菓實日という名前は以前からちょっと耳にしていました。お菓子の販売のみのようだったので名前を聞いたことがあるという程度の情報しかなかったのですが、今年に入ってイートインのできる店舗をオープンしたということで行ってみようと思いました。事前にいろいろと情報を集めているとこのお店の作るスイーツがなかなか面白い。 特に紅龜粿という客家の伝統菓子をモチーフにした紅龜というオリジナルのスイーツが見た目のインパクトもあって「これは是非食べてみたい!」。ということで今回はその「菓實日」と紅龜を紹介します。
※「菓實日」では現在イートインは行っていないようです。
菓實日
ウワサの紅龜が食べたい
菓實日は台北市の萬華区にあるスイーツ店。以前からお菓子の販売は行っていたようですが今年の2月にイートインできる小さな店舗をオープンしました。
場所がちょっと変わっていて、台北の繁華街からはほど遠いエリア。最寄り駅の台鉄萬華火車站からは歩いて10分ほど、MRTの龍山寺駅からだと15ほど要します。まあ、台北市内の移動で台鉄を使うことは先ずないと思うので行くのであればYouBikeかタクシーを使うのがよいと思います。
下町の雰囲気が漂う街並みの中にお店はあります。若者の姿はほとんど見かけ無さそうな場所です。
店内は2人掛けのテーブル席が2つとカウンター席が3席の小さなスペースです。
今回このお店に来た目的はこの紅龜というスイーツ。これは紅龜粿という赤い亀の形をした伝統菓子をモチーフにした菓實日のオリジナルスイーツなのです。
紅龜粿とは台湾の他、中国の福建省、広東省、マレーシア、シンガポールなどで祝い事のあるときに食べられるお菓子で、日本紅白饅頭のようなものですね。
※下の写真が紅龜粿
※画像は台灣英文新聞より引用
紅龜の他にもオリジナリティー溢れる美味しそうなスーツがたくさんありますよ。
たぶん紅龜がこのお店の看板メニューだろうし台湾のメディアにも取り上げられているのですが、どうも地元のお客さんには紅龜以外のスイーツが人気のようです。
特にこの珍珠半糖去冰というスイーツはほとんどのお客さんが注文していましたね。うーん、これも食べてみたい・・・ 次回来たらぜひ食べてみたいと思います。
他に焼き菓子などもあります。ジャスミンのパウンドケーキって美味しそうですね。
ライチのマドレーヌとか食べてみたい・・・
敢えてアクセスの良くない場所に出店
さて、カウンターで先ず注文を済ませます。
紅龜はもちろん注文するとして飲み物を選びます。コーヒーはコールドブリュー1種、他に紅茶や緑茶、オリジナルのタピオカミルクティーそれにワインもあるみたいですね。
紅龜が甘そうな感じなので紅茶の山山來茶を選んでみました。
ほどなく紅龜と山山來茶が運ばれてきました。紅茶の横のクッキーはサービスしてくれました。ありがとう。
紅龜(200NTD)、山山來茶 自然農法蜜香紅茶(140元)
紅龜を真上から。亀の甲羅を模した形で真ん中に「寿」という文字。金粉まで散らしています。
伝統菓子の紅龜粿はもち米で作られて中に餡が入っているお餅のような食感のお菓子ですが、こちらの紅龜は酒醸(チューニャンという米から作った発酵食品)のムースに紅豆の餡、底の部分には抹茶のクッキーという手の込んだスイーツなのです。
酒醸のムースがなんとも不思議な甘さで印象的ですね。フワッとしたムースにトロッとした紅豆餡、それにサックリとした抹茶のクッキーと食感も楽しいスイーツです。
山山來茶も美味しくいただきましたよ。
スタッフに紅龜について質問しようとすると、「ちょっと待ってね」といってわざわざペンとメモ帳を持ってきていろいろと説明してくれました。
あと、何でこんな場所にお店を出したのか聞いてみると
「こんな場所でも来てくれる自分達の作るお菓子を本当に気に入ってくれるお客さんに食べてもらいたい。」
ということでした。確かにこんな場所でもお客さんは結構来てましたね〜。
お勘定をして帰るときに「これも美味しいので食べて」とカヌレをお土産にもらってしまいました。いやー、いろいろとありがとうです。ぜひまた来たいお店です。