杏仁豆腐といえば中華スイーツとして日本人にはお馴染みですが、台湾であまり食べる機会はないのではないでしょうか。豆花のお店はたくさんありますが杏仁豆腐のお店ってそんなに見ないですよね。日本人の思い描くイメージと現実とのギャップといったところでしょうか。とはいえ全くないわけではなく、しっかりと昔ながらの味を提供し続けているお店もありますよ。
顏記杏仁露(茂豐杏仁露)
30年以上続く老舗の甘味店
迪化街の永樂市場にやってきましたよ。この辺りは今や台北の定番観光スポット、この日も大勢の観光客で賑わっていました。
今回訪れたのはこちらのお店「顏記杏仁露」。パッと見て店名らしい看板が見当たらず、壁面に「茂豐」という文字があるので「茂豐杏仁露」と呼ばれてたりもするみたいですが「顏記杏仁露」が正しい店名のようです。
もともと屋台から始まったお店で30年以上も続く老舗なんだとか。かなり人気もあるようでお店の前には人だかりができています。
看板メニューは店名からも分かるように「杏仁露」で綠豆や紅豆をトッピングすることもできます。温かいメニュー(「熱」のメニュー)では紅豆湯や花生湯などもあり油條と合わせて注文する人が多いようです。
店頭のショーケースには器に入った杏仁露がぎっしり。
杏仁豆腐というより杏仁ゼリー?
初めて来たのでまずはトッピング無しの「杏仁露」を注文してみました。注文方法は店頭で食べたいメニューを伝えてから開いてる席に座るというシステム。席数はそれほど多くありませんが回転は早いので混んでいてもそれほど待つことはないと思います。
こちらが「杏仁露」。器に入った杏仁露に氷を盛って糖水と呼ばれるシロップをかけた実にシンプルな一品。氷は粗めでかき氷というより杏仁露を冷やすためといった感じです。
杏仁露(50元)
運ばれてきたときは氷に隠れて見えませんが下には真っ白い杏仁露がズッシリと入っています。
実は杏仁露は北部と南部で作り方が違うんだそうです。製作過程で糖水を投入する南部に対して北部では食べるときに糖水を加えるんだとか。
日本人的にはどうしてもプリンのような杏仁豆腐をイメージしがちなのですが、実際に食べるとかなり違った印象ですね。プリンのような柔らかさはなくて、わりと固いゼリーのよう、いや寒天に近い食感でしょうか。
また、杏仁はご存知のように独特の風味がありますよね。でもこの杏仁露はやや控えめな印象。「あの独特の風味」の鋭さが感じられない、と言うか柔らかい感じ、と言うか。あの味が苦手だ、という人がけっこういるのではないかと思いますがこれなら食べられるのではないでしょうか。
店舗情報
住所 | 台北市大同區迪化街一段21號(永樂市場一樓1204) |
営業時間 | 9:30~18:30 |
休日 | 月 |