【四季春甜食店】創業100年超、大樹下の老舗で食べた四神冰

台湾のスイーツと言えばかき氷、豆花、仙草ゼリーなどが有名ですが中でも南国のフルーツやカラフルでバリエーション豊富なトッピングを盛りつけた鮮やかな見た目のものが人気ですね。一方、派手さはなく控え目な印象の昔ながらのスイーツに惹かれる人もいるのではないでしょうか。そういったタイプのお店は老舗である場合が多くお店の雰囲気から楽しむことができますね。

四季春甜食店

雰囲気のよい木陰の席

台中第二市場から興中街を臺中公園の方へ歩き、光復路を南へ入るとすぐに現れるのがこちらの「四季春甜食店」というお店。

スイーツ店、というとちょっとイメージが違うので「冰店」と現地の言葉をそのまま使う方がいいのかな? 日本で言う甘味処といったところでしょうか。

看板に「第二市場圓仔湯」とありますが、実は以前台中第二市場内にお店があったのがその後この場所へ移転したんだとか。何と既に創業100年を超える老舗のお店なのです。

店内席はなく騎樓とよばれる建物の1階部分のスペースを利用して営業しています。なぜかこの一角だけ街路樹があるのですが、いい具合に木陰を作っていてなんともいえない風情があります。

メニューは台湾ならではのトッピングを使ったシンプルなもの。「三樣冰」「四神冰」はかき氷、「三樣湯」「四神湯」は温かいスープです。その他に麵茶を使った「葷麵茶」や「紅豆牛奶冰」なども。

注文するとまずは各種トッピングを器に入れてその上から氷を削って盛り付けます。昔ながらのお店ではこの順での盛り付けが多いんですよね。

シブいトッピングのかき氷

注文したのは「四神冰」。先にトッピングを盛るのでご覧のように氷しか見えません(笑)。SNSどころかネットも普及していない昔は見栄えを気にすることもないですもんね。なので古いお店ではこういった盛り付けをよく見かけます。

逆に写真映えを気にする最近のお店は盛り付け順を逆にしてトッピングが目立つようにしていますね~。中にはトッピングを別盛にするお店もあります。

四神冰(60元)

ご覧のように氷の下にトッピングが隠れています。氷が全くの無色なところを見ると使われているシロップは一般的な黒糖シロップではなさそうですね。ちょっと珍しいかも。シロップに氷を溶かしつつトッピングを混ぜて食べ進めます。

四神冰」なのでトッピングは4種かと思いきや「薏仁」「綠豆」「百合」「膨大海」「洋菜」の5種類。「膨大海」「洋菜」は初見ですね。

膨大海」というのは漢方の1種でアーモンドのような見た目の植物の種子です。お湯に入れるとゼラチンのような肥大化することからそう呼ばれているんだとか。トッピングの中の黒っぽい海苔のようなものがそうですね。味はほぼ無味です。「洋菜」は寒天のことですね。

どのトッピングも味自体にはそれほど強烈なインパクトはなく食感を楽しむといった感じ。シロップの味も派手さはなく優しい甘さのかき氷といった感じですね。

有名店の見た目が鮮やかなスイーツをいろいろと食べ歩いていると、だんだんとこういった地味な見た目、味のスイーツがむしろ食べたくなってくるんですよ。なるほど長くお店が続いているのが分かるような気がします。

店舗情報

住所 台中市中區光復路108號
営業時間 13:00~20:00
休日  月
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