【協興珍餅店】台東のご当地スイーツ「封仔餅」を求めて台東天后宮近くの老舗へ

台中の太陽餅、新竹の竹塹餅、台南の椪餅、花蓮の花蓮薯、苗栗の肚臍餅、基隆の咖哩酥などなど台湾にもご当地の伝統菓子があります。日本ではあまり知られてないかもしれませんが台東にも「封仔餅」という地元では有名な伝統菓子があるのです。実は自分も今まで食べたことがなく今回の台東旅行ではぜひ食べてみたいと思っていました。

協興珍餅店

創業80年超の老舗

台東市内の仁愛街、奥に見えるのは台東天后宮です。

台東天后宮が間近に見える仁愛街沿いで営業する「協興珍餅店」は80年以上続く老舗。台東名物の「封仔餅」をはじめ太陽餅などの食料品を販売しています。

小ぢんまりとした店内ですがさまざまな商品が並んでいます。

正面の一番目立つところに陳列されているのが「封仔餅」。綠豆の他、白豆、紅豆、肉餅、芋頭など全部で5種類あるようです。

基本は10個入ですが半分の5個入もあります。

常温での保存期間は紅豆、白豆、芋頭が4日、綠豆が6日、肉餅が10日。肉餅が一番短そうなイメージなんですがちょっと意外ですね。しかしどちらにしても日持ちを考えるとお土産向きではないので現地で食べてしまうのがベターですね。ちなみに肉餅は10日なのでなんとかなるかも・・・ と考える人がいるかもしれませんが肉なので日本に持ち込み不可ですよ。

封仔餅の他に太陽餅も人気があるようです。

その他にもいろんな伝統菓子類を販売しています。

なぜか藍白拖と呼ばれる(赤もある)台湾のスリッパが売られています。大きさからみて子供用のようですが何か意味があるんでしょうか?

昔懐かしい駄菓子なども販売。なんだか店内の雰囲気からして柑仔店(雑貨屋)のような印象ですねー。

コンビニでよく見るつまみのような魚介系のお菓子がありました。なんだかんだ言ってこれ美味しいんですよね。

綠豆と肉餅の封仔餅

そもそも封仔餅とは何か? 一般的に台湾では昔から中秋節に月餅を食べる習慣があります。しかし当時の台東では貧しい生活をしていた人が多く、精巧な模様が施された月餅や広東風の月餅は高価で買うことができる人は限られていたそうです。そこである和菓子職人が安価な材料を使った庶民向けの月餅を作ったのが封仔餅の起源なんだとか。そして現在では台東で月餅といえば封仔餅というのが定着しているそうