台湾のB級グルメと言って「胡椒餅」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。独特の窯でこんがりと焼き上げた熱々の「胡椒餅」は生地がパリッと歯応えよく、中にはたっぷりのネギと胡椒の効いた豚肉餡がどっしりと入っています。最近では日本でも売っているお店を見かけますがやっぱり本場の「胡椒餅」を食べてみたいですよね！ というわけで今回は台北の公館エリアにある「公館胡椒餅店」を紹介したいと思います。
公館胡椒餅店
公館駅近くの胡椒餅店
台北の人気スポットの1つ公館商圏（公館エリア）は、国立台湾大学をはじめ国立台湾師範大学、国立台湾科技大学といった学校が多く集まるいわゆる学生街というのが第一印象。
街を歩く人も学生が多く、若者向けのカフェやセレクトショップ、それに書店もよく目にします。またMRT公館の南側には公館夜市があり、夕方以降多くの人で賑わっています。
さて、今回紹介するお店「公館胡椒餅店」は台北のMRT公館駅から歩いて5分弱ほどの汀州路沿いにある小さな胡椒餅のお店。きれいな看板を見るとわりと新しいお店なのか？ と思うかもしれませんが、実は創業は1992年ということで30年弱ほど営業を続けているそこそこ古いお店なんですよ。
胡椒餅のお店ってけっこう特定の場所にたくさん集まってるというイメージがあるんですよね。例えば萬華エリアや士林エリアなど。そして中正記念堂から公館にかけてのエリアでも「大学口胡椒餅」「赤肉胡椒餅烤地瓜」「高餅屋」など胡椒餅のお店が多いような気がします。
で、今回やってきたお店もその中の1つなのですが地元ではどうも「台北公館胡椒餅」などと呼ばれているようです。正式には「公館胡椒餅店」のはずだと思うんですけどね。しかし看板には小さく「陳記燒餅」と書かれてたりして、いったいどういうことでしょうね（笑）？ ちょっとこの辺りの事情はよく分かりません。
お店に近づくと「胡椒餅」「小酥餅」とかかれた文字が目に入ります。この黄色に赤文字の配色って台湾の飲食店ではわりとよく目にするのですが、特に胡椒餅のお店では顕著ではないでしょうか。あまり意識したことがなかったのですが「そう言えばこの配色のお店が多いかも・・・」と、なんとなくそんな気がしました。
こちらのお店で売られているのは「胡椒餅」と「小酥餅」の2種類のみ。右側が「胡椒餅」で1個40元。左側の一回り小さい方が「小酥餅」で1個12元です。フィリングに豚肉とネギが入っている「胡椒餅」に対して「小酥餅」はネギのみが使われています。
台北での胡椒餅1個の値段はおおよそ35元~50元程度。観光客に人気のある有名店だと1個50元、あまり知られていないお店では1個35元というのもしばしば見かけます。というわけでこちらの胡椒餅は台北ではまあまあ平均的な価格といったところではないでしょうか。
中には大きな豚肉餡がドーン！
となりに並べてある「小酥餅」の方もなんだか美味しそうで気になったのですが、ちょっとお腹の具合と相談して今回はとりあえず「胡椒餅」の方を買ってみました。
見た目は、それほどはっきりした焦げ目はついてなくてわりと白っぽいきれいな焼き上がり。表面にはゴマがビッシリという状態で、これぞ胡椒餅という感じですねー。
すでに焼き上がってショーケースに並べられていた状態なのでそれほど熱々というわけではなく、手に持つとほんのり温かさを感じる程度です。
胡椒餅（40元）
それではさっそくいただきます。そこまで熱々ではないとはいえ、やっぱり胡椒餅を食べるときは慎重になってしまいます（笑）。熱々の肉汁が溢れ出て来るのではないかとおそるおそるパクリと一口。
パリッ、サクッと歯触りの良い生地の中には大きな豚肉餡の塊がドーン！ この迫力ですよ。やっぱり本場の胡椒餅はこうでないと。ピリリとした胡椒の存在感もしっかり感じることができます。豚肉は肉汁たっぷり、食べ応えもあって美味しいのなんの。
そして胡椒餅はネギも重要な食材の1つ。生地の中に豚肉餡とともにたっぷりと詰め込まれたネギのよい風味とザクザクとした食感がいいアクセントになっています。
台北で胡椒餅というと饒河街觀光夜市の「福州世祖胡椒餅」や龍山寺近くの「福州元祖胡椒餅」などが有名で人気があるので、他のお店になかなかスポットが当たらないんですよね。
今回やってきた「公館胡椒餅店」もたぶん「全然知らなかった・・・」という人が多いのではないでしょうか。そういう自分も実際ノーマークのお店だったのですが、なかなか美味しい胡椒餅だったので「さすが台北には胡椒餅のお店が多いだけあって層が厚いなー」という印象です。
もう1つの「小酥餅」の方も地元ではかなり評判のようなので、ぜひ再訪して食べてみたいと思います。
店舗情報
| 住所 | 台北市中正區汀州路三段181號 |
| 営業時間 | 12:00～20:00 |
| 休日 | 日 |
