民が退去したのは2004年とのこと。
中庭は日本庭園をイメージしてるのかな?
店内は4部構成
「明治町冰淇淋」の店内は予約制の「冰淇淋沙龍(アイスクリームサロン)」、アイスクリームを販売する「冰淇淋店」、お土産を販売する「禮物店」、アイスクリーム用の器などを展示する「冰杯博物館」に分かれています。
冰淇淋沙龍(アイスクリームサロン)
やはり皆さん気になるのは「冰淇淋沙龍(アイスクリームサロン)」ではないでしょうか。せっかく台南まで来たのだから入ってみたいですよね。予約の方法については下記記事を参考にしてください。
「冰淇淋沙龍(アイスクリームサロン)」は4連棟の建物の東側(写真の右側)の2棟を使用してるようですね。
利用するうえでの注意事項が書かれているのですが要注意なのが「靴下の着用をお願いします。」ということ。「冰淇淋沙龍(アイスクリームサロン)」は靴を脱いであがります。各部屋は畳が敷しかれているので汚れないようにということでしょうね。
台湾は暑いし雨の日が多いので裸足にサンダルという人が多いと思うのですが「冰淇淋沙龍(アイスクリームサロン)」を利用する際は靴下を持参するようにしましょう。
こちらで靴を脱ぎますよ。
ごらんの通り和風の部屋です。リノベーション前の写真を見るとかなりボロボロで寂れた様子だったのですがずいぶん綺麗に改装されてますね~。さすがは日出グループといったところでしょうか。
廊下の両サイドにはそれぞれ男子トイレと女子トイレ。
スタッフが案内してくれますので指定された席に座りましょう。各テーブルにはメニューが用意されています。
こちらのメニューは「明治町冰淇淋」の予約サイトにも掲載されているので事前に確認しておくとよいですね。
メニューは3種類のアイスクリームの套餐(セットメニュー)から選ぶことができます。どのメニューにもアイスクリームの他に達克瓦茲(ダックワーズ)、美式咖啡または黃金蕎麥、台南鹽花生(ピーナッツ)が付いています。
注文時にはスタッフが写真で詳しく内容を説明してくれます。ちなみにこのとき対応してれたスタッフは日本語が流暢だったのでスムーズにオーダーすることができました。このあたりはさすがのホスピタリティですね。
ロゴがデザインされたおしぼり。宮原眼科もそうですがロゴや商品のパッケージデザインの秀逸さが日出グループの凄いところですよね。
待ってる間に蜂蜜蛋糕(カステラ)をサービスでいただきました。
まさに日本のカステラと同じ味。
さあ、そしていよいよ「明治町冰淇淋」のアイスクリームがお目見え。3種類の中から選んだのは「大正浪漫」。そしてドリンクが美式咖啡または黃金蕎麥が選べるのですが「升級(アップグレード+20元)」にして「思慕的人(ローゼルジュース・パイナップルソース)」をいただきました。
また達克瓦茲(ダックワーズ)はチョコレート、ピーナッツ、レモンから選べるとのことで、このときはピーナッツを選びました。
大正浪漫(380元(升級 思慕的人 +20元))
圧巻のボリュームと豪快なトッピングが有名な宮原眼科のアイスクリームですが「明治町冰淇淋」ではやや控えめな印象です。それでもお馴染みの蝶のクッキーや台南限定の鬼瓦のクッキーなど鮮やかなデコレーションが目を楽しませてくれます。
このときはハロウィーンの季節ということでお化けを模したチョコレートも飾られていました。季節に合わせたトッピングも日出グループの得意技ですね~。
そして付属の達克瓦茲(ダックワーズ)と・・・
台南産の花生(ピーナッツ)です。
どうも「明治町冰淇淋」ではピーナッツを推しているようですね。よく見るとお盒の取っ手にもピーナッツの飾りが。
「升級(アップグレード+20元)」にした「思慕的人」。洛神花(ローゼル)のジュースと土鳳梨を合わせたドリンクはさっぱりとした味で美味しい。
この鬼瓦のクッキー(明治町鬼瓦餅乾)はお土産でも購入することができますよ。
主役のアイスクリームは「玉井愛文芒果冰淇淋(玉井アーウィンマンゴー)」。はっきり言ってこれが「大正浪漫」を選んだ最大の理由。この時期でもマンゴーを堪能できるのは嬉しいですね~。
このマンゴーアイスクリームが本当の美味しい! 日本でもスーパーやコンビニでマンゴーのアイスクリームは食べることができるかもしれませんが印象が全く違うんですよ。甘ったるさが無くさっぱりとしてマンゴーの風味が格段に良い。
