集まれ台湾タトゥーガールズ! ~台湾のTATTOO事情~

台湾へ旅行に行ったことがある方、台湾に住む人達を見てあることに気付きませんでしたか? 「タトゥーを入れてる人が多い!」と思った人は多いのでは。自分も台湾に来たときあまりにタトゥーのある人が目についたので戸惑ったものです。そう、台湾の人ってわりと簡単にタトゥーを入れるんですよね。たぶん髪を染めるくらいの感覚じゃないかな(笑)。タトゥーに抵抗感を持つ日本人の感覚とは明らかに違います。自分の台湾人の友人も半分くらいタトゥーを入れてますね。後で知って「え、そうだったの!」ということもあります(笑)。今ではもう驚きませんけどね。というわけで今回は台湾のタトゥーについての記事です。

ギャップが面白い台湾のタトゥー

タトゥーに対してあまり抵抗感のない台湾社会なんですが自分が一番驚いたのは男女問わずタトゥーを入れてる人が多いということなんですよね。昔タトゥーショップ併設のカフェに行ったとき、ちょっと見学させてもらったことがあったのですが、ちょうどカップルのお客さんがいてタトゥーを入れているところでした。ほんとにごく普通のカップルなんですよ。「ずいぶんあっさりタトゥー入れるんだなー」と。

日本でも見ないことがないわけではないですが、やっぱりタトゥーを入れてる人は例えばミュージシャンだったりなんとなくそういった独特の雰囲気があるんですよね。女性なら尚更そう感じます。ところが台湾ではごく普通の女の子がガッツリタトゥーを入れてたりしてそのギャップがほんと面白い。

いろいろ話を聞いてみるとやっぱり会社勤めの人はそんなに派手にタトゥーを入れてるのはマズいようなのですが、目立たない程度ならあまり問題ないようです。業種にもよるとは思いますが会社によっては全く気にしないところもあるみたいですね。知り合いの会社員をやってる女の子がタトゥーを入れてるので「会社に何か言われないの?」と聞くと「何も。上司はもっと入れてるもん。」だって(笑)。聞くとごく普通の会社なんですけどね。

タトゥーガールズ台湾コレクション

#1 台北市大安区(バリスタ)

台北の台湾大学近くにあるカフェ「Under Construction Cafebar(旧Hedge Cafe 對沖咖啡)」で働いている陳詠緁さん。

名前(ニックネーム)
陳詠緁

職業
バリスタ

台湾の風
なぜこのタトゥーを入れたのか教えて下さい。

左腕:女性の顔

陳詠緁
この女性の絵はメキシコ風のイラスト。自分でデザインしたの。

左腕:ハートと2つの手

陳詠緁
ハートの中で手をつないでいるのはお父さんとお母さん。お父さんも全身にタトゥーを入れてるわ。

左腕:猫

陳詠緁
これは私が飼っている猫がモデルなの。

右腕:犬の顔

陳詠緁
これも私の飼っている犬がモデル。

#2 台北市大安区(カフェスタッフ)

台北のサーフカフェ「開燈咖啡 Dawn Surf & Co. Cafe」で働く阿咪(アミ)ちゃん。スイーツ、フードメニュー担当です。

名前(ニックネーム)
張瑞芬(阿咪)

職業
カフェスタッフ

台湾の風
なぜこのタトゥーを入れたのか教えて下さい。

左腕:スイーツを作るキツネの妖怪

張瑞芬
スイーツ作りが好きなので彫師にお願いして和風の雰囲気でスイーツの絵柄をデザインしてもらったの。

左腕:鳥

張瑞芬
小さい頃から家で鳥を飼ってたの。夫(当時の彼氏)と一緒にペアでこのタトゥーを入れたの。

左腕:菊

張瑞芬
菊の花が大好き。全身に菊のタトゥーを入れたい!

右腕:波とポルタフィルター

張瑞芬
カフェをオープンしてから自分のサーフィン感とコーヒーのイメージが結びついてこの絵柄ができあがったの。

右腕:牡丹とクチナシ

張瑞芬
牡丹は母が好きな花。クチナシは父の好きだった花。咲くととてもいい香りで葉には光沢があってとてもきれい。父が亡くなってから思い出としてクチナシのタトゥーを入れたの。両親が好きな花を一緒にタトゥーとして入れておきたいと思ったの。

右腕:サーフィン

張瑞芬
サーフィンをするようになってからますますサーファーカルチャーとハワイのリゾート感に惹かれるようになったわ。それでこのタトゥーを入れたの。

#3 台北市萬華区(服飾店・カフェ店長)

