日本に元号があるように台湾にも西暦の他に「民國歷」という独自の紀年法があります。古いお店に行くとよく看板に「民國〇〇年」という風に書かれていて老舗であることが分かります。ところが今回紹介する台中の伝統菓子店「顏新發餅舖」はなんとその民國歷ができる以前に創業したお店。民国元年は1912年で、それよりさらに20年以上の前の1891年の創業。軽く100年以上の歴史がある老舗中の老舗です。
顏新發餅舖
なんと創業120年以上の老舗!
「顏新發餅舖」は台中市中心部の繁華街からはちょっと離れた大里區にお店があります。台中駅からバスで行く場合、50番の路線バスに乗るとよいでしょう。最寄りのバス停「中興東南路口」で降りるとすぐ目の前にセブンイレブンがありその手前に「草湖太子宮」と書かれた門があります。お店に行くにはこの門の向かいの方(写真の向いている側と反対の方)へ歩いて行きます。
お店なんかあるのだろうかという雰囲気なのですが200mちょっと歩くとお店が見えてくるのでご心配なく。
こちらが「顏新發餅舖」。なんと創業が1891年という120年以上の歴史があるお店です。
「顏新發餅舖」の商品は新幹線の駅や空港など販売を行っているようです。そのため本店での販売はメインでないのか店内の一角に展示するように商品を並べてありました。まあこんな辺鄙な場所なので本店は製造がメインなんですかね。
それでもさすがに本店だけあって品揃えは豊富です。一通り全ての商品が揃っているようです。
これどこかで見たことあるなあ、と思ったら台中駅の売店で売ってましたね。「ああ、あの太陽餅はこのお店のだったのか。」と今さら気づかされました。ちなみにこのパッケージは復刻版らしいです。
同じ太陽餅でもお土産用にいろんなパッケージがあるみたいですね。
台湾の有名な史跡や建造物のイラストが描かれたパッケージ。海外の観光客向けでしょうか。
これが今回買いたかった福源のピーナツバターを使った「花生醬太陽餅」です。10個入りと6個入りがあります。
パイナップルケーキもありますよ。これもパッケージがなかなかお洒落ですね。
その他、老婆餅や英式奶油小酥餅といったお菓子もあります。
濃厚なピーナッツの風味で存在感のある太陽餅に
というわけで目的の「花生醬太陽餅」、それとパイナップルケーキも購入してみました。
■顏新發X福源 花生醬太陽餅
顏新發X福源 花生醬太陽餅(6個入)(240元)
もう箱を開けた瞬間からピーナッツの甘い香りが漂ってきます。
フィリングだけでなく表面にもピーナッツが塗してあります。
太陽餅ってちょっと味がぼや~っとした感じがあるんですけどピーナッツバターのおかげで味の輪郭がはっきりした印象。濃厚なピーナッツの風味が存在感のある太陽餅にしてくれますねー。これは美味しいです。
■黃金鳳梨酥
黃金鳳梨酥(10個入)(300元)
ややキツネ色の生地で大きさはほどほどのパイナップルケーキです。
ここに限らず台中の伝統菓子のお店は太陽餅が主役でパイナップルケーキは脇役的な印象があるとすればそれは誤解。このパイナップルケーキも美味しい。ホロホロと歯触りの良いバターの香りが豊かな生地に滑らかなパイナップルケーキ餡がとっても食べやすいです。甘さもちょうど良い加減でもたれることなく食べることができます。
■乳酪酥
こちらはおまけしてくれた「乳酪酥」。HPには載ってないので新しい商品かな?
パイのようなサクサクの生地の中に白鳳豆沙(ナタマメの餡)と麻糬(お餅)が入っています。柔らかい甘さの餡とお餅のQQ食感の組み合わせが面白いですねー。これもなかなか美味しいです。