今、台湾のチョコレートが面白い。最も有名で勢いがあるのが以前紹介した屏東の「福灣巧克力」のチョコレート。日本でもかなり知名度が上がっていますね。大きなきっかけは世界中のチョコレートの中から優れたものを競うICA(インターナショナルチョコレートアワード)で多くの賞を獲得するという快挙からなのですが、実は他にもICAで受賞された台湾のチョコレートがあるんですよ。今回はその中の1つ台北の「九日風」を紹介したいと思います。
※「九日風」は閉店しました。
九日風
古亭近くの実力派チョコレートショップ
「九日風」は台北にあるチョコレートショップ。MRT古亭駅から歩いて5分ほどの場所にお店があります。
小さなお店ですがICA(インターナショナルチョコレートアワード)のアジア大会、世界大会で数々の賞を獲得した実力派のチョコレートショップなのです。
以前紹介した迪化街の「COFE 喫茶咖啡」と共同でチョコレートの開発も行っているそうですよ。
店内は小ぢんまりとした小さなスペース。
イートインスペースもあるので店内でいただくこともできますよ。
店内ではチョコレートをはじめさまざまな商品を販売しています。
こちらは2018年のICAアジア大会、及び世界大会で受賞したチョコレート。
詰め合わせもあります。
ベトナム、コロンビア、ペルー、そして台湾などさまざまな国のチョコレート。
マンゴー、グアバ、パイナップルなど台湾ならではのジャムも販売しています。
こちらはボンボン・ショコラタイプのチョコレート。
チョコレートケーキも。これは店内で食べたいですねー。
ICAで受賞したチョコレートの数々
というわけで「九日風」のチョコレートを購入してみましたよ。まずは2018年のICAのアジア大会、及び世界大会で受賞したチョコレートを含む「ICA世界巧克力大賽得獎系列」。
ICA世界巧克力大賽得獎系列(888元)
中には3種類のチョコレートが3つずつ入っています。
■復刻(冬瓜茶、薑、茶酒)
赤い水滴のような形をしたチョコレートは「復刻」。ICAアジア大会の「Flavoured ganaches or truffles with combination coating or filling部門」で銀賞を獲得しています。
「復刻」には冬瓜茶、薑(しょうが)、茶酒が使われています。冬瓜茶は飲んだことがある人しか分からないと思いますが確かにその風味を感じますね。それに甘さの中に生姜のツンとした刺激があって面白い。
■在欉紅一號(百香果、芭樂、紅烏龍)
こちらの黄色いチョコレイトがICAの世界大会の「White chocolate ganaches or truffles部門」で銀賞を獲得した「在欉紅一號」。百香果(パッションフルーツ)、芭樂(グアバ)、紅烏龍が使われたいかにも台湾らしいチョコレート。
甘酸っぱい風味はパッションフルーツかな? そこへ烏龍茶の風味がふんわりと漂うちょっと不思議な感覚。フルーツティーを思わせる味でこれはなかなか美味しいですね。
■可可三味(麻油、醬油、九層塔)
最後は「可可三味」。これも「復刻」と同じくICAアジア大会の「Flavoured ganaches or truffles with combination coating or filling部門」で銀賞を獲得しています。
これはなんと麻油、醤油、九層塔(台湾バジル)というおよそチョコレートとはかけ離れた食材が使われています。甘さの中に醤油と九層塔(台湾バジル)の味ははっきりと分かりますね。特に九層塔(台湾バジル)の風味の存在感が強い。3つの中でも特にクセのあるチョコレートですが意外に違和感を感じさせないのはさすがですねー。
もう1つチョコレートバータイプの「2018 ICA 得獎三入禮盒」も購入。こちらは2018年のICAアジア大会、及び世界大会で受賞したチョコレートの詰め合わせです。
2018 ICA 得獎三入禮盒(1,190元)
「烏魚子」「牛蒡」「川貝枇杷膏」という3種類のフレーバーのチョコレートが入っています。
(右)烏魚子:ICAアジア大会「銀賞」
(中)川貝枇杷膏:ICAアジア大会「銀賞」、ICA世界大会「銅賞」
(左)牛蒡:ICAアジア大会「銀賞」、ICA世界大会「銀賞」
■烏魚子(黑金:Black Gold)
まずはこちら、烏魚子(カラスミ)のチョコレート。チョコレートにカラスミですよ(笑)。確かに台湾らしいフレーバーですが一体どんな味なのか・・・
裏返してビックリ。本物のカラスミが塗してあります。これはすごい(笑)・・・ しかしこれが意外に合う。カラスミの塩気がチョコレートの甘さを引き立ててなかなか美味しい。ちょっと高級感(カラスミだからというわけではなく)も感じさせてくれます。
■川貝枇杷膏(萬靈丹:elixir)
これも面白い、のど飴でお馴染みの「京都念慈菴」の「川貝枇杷膏(風邪を引いたときなどに飲むシロップ)」味のチョコレート。しかも名前が「萬靈丹:elixir」ですよ、エリクサー。体力が回復するんでしょうか(笑)。「いったいどんな味なんだろう」と食べてみたところ・・・「???」。そんなに特別シロップの味は感じないかな? これまで食べた中では一番プレーンな味だと思います。
■牛蒡(甘苦人生:C’est la vie)
最後はなんと牛蒡風味のチョコレート。「牛蒡なんてどうやってチョコレートと合わせるの・・・」と恐る恐る食べてみてビックリ、確かに牛蒡の味。不思議な感覚ですねー、でもそんなに違和感がないんですよ。「甘苦人生」という名前がついてるようにちょっと苦味の効いたチョコレートです。
店舗情報
住所 | 台北市大安區和平東路一段75巷1號 |
営業時間 | 12:00~19:00 |
休日 | 月火 |
FB | 九日風 |