乗りこなせればもっと行動範囲が広がる! 台湾の路線バスに乗ってみよう

台北での移動手段は専らMRT、という人がほとんどではないでしょうか。そう言う自分も台北ではほぼMRTで移動しています。しかし「MRTではちょっと遠い」というときにはタクシー・・・ いやいやタクシーもいいのですがバスを利用するという手もあります。またMRTのない地方都市ではどうしてもバスに乗らざるをえないというケースもあるでしょう。海外でバスに乗るのはちょっと自信がない・・・と思うかもしれませんが台湾でバスに乗るのは意外に簡単なのです。というわけでここでは台湾の路線バスの乗り方について説明したいと思います。

バスの種類

バスの種類は大きく分けて、都市間を結ぶ中・長距離バスの「國道客運」と、一般道路を主体に一定地域内を走る「市區公車」の2種類。「市區公車」が日本で言う、いわゆる「路線バス」にあたります。今回はこの「市區公車」の利用方法を解説します。

國道客運

市區公車

バス路線の探し方

有名な観光スポットは旅行ガイドブックなどでアクセス方法が紹介されているのでどのバスに乗ればよいかすぐにわかると思いますが、マイナーな場所など何も情報がない場合は自分で調べなければなりません。

ここではGoogle Mapを使った目的地までの最適なバス路線の探し方を説明したいと思います。例として台北のMRT東門駅から南機場夜市に行く場合のバス路線を調べてみましょう。南機場夜市はMRTの最寄り駅からは遠いのでバスやタクシーを利用する必要があるんですよね。

Google Map上のバス停のマークはこれ。出発地と目的地近くのバス停のマークを探します。

まずはMRT東門駅から。近くにあるバス停のマークをクリックします。

バス停の情報が表示されます。赤枠で囲った部分に表示されているのがこのバス停に停まるバスの路線番号です。

同様に南機場夜市近くのバス停をクリックします。

バス停の情報が表示されます。

出発地と目的地のバス停を調べた結果

出発地
バス停:捷運東門站(信義)
路 線:12、20、204、212、223、250、670、671、673、BL29、Zhongshan Main Line

目的地
バス停:南機場公寓
路 線:0 East、20、22、204、38、88、88 Shuttle、1503、Xinyi Main Line

このうち両方を通る路線は20204です。よって20204のバスに乗ればOK。どちらの路線が最適かを調べるには「台灣公車通」というアプリを使うと便利です。アプリについて詳しくは下記記事を参照してください。

出発地、目的地の2つバス停に共通する路線がない場合というのがちょっとやっかいなのですが、そのときは自分で経由地を見つけなければなりません。

運賃の支払い方法

バスに乗るときの運賃の支払い方法は「現金で支払う」方法と「悠遊カード(又は他のIC交通カード)で支払う」方法の2種類あるのですが悠遊カードを使う方が便利なのでおすすめです

悠遊カードを使ってバスに乗る場合、乗車時・下車時ともに悠遊カードをセンサーにかざします。センサーはバスの前後の乗降口に設置されていてどちらを利用してもかまいません。
※台北以外の地域では詳細は分かりませんが同様に上下車時に悠遊カードをセンサーにタッチしておけば問題ないと思います。

運賃について

台北の場合

台北市のバス運賃の料金体系は「分段收費(段票制)」という方式を取っています。これは走行ルートをいくつかのエリア(一段票、兩段票、三段票といった具合に)に区分けしてエリアを跨ぐと料金が加算されるという方式です。

台北では1つのエリア(一段票)に対して15元が課金されます。台北市内の移動であればほとんど一段票、もしくは兩段票ですね(もしかしたら三段票もあるかも)。新北市まで出るとさらに増えていきます。台北市内から九份まで行くと六段票になったりします。(2020.02.22現在)
※運賃について最新の情報は下記を参照してください。
参考:臺北市聯營公車分段票價資訊

分段收費(段票制)」について詳しくは下記記事を参照してください。

台中の場合

台中のバス運賃の料金体系は以下の通り。なんと悠遊カードを使うと10㎞以内は無料という太っ腹です。台中市中心部内での移動ならまず料金が発生することはありません。ちなみに臺中國家歌劇院から新幹線台中駅まで行っても無料でした。(2020.02.22現在)

※「10㎞以内は無料」は観光客には適用されなくなりました。

悠遊カード 10㎞以内は無料。10㎞超過は上限10元まで。
5元割引き。
現金 距離に応じて加算。
上限60元まで。

※運賃について最新の情報は下記を参照してください。
参考:臺中市政府交通局

台南の場合

台南の路線バスには以下のようなタイプがあります。

  • 市區公車:台南市中心部の比較的近距離
  • 台灣好行:台南観光地を回るバス
  • 幹支線:新營や玉井など遠距離(綠、藍、棕、橘、黃、紅の6種)

台南のバス運賃の料金体系はバスのタイプ別に「分段收費(段票制)」と「里程計費」の2種類があります。詳しくは下表を参照してください。(2020.02.22現在)
※分段收費(段票制):乗車区分に応じて料金を加算(1区分18元)
※里程計費:乗車距離に応じて料金を加算

種別 料金体系
市區公車 分段收費(一段票、兩段票)
台灣好行 33 里程計費
61 里程計費
88 分段收費(一段票)
99 分段收費(兩段票)
幹支線 里程計費

※運賃について最新の情報は下記を参照してください。
参考:大台南公車

バスの乗り方

バス停でバスを待つわけですが、乗車するバスが近づいて来たら手をあげてバスに乗る意思表示をしましょう。立っているだけではそのまま素通りしてしまうことがあるので注意です。

一般的なバスの場合は乗降口が前後にありそれぞれに悠遊カード用のセンサーがあります。乗車するときにセンサーに悠遊カードをかざしましょう。前後どちらから乗っても構いません。

バスにはいろんなタイプがあります。観光バスのようなちょっと豪華なものもあれば小型のマイクロバスのようなタイプもあったりします。

車内では到着前や出発時にアナウンスがあります。当然中国語なのでよく聞いておきましょう。「台灣公車通」というアプリで自分が乗っているバスの運行状況が確認できますよ。ただしちょっとタイムラグがあるので注意。Google Mapで現在地を確認するのもいいと思います。

下車するバス停が近づいてきたら車内にある「下車鈴」と書かれたボタンを押します。

下車するときも乗車するときと同様にセンサーに悠遊カードをかざします。前後どちらの乗降口でもOKです。

まとめ

いろいろと解説しましたがはっきり言って「悠遊カード」を持っていればバスに乗るのはとっても簡単です。手をあげて乗って悠遊カードをピッと。降りるときも悠遊カードをピッでOKです。

むしろ乗るべきバスを探すのがちょっとコツがいるかもですね。特に乗換えが発生する場合は自力で最適なルートを見つけなければなりません。便利なアプリでもあればいいんですけどね。台湾の友人に聞いても「それはない」と。もし見つけたらまた改めて紹介したいと思います。

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