台中の中心部エリアは台中駅に近いほど建物は古く、廃れた雰囲気が増していくというちょっと変わった特徴があります。逆に駅から離れたSOGO周辺の勤美草悟道や、精明商圈は道も広くなり建物も新しく、普通に考えればこの辺が駅前の雰囲気だよね、という印象です。更に離れて、新光三越辺りまで来ると巨大なビルやマンションが立ち並んだ、さながらマンハッタンのような雰囲気を醸し出しています。今回紹介するお店は今年に入って台中駅の近く、つまり古く廃れたエリアにオープンしたカフェ「黝脈咖啡」。その古いエリアということを逆手にとって、おそらく残存する数も僅かであろう歴史的価値がありそうな建物を改装した非常に魅力のあるお店です。
※「黝脈咖啡」は下記に移転しました。
新住所:台中市台中路146巷2之6號
黝脈咖啡
築100年以上の建物とコーヒー関連の収蔵物
お店の場所は台中第二市場や台中公園のある辺り、比較的台中駅に近いエリアですね。台湾大道から三民路を北に入り成功路を左に曲がって70mほど歩くと黝脈咖啡が見えてきます。
この黝脈咖啡の建物がシブい。 バロック建築の建物で立ち並ぶビルのなかでも一際目立った存在です。正面には西漢丸散、蔘茸燕桂という文字がありかつて薬局として使用されていたようです。
お店のFBによると100年の歴史があると書かれていましたが、一体どのくらい古い建物なんでしょうね。100年前と言うと大正時代あたり・・・ 台中にも凄い建築物が残っているものです。
建物に合わせてこの看板。とてもカフェとは思えない茶芸館か何かのような雰囲気ですね。黝脈というのは有・賣と同じ発音で、有(ある)・賣(売る)咖啡、つまりコーヒーを売っているということですね。更に黝が黒という意味からコーヒーを示唆、脈は歷史の脈絡ということでこの場所の歴史的意義を示している訳です。
そして更にもう1つ、黝脈咖啡(ヨウマイコーヒー)という発音から~「You my coffee」~「うまいコーヒー」と日本語にまで言及しているようです(笑)。
この建物を改装してどのようなカフェにしたんだろうかと期待して店内に・・・
おーっ、いい雰囲気ですね。煉瓦造りの古さを活かした内装ですが、カウンターの赤い椅子が印象的で、何だかレトロモダンなバーのようです。
それにしても古いコーヒー関連の器具が目に着きます。これは随分古そうなロースターマシン。
他にも抽出器具や、ちょっと見ても何なのかよく分からない器具など、まるで博物館のように陳列されています。それにしてもよく集めたものですね。
このエスプレッソマシンもシブい。
今のところメニューなしのお任せ
今年1月にオープンしたばかりの黝脈咖啡、今回訪れたときにはメニューはなし。今後どうなるかは分かりませんが今のところ全ておまかせのようです。
ハンドドリップで淹れるシングルオリジンを2杯いただきました。器がまたいい味を出していますね。本当に茶芸館でお茶を頂いているような気分になります。
1杯目
1杯目、2杯目ともに2種類の器があるのは違う温度でコーヒーを楽しむ為という理由があるのです。
2杯目
最後にエスプレッソを1杯頂きました。料金は一律200元です。シングルオリジン2杯とエスプレッソで200元というのは安いですね。
エスプレッソ
民間でこれだけ古い建物は台湾でもそんなに見る機会はないですね。美味しいコーヒーを飲みながら、ぜひこの雰囲気に触れてもらいたいと思います。
店舗情報
住所 | 台中市中區成功路253號 |
営業時間 | 11:00〜2:00 |
休日 | |
FB | 黝脈咖啡 |