【阿月子油飯】40年以上の歴史がある師大近くの油飯の老舗に行ってみた

阿月子油飯」は國立臺灣師範大學近くで営業する「油飯」の老舗。民國67年(1978年)創業ということなのでもう40年以上も続いている歴史のあるお店です。「油飯」とは日本のおこわに近く料理で、台湾では子供が生まれたときなど祝い事の際に食べることで知られています。そういう意味では赤飯に近い位置付けと言ってもよいでしょうか。その辺りの日本と台湾の違いなども意識しながら食べてみるのも面白いですね。

阿月子油飯

路地裏の油飯と米粉湯が人気のお店

阿月子油飯」は台北市民の憩いの場として親しまれている「大安森林公園」近くで営業しています。公園の南側に面した大通りの和平東路から泰順街という小さな路地に入って最初の交差点を左へ入るともうすぐにお店の前です。店名の通り「油飯」が看板メニューですが「米粉湯」も人気があるんですよ。

入り口付近にオーダーシートが置いてあるのを見つけたのですが、たぶんこれは外帶(テイクアウト)専用ですね。

お店の奥にイートインスペースがあって、その近くに置いてあるピンク色のオーダーシートが內用(イートイン)専用。店内で食べる場合はこちらのオーダーシートを取って記入しましょう。

店内はそれほど広くはありませんがテーブルが5卓ほど設置されています。といっても1卓が2人用なので席数は10人ほど。やはりテイクアウトがメインなんでしょうね。実際お店にいる間も頻繁にお客さんがやってきてテイクアウトしていました。

おや、日本語で紹介されている記事らしきものがありますね。「おこわ」と書いてますがやはり油飯とおこわは近いものがありますねー。

味わい深い油飯は必食

この日は4人でお店に来たので油飯を含めていろいろと注文してみました。オーダーシートには食べたいメニューに数量を書き込みます。桌號(テーブル番号)も忘れずに記入して店員さんに渡しましょう。

まずは主役の「油飯」が運ばれてきました。日本のおこわに比べるとやや色が濃いでしょうか。上にのっている緑色のものは「香菜(パクチー)」です。

そして大きく違う点といえば、お好みで「甜辣醬」をかけて食べるといったところでしょうか。 これ、日本人では賛否分かれるところだと思うのですが個人的にはそんなに気になりませんね。まあ「どうしてもかけて食べたい!」ということもないのですが(笑)。初めて食べるのであればまずは台湾のスタイルに倣って「甜辣醬」がけを試してみてはどうでしょうか。

で、肝心の油飯の味の方ですが、出汁がよく染みてとっても味わい深いです。モチモチとした食感もいいんですよねー。味よりむしろ食感の方が日本のおこわに近い感じがするんですよね。

台湾でご飯ものといえば魯肉飯を食べる機会がやはり多いのですが、魯肉とともにタレもかけるのでけっこうバシャバシャになることがあるんですよ。その点、油飯はお米の粒の食感がしっかりしてるところが好きなんですよ。

油飯・小(35元)

そして「油飯」とともに人気なのが「米粉湯」。なんといっても豚骨を煮て作られたスープが自然な甘味を感じる優しい味で秀逸。

はじめて「米粉湯」を食べるとその食感に驚く人が多いのですが、プチプチとした独特の歯ごたえがある麺が特徴なんですよ。見た目の印象だとかなりもっちりした食感を想像するのですが、そのギャップにちょっとビックリします。

米粉湯・大(35元)

小菜の定番「油豆腐」。日本の厚揚げによく似てますね。小吃店に行ったときは小菜コーナーに並んでるとよく選んでいるような気がします。

油豆腐(15元)

菜頭」は大根を煮た物。おでんの大根のような見た目ですが、そのまま食べるとかなりあっさりした味。なのでタレをつけていただきます。

菜頭(30元)

写真ではオーダーシートに記入していませんでしたが、後で追加で注文した「燙青菜」。野菜の種類はそのときどきで変わるみたいですね。この日使われた野菜はたぶん「大陸妹」かな? 「大陸妹」ってちょっと変わった名前なのですがレタスの一種なんです。こちらも小菜ではメニューによく見かける食材でシャキシャキした食感がけっこう好きです。

燙青菜(35元)

続いてお肉・モツ系の小菜。「嘴邊肉」は豚の口付近のお肉です。これが歯ごたえがあってなかなか美味しいんですよ。

嘴邊肉(60元)

名前の通り豚の肺です。日本だと確か「フワ」と呼ばれているのかな? これも小吃店の小菜ではわりとよく見かけます。

豬肺(30元)

生腸」は輸卵管の部分を指しています。いかにもモツといった見た目ですよね。このビジュアルで敬遠してしまう人もわりといると思うのですがぜひトライしてみてください。

生腸(50元)

文字通り大腸のことですね。これも小菜の定番で歯ごたえがあって美味しいのです。

大腸(60元)

油飯」は台湾グルメとしてはあまり認知されていないかもしれませんが、それだけに台湾に行かなければなかなか食べる機会がないと思うのでぜひ食べてみてくださいね。バリエーション豊富な小菜をあれこれ注文して味見するのも楽しいですよ。

店舗情報

住所 台北市大安區泰順街4號
営業時間  11:00~20:00、土8:00~14:00
休日  日
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