台湾にも老舗喫茶店を意識したカフェが多くあります。特に最近は一段と増えているような気がするんですよね。しかし当然ながら現在において新規オープンしたお店であることは紛れもない事実で、真似できない部分・あえて真似しない部分というのがある。その辺の折り合いどうつけるかというのが良店たらしめる重要なポイントのような気がします。
珈琲 寶山
数十年前から存在しているような佇まい
2021年8月にオープンした「珈琲 寶山」。外観にもうやられます。この貫禄、ただものではないという雰囲気がビシビシと伝わってくる。主張し過ぎないように現代のセンスを織り交ぜながら古さを再現しているのが非常に巧みだと思います。
店内は他のお客さんがいたので撮影不可(商品はOK)。なので簡単に中の雰囲気を説明します。
店中に入るとカウンター席が7席ほど続き間仕切りを隔てて奥にはテーブル席と小上がりの席があります。カウンター席は一直線ではなく手前の方がややキッチン寄り入り込んでいる形状。また席は床より一段高いところにあるのが印象的でした。おそらく老舗喫茶店のような雰囲気を作り出そうという意図を感じるのですが、その方向性とは合わない装飾は取り入れてないのが個人的に高ポイント。まるで数十年前からここで営業しているかのような貫禄が漂っています。
席に着く際オーナーと二言三言英語で言葉を交わすと日本人だと分かったのか日本語のメニューを用意してくれました。
ハウスブレンドは深煎りの「鳶」と極深煎り「獸」の2種類。それぞれ「厚(濃厚)」「中(中濃)」「薄(普通)」が選べます。「アイス」も可ですが濃度は固定のようです。その他「カフェオレ」「オーツミルクオレ」なども。
「カフェ・ロイヤル(皇家咖啡)」というのは「カフェロワイヤル」のことですね。豆はハウスブレンド「獸」を使っているようです。
こちらはシングルオリジンのメニューですね。エチオピア、グアテマラ、パナマゲイシャなどなど。
アイスコーヒーのメニュー。「金桔咖啡」が気になる・・・
コーヒー以外に紅茶、オーツミルク、ソーダなどもあり。
プリン、チョコレートテリーヌ、ティラミスといったスイーツも。
台湾では初めて見たネルドリップ
先ずはハウスブレンドの「鳶」を「中濃」でいただきました。手沖咖啡(ハンドドリップ)はネルドリップで淹れていました。台湾では初めて見ましたね。ちなみに中国語では法蘭絨手沖(ネルドリップ)だそうです。
鳶・中濃(160元)
スイーツメニューから「布丁(pudding)」もいただきました。
布丁(pudding)(150元)
ちょっとほろ苦さがあって大人の味のプリンといった感じ。
こちらは再訪したときに注文した「咖啡+牛奶(カフェオレ)」。
咖啡+牛奶(カフェオレ)(170元)
カフェオレとともに「巧克力凍糕(chocolate terrine)」を注文。濃厚で滑らかなチョコレートの口当たりがよい、至福のひとときです。
巧克力凍糕(chocolate terrine)(150元)
気になっていた「金桔咖啡」も試してみました。台湾で何度か飲んだことがある「西西里咖啡(シチリアコーヒー)」に似た感じですが、酸味が控えめでやや甘口なのでこちらの方が飲みやすいですね~。すっきりとした味で美味しい。
金桔咖啡(180元)
小さいお店ながらお客さんが次々とやってきて人気のほどが伺えます。1人で1杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れ、淡々とオーダーをこなしていく店主の姿が印象的でした。何度も通いたくなる喫茶店です。
店舗情報
住所 | 台北市中山區長安西路36號 |
営業時間 | 14:00~22:00 |
休日 | 水 |
リンク | 珈琲 寶山 |