大稻埕のカフェ、雑貨店、古着ショップの複合店「滿滿大百貨 muá-muá」の店長を務める潘幸均さん。服装がお店の雰囲気にピッタリ。

名前(ニックネーム)
潘幸均(潘潘、幸子)

職業
バリスタ、服飾店・カフェ店長

台湾の風
なぜこのタトゥーを入れたのか教えて下さい。

左腕:サザンカ(1番左)

潘幸均
サザンカが好きなので15歳のときに自分のサインにしてたの。

左腕:塊状花(右の3つ)

潘幸均
ボーイフレンドが彫師なの。これは彼がデザインした「塊状花」という有名な絵柄なのよ。

左腕:ハート

潘幸均
台湾では2018年末の公民投票で同性婚と婚姻の平等がテーマになったの。みんな平等に人としての権利を持っているのだから私は同性婚を支持する。それで6つの違う柄のハートのタトゥーを入れたの。意味は「世界中、みんなそれぞれの愛がある。私の愛、あなたの愛、あの人の愛、みんな愛。誰もその人なりの愛を否定できない。」

右腕:Untitled

潘幸均
これは2回に分けて彫ったの。最初は「家への地図」という図案を思いついたんだけど、その後でいくつかの小さな絵柄とかラインを付け加えたのよ。単純にその方がいいと思ったから。タトゥーは何かを記念したり個人の生命を表現したりできるんだけど、同時にシンプルに芸術の為の芸術であってもいいと思うわ。特別な意味はなくてもいい。たぶんそれがこのタトゥーの意味。

#4 台中市西区(会社員)

台中の会社で働く上班族(会社員)の小柴(しば)。休日は知り合いのカフェで修業中。日本のドラマ大好きです。

名前(ニックネーム)
しば、小柴

職業
会社員

台湾の風
なぜこのタトゥーを入れたのか教えて下さい。

お腹:蘭の花とウサギ

小柴
お父さんの干支がウサギ、お母さんの名前が「美蘭」。だからウサギが蘭の花で囲まれている絵柄のタトゥーを入れたの。

右腕:「しばコーヒー」

小柴
2018年の初めに路上販売のコーヒーショップを経験してカフェをオープンする夢が叶ったの。そのときの気持ちをずっと忘れないようにコーヒーを淹れる右手にこのタトゥーを入れたのよ。

#5 台南市中西区(パティシエ)

台南在住のパティシエHenriさん。以前経営していた「海丘甜點工作室」というお店を閉店し、現在新しいお店の準備中です。

※2019年夏に無事新店「沼澤 marsh」をオープンしました。

名前(ニックネーム)
Henri

職業
パティシエ

台湾の風
なぜこのタトゥーを入れたのか教えて下さい。

右腕:ザトウクジラと白クマ

Henri
これはザトウクジラと白クマが出会っている絵柄なの。それぞれ本来は生息地が異なる生物。でも地球温暖化によって出会うはずのない両者が出会ってしまうという悲しさを表しているの。

右腕:イッカクと白クマ

Henri
これはイッカクと白クマが出会っている絵柄。さっきの絵柄とは違って両者の生息地は同じなので出会えることが幸福だということを表してるの。

左腕:苔

Henri
苔は生命力があふれている植物。どこでも力強く生きていけるという自分の性格を表してるの。

左腕:泡立て器

Henri
これは私の商売道具。

#6 高雄市苓雅区(パティシエ)

高雄を拠点にスイーツ販売を行う「頂加 Ding+甜點工作室」のvitaさん。現在高雄で新しい店舗物件を探し中。

※2019年夏に無事「頂加甜點」をオープンしました。

名前(ニックネーム)
vita

職業
パティシエ

台湾の風
なぜこのタトゥーを入れたのか教えて下さい。

左腕:金鳳花

vita
金鳳花はわたしの誕生花なの。

左腕:犬(ブルテリア)

vita
これはわたしが10年飼っている牛頭梗(ブルテリア)。

左腕:チェスのクイーン

vita
わたしはクイーン! ハハハハハ!

腰:3つの花(紫苑、百合、水仙)

vita
お父さんの誕生花が紫苑、お母さんの誕生花が百合、お姉ちゃんの誕生花が水仙。家族みんなの誕生花を合わせてタトゥーにしたの。

まとめ

みなさんタトゥーにはいろんな思いがあるんですね。家族のことだったり、社会問題についてだったり、自分の仕事についてだったり、デザインもさることながら表現方法もなかなか興味深いですねー。自分のペットをタトゥーにしてるケースもなんだかほのぼのしますね。こうしてみるとタトゥーにはやや抵抗感のある日本人でもちょっと捉え方が変わるかもしれませんね。

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