ノスタルジックな雰囲気が漂う古い街並みが魅力の台北の観光スポット「迪化街」。日本人観光客にも特に人気のあるエリアですね。昔ながらのお店はもちろん、古民家を改装したお洒落なカフェや雑貨店なども見られることから地元の若者の姿も多く見られます。今回はその「迪化街」エリアの路地裏の奥で営業する極めて個性的なカフェ「菸花《Op118.2》」を紹介したいと思います。
~追記(2023.7.9)~
2023年3月にリニューアルして営業開始。オープン当初から使用している建物に加え、路地を挟んだ反対側にもう1棟の建物を追加。現在2棟体制で3つのカフェが営業しています。
目次
菸花《Op118.2》
2棟構成へリニューアル
南京西路から迪化街に入って最初の路地である迪化街一段14巷の入り口。「菸花《Op118.2》」はこの路地の奥にあります。
もともと右側(北側)の建物で営業していたのですが、その後路地を挟んだ斜め向かいの建物も加えた2棟構成となりました。
元の建物(北側)の1階はこれまで「菸花《Op118.2》」のオーナーと「武喵咖啡」が共同で運営していたのですが、現在は「綠菸花」として「武喵咖啡」が営業しています。
そして新しい南側の建物を1、2階を利用して「菸花《Op118.2》」のオーナー自らが「紅菸花」として営業しています。
各店舗について
紅菸花(南棟1、2階)
オーナーである高さんが仕切っているのが南側の1、2階に入る「紅菸花」。
1階がキッチンでイートインスペースは2階ですが、1階にも若干座れるスペースがあります。
2階のイートインスペース。1フロア利用しているのでリニューアル前に比べてかなり広くなって、より喫茶店らしい雰囲気になっています。
相変わらずメニューが独特。エスプレッソはあってもそれ以外のエスプレッソベースのコーヒーを置いてないのは「一席 Alone Together」時代から変わらないスタイル。
その代わり「紫蘇梅酒冰深焙」「菸花酥油奶茶」「白蘭冰茶」などの変わったメニューで訪れた人を楽しませてくれます。
この日は「美利堅檸檬水(American Lemonade)」と「胡蘿蔔蛋糕(CarrotCake)」をいただきました。
美利堅檸檬水(American Lemonade)(280元)、胡蘿蔔蛋糕(CarrotCake)
シナモンとナツメグのスパイシーな風味が効いたキャロットケーキ。レモンピールを加えたマスカルポーネのフロスティングがより重厚感のある美味しを感じさせてくれます。
2層のカラーが鮮やかな「美利堅檸檬水(アメリカンレモネード)」。
アメリカンレモネードは赤ワインをベースにしたカクテルですが、こちらはノンアルコールワインを使っているのでお酒に強くない方にもおすすめです。
前回来たときもサービスしてくれた某有名店のチョコレート。またまたいただいてしまいました。相変わらず美味しい。
こちらは前回来たときに食べた「阿芙嘉朵(Affogato)」。たぶん一番人気のメニューではないでしょうか。ほんとに美味しいのでぜひ試してもらいたい一品です。
遠景俱樂部(南棟3階)
南側の3階には「遠景俱樂部(BUENA VISTA SOCIAL CLUB)」というカフェが入っています。店名は1932年〜1962年にキューバの首都ハバナに存在した会員制音楽クラブの名前から取ったのだそうです。
実はこちらのお店、2022年8月21日に閉店した「咖啡基 Coffee G.」のオーナーが手掛けているんだとか。「咖啡基 Coffee G.」もここから数十メートル離れた同じ路地沿いにあったお店です。改めてこの場所で再出発ということでしょうか。
綠菸花(武喵咖啡)(北棟1階)
北側の1階では引き続き「武喵咖啡」が「綠菸花」として運営しています。
店内やや雰囲気が変わったようで陽射しが入り明るくなった印象ですねー。
「阿芙嘉朵(アフォガード)」など「紅菸花」と重なるメニューもありますが、こちらにしかないラインアップもありますね。特にかき氷(刨冰)に興味津々・・・
よく見ると確かにかき氷機がありますね・・・
かき氷が気になったのですが、まずはコーヒーからということでこのときは「手沖冰咖啡」をいただきました。かき氷は次回必ず食べる。
手沖冰咖啡(250元)
店舗情報
