台北MRT、1カ月乗り放題の定期券を来年から試験販売

柯文哲台北市長は本日11月13日、来年から台北MRT全線で1カ月間乗り放題となる定期券を試験的に販売することを発表しました。料金は2500元で主にバイク通勤を行っている市民にMRTの利用を促進することが狙いとのことです。
参考:台北捷運月票2500元 柯文哲:106年推出(中央社即時新聞 CNA NEWS)

観光客には不向きか

1カ月の定期ということなので観光客にはあまり恩恵はなさそうですね。長期滞在の旅行者や留学する方などは検討の余地があるのではないでしょうか。また定期券というのは新しくカードを発行するのか? 悠遊カードとの使い分けはどうするのか? などまだまだ不明な点があります。

2,500元は高い?

2,500元という値段設定はどうなんでしょうか? そもそもMRTの料金は非常に安くて1区間の料金が20元。しかも悠遊カードを使えば20%割引になるので16元になります。例えばある程度利用距離をとって、景美駅から港墘駅まで通勤する人の場合を想定すると、当然悠遊カードを利用するものとして往復で72元。1カ月(30日として)では72元×30日=2,160元となり2,500元という元を取るには足りません。休日を考慮すればなおさらでしょう。

試験的導入なので今後に期待

価格設定の疑問については市長も認識しているようで、改革を段階的に行うと発言しています。もっと安くなれば利用価値も上がるのではないでしょうか。またバスとの連携、バスの定期券なども検討していくようです。観光客向けのプランなどもあれば嬉しいですね(MRTは充分安いのでそこまで必要はないかもしれませんが・・・)。市長の思惑としてはU-BikeやMRTを活用したクリーンな都市を目指しているのではないかと思います。その為にはバイクの交通量を削減することは必須なので、今回の政策はその一環なのではないでしょうか。問題はバイクが便利だということなんですよね・・・これを上回る便利さを提供するか、或いはバイクの便利さを奪うような政策を行わなければ改革は難しいでしょうね。ともあれ今後の展開に期待したいと思います。

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