台湾国内に160店以上（2022.12.26現在）を展開する人気カフェチェーンの「cama café」。コーヒーを飲む白いマスコットが目印、といえばピンとくる人がいるのではないでしょうか。チェーン店ながら各店舗に焙煎機を設置するという、他のカフェチェーンとは一味違った独自路線を歩んでいます。今回はその「cama café」が松山文創園區の古跡に2022年の夏にオープンした2店目となる旗艦店「CAMA COFFEE ROASTERS 豆留文青」を紹介したいと思います。
CAMA COFFEE ROASTERS 豆留文青
80年超の歴史的建造物を利用
台北市の國立國父紀念館近くにある松山文創園區にやって来ました。ここはかつてタバコ工場だった場所をリノベーションして文化創意のテーマのもとに文化、芸術の発信拠点として活用されています。観光スポットとしても人気のある場所ですね。
2001年、台北市政府により第99番目の市の史跡に指定され、園区内は次のように計画されました。市の史跡（オフィス建物・1～5号倉庫・製造工場・ボイラー室）・歴史建築物（検査室・機械修理工場・育児室）・特色建築（バロック庭園・生態景観池・浴場・多目的ホール）。
台北市政府観光伝播局 公式HPより引用
近年、園区内の空間再利用を活性化させるため、芸術文学・文化創意・デザインなどのパフォーマンス活動と連動、台湾創意デザインセンターとの合作で「台湾デザイン館」を設置し、国内著名のガラス工房とガラスアートを融合した「小山堂」を創設。軽食レストラン（機械修理工場内）もあり、園区はデザイン・文化創意産業の基盤拠点へと格上げされました。
松山文創園區ではギャラリー、イベントスペース、図書館などの施設が整備されています。
今回の目的は一番下の札にある「CAMA COFFEE ROASTERS 豆留文青」ですよ。
ちなみにここは生態景觀池のほとりの休憩スペース。
そしてその休憩スペースのすぐそばにある重厚な建物に入っているのが「CAMA COFFEE ROASTERS 豆留文青」です。
この建物はかつてのたばこ工場「松山菸草工廠」の鍋爐房（ボイラー室）として1939年に建設されたもので、現在は台北市の古蹟（古跡）に指定されています。
その鍋爐房を台湾のカフェチェーン「cama café」が許伯元建築事務所と協力して3年の歳月をかけてリノベーションを行い陽明山の「CAMA COFFEE ROASTERS 豆留森林」に続く2店目の旗艦店「CAMA COFFEE ROASTERS 豆留文青」として2022年8月5日にオープンしました。
ではさっそく中へ入ってみましょう。
イートインする場合は入って右手にあるカウンターで受付を行います。テイクアウトの場合は正面のカウンターで注文します。
「cama café」といえば小ぢんまりとした店舗というイメージがありますがこの旗艦店は全く別物。広々としたスペース、それに天井が高くて気持ちの良い空間ですね～。
「CAMA COFFEE ROASTERS 豆留文青」では台湾産のコーヒー豆を使ったドリップコーヒー、また高い人気を誇る台北のバー「Room by Le Kief」のオーナーであるSeven氏の協力のもと開発されたコーヒーを使ったカクテルなど独特な独特なメニューも用意されています。
スイーツやフードメニューも趣向を凝らしたものが多くあり店舗自体のみならず内容にも相当なこだわりを持っているという熱意が伝わってきます。
その他、店内ではコーヒー器具や自家焙煎のコーヒー豆、オリジナルグッズなども販売。
「cama café」のマスコット「Beano」もいましたよ。
旗艦店ならではの独創的なメニュー
さて、入り口で受付を済ませた後店員さんに案内されて席へ。その際、QRコードが記載された明細を渡されるのですが、これを読み取ってオーダーするとのこと。
というわけでスマホでQRコードを読み取ってみます（クリップボードの方のQRコードではありません）。
こんな感じでメニューが表示されるので食べたいものを選んでオーダーすればOK。店員さんとやり取りすることなくその後商品が運ばれてきます。
ちなみにこの時点では清算は済んでいません。清算は退店するときに入り口のカウンターで行うので忘れないようにしましょう。
この日いただいたのは「水泥拿鐵」と「杏仁蘋果塔」。
水泥拿鐵（250元）、杏仁蘋果塔（180元）
お水や食器類などはこちらからセルフサービスで。
スイーツメニューから選んだ「杏仁蘋果塔（りんごのアーモンドタルト）」。何気なく食べたけど「そういえばここcama caféだったな・・・」と一般の「cama café」とのギャップを今さらながら感じてしまいました。
こちらは「水泥拿鐵」。「水泥」というのはセメントという意味。店舗に使用されている鍋爐房（ボイラー室）の外壁をイメージした黒ごまラテです。ちょっとアルコール（ウイスキー）も入ってるようでなかなか独創的メニュー。
ココナッツパウダーが付いています。お好みでこれを加えて飲んでみてくださいとのこと。
トッピングされたクリームにも黒ゴマが。
ココナッツパウダーを入れて飲んでみます。やや味がマイルドになったかな？
食事を終えて帰るときにこちらのカウンターでで清算します。
「cama café」は台湾のカフェチェーンの中でも独特な存在だけに旗艦店も実に面白い店づくりをしていますねー。松山文創園區に来たときはぜひとも立ち寄ってほしいカフェです。
店舗情報
| 住所 | 台北市信義區光復南路133號（松山文創園區内） |
| 営業時間 | 11:00～21:30、金～日10:00～22:30 |
| 休日 | |
| FB | 豆留文青 Cama Coffee Roasters |