それぞれ営業時間、休日が異なるので注意
住所 | 南側:台北市大同區迪化街一段14巷37號 北側:台北市大同區迪化街一段14巷38號 |
営業時間 | 紅菸花:13:00~20:00 綠菸花:10:00~18:00 遠景俱樂部:13:00~20:00 |
休日 | 紅菸花:奇数週の木、偶数週の水木 綠菸花:奇数週の火水、偶数週の火 遠景俱樂部:水木 |
IG | 菸 花《Op118.2》 |
過去記事
止まることのない創造力
台北の人気観光スポット「迪化街」の路地裏へ。ちょっと入り組んだ場所で最近の台北ではあまりお目にかかることのない光景。なんだか台南を彷彿とさせる雰囲気があります。
この路地裏の奥にあるお店が今日の目的地であるカフェ「菸花《Op118.2》」です。
こちらのカフェ、2021年の2月に台北松山文創園區内の「閱樂書店松菸店(既に閉店)」に併設される形でオープンしたのですが、その後移転して現在はここ迪化街で営業しています。
古ビルを改装したいかにも迪化街らしいカフェなのですが、単に雰囲気だけで終わらせることのできない一味違うお店なんですよ。
この日も平日にもかかわらず順番待ちができるほど。席数が少ないとはいえ驚きの人気ぶりです。
こちらの方がこのお店を手掛ける老閣の高さん。実は2020年の7月に閉店した人気店「寅樂屋」のオーナーだった方です。たぶん知ってる人も多いかと思います。
台湾のカフェ業界ではよく知られる有名な方で、これまで次々と新しいお店やイベントを手掛けてきました。2001年にオープンした「咖啡黑潮」にはじまり「三葉蟲咖啡(TRILOBITE)」「咖啡小自由」「寅樂屋」「一席 Alone Together」そして現在はここ「菸花《Op118.2》」でその創造力を発揮しています。
店内をよく見ると「寅樂屋」時代の名残がところどころにあってなんだか懐かしい気分になります。
店内に並ぶ大量のレコードは「寅樂屋」の隣で営業していた「一席 Alone Together」にあったものですね。
ショーケース内のカップは販売されているようです。相変わらずいいセンス。他にもジャム、チョコレートなどもあり。
喫茶店のようなカフェのようなメニュー
さて、こちらがメニュー。ラム酒やマロンクリームを合わせたウィンナーコーヒー「蘭姆酒維也納」「栗子維也納」など喫茶店を思わせるようなメニューもあれば、ピスタチオを使ったアフォガート「開心果阿芙嘉朵」のようにカフェらしいメニューもあるのが面白い。
お酒入りのメニューもけっこうありますねー。このあたりも過去に手掛けてきたお店を知っている人であれば納得というところではないでしょうか。
まずは高さんがおすすめしてくれた「開心果阿芙嘉朵」をいただきました。アフォガートって小さな器に入ったアイスクリームとエスプレッソというイメージなのですが、ちょっとしたパフェみたいなレベルで出てきて笑いそうになりました。
エスプレッソをかけたアイスクリームにさらにピスタチオクリームを添え、ピスタチオそのものもトッピングされています。
開心果阿芙嘉朵(350元)
このピスタチオクリームが美味しい。ピスタチオの食感もいいアクセントです。
そしてピスタチオクリームを楽しんだ後はアフォガートが待っているという至福の一品です。
サービスでいただいたチョコレート。老閣の高さんは国内で顔が広いだけあり、いろんなお店と協力することがよくあるのですがこちらもその一環。市内の某チョコレート店が提供しています。はっきりいってめちゃくちゃ美味しい。
こちらもサービスしてくれた「酥油奶茶」。つまりバターミルクティー。ほんのりバターの塩気が感じられて面白い。
最後に「熱咖啡(Hot Coffee)」を注文。久しぶりに会った高さんといろんな話をしながらのんびりと過ごすことができました。
熱咖啡(Hot Coffee)(250元)
帰り際に教えてもらったのですが、近くお店の向かいにあるこちらのビルも借りてさらに拡張するそうです。次に来たときはどんなことになっているのか、新たな展開を期待して再訪することにしましょう。
■店舗情報
住所 | 台北市大同區迪化街一段14巷38號 |
営業時間 | 13:00~20:00 |
休日 | 水(毎月第2、第4)、木 |
IG | 菸 花《Op118.2》 |