そしてもう1種類のアイスクリームは「土鳳梨洛神冰淇淋(パイナップル・ローゼル)」。ドリンクもパイナップルとローゼルにしましたがこちらはアイスクリーム版ですね。すっきりとした爽やかなパイナップルの風味が印象的です。
アイスクリームの下には「烏龍桂花茶凍(ウーロン茶とキンモクセイのゼリー)」。
ウーロン茶の風味とキンモクセイの華やかな香りが何とも言えない美味しさですね~。
ピーナッツの達克瓦茲(ダックワーズ)。この色からして「もしかしてチョコレートと間違えた?」と思ったのですが・・・
中にピーナッツのフィリングが入っていました。これもお土産で購入可能ですよ。
食べ終わった後何気なくお盆に敷かれたシートを見ていたのですがちょっと気になる。この記載内容って実物をコピーしたものなんだろうか・・・ なんか本物っぽいですよね。
冰淇淋店(アイスクリーム店)
こちらは予約なしでも入れるアイスクリーム店。
メニューは單點(アイスクリームのみ)と套餐(セットメニュー)の2種類で、それぞれ單級(シングル:1スクープ)と雙球(ダブル:2スクープ)が選べます。
さまざまなアイスクリームが用意されていますが、「南都之夜(マスカルポーネ・台南塩キャラメルミルク)」「關仔嶺之戀(キャラメル味噌・バニラみるく)」「蜜柑枝葉(オレンジ・グレープフルーツ・セイロンラテ)」など台南限定のフレーバーがあるのでおすすめですよ。
禮物店(お土産)
禮物店は4連棟の建物の西側の2棟を使用。日出グループといえばバリエーション豊富なお土産も人気ですねー。「明治町冰淇淋」では台南限定の商品もあるので要チェックです。
こちらは靴を脱ぐ必要はなく土足のまま上がってOK。
宮原眼科でもお馴染みですが何といってもこの鮮やかなデザインのパッケージが目を引きますね~。見ているとあれもこれも買いたくなってしまいます。
アイスクリームのトッピングにもなっていた鬼瓦クッキー(明治町鬼瓦餅乾)。実物の瓦も飾られていました。
試食させてもらいました。すでに「冰淇淋沙龍(アイスクリームサロン)」でも食べたのですが(笑)
こちらもアイスクリームの付属になっていた達克瓦茲(ダックワーズ)。
パッケージが凝っていて3個買うと「達克警官」というセットになるのです。フレーバーがちょうど3種類あるので全部欲しいという人にはピッタリですよね。
そして日出グループといえばやっぱりパイナップルケーキですね~。これは金鑽鳳梨と呼ばれる台農17號のパイナップルを使った「17號鳳梨酥」。
そしてフィリングに2號鳳梨(開英種)のパイナップルと鹹蛋黃(塩漬けの卵黄)を使ったパイナップルケーキ。一般的に鳳凰酥と呼ばれることが多いですが日出グループでは「鹹鳳梨酥」というネーミング。
こちらもアイスクリームのトッピングでお馴染みの蝶のクッキー「蝴蝶酥」。
本裝と呼ばれる本を模したパッケージで販売されているのは「南棗核桃糕(ナツメとクルミのソフトキャンディ)」。こうして見るとほんとに本が並んでいるように見えますね。
3種類の詰め合わせが可能な「明治町浪漫(明治町ロマンス)」。
宮原眼科のロゴ入りの商品もありましたよ。
余談ですが店内には年代物の展示物が飾られています。「パナナアイス」って当時はそう呼んでたのかな。
大きく「池内氏」とありますが何に使われてたのでしょうか?
スタンプがありますよ。記念にいかがでしょう。
実際にいくつか商品を購入してみましたのでこちらの記事も参考にしてください。
冰杯博物館
さて、最後に紹介するのは奥の建物の2階にある「冰杯博物館」です。
ここでは古いガラス製の器を中心に当時建築に使われていた工具や道具などが展示されています。
さまざまなデザインのレトロな器が数多く紹介されていて一見の価値ありですよ。
日本語の解説もあるので分かりやすいです。
どうしてもアイスクリームとお土産で満足してスルーされがちのような気がするのですが、時間に余裕があったらぜひ見ていってはいかがでしょうか。
店舗情報
住所 | 臺南市中西區忠義路二段233巷2號 |
営業時間 | 10:30~18:30、土日10:30~20:00 |
休日 | |
リンク | 明治町冰淇淋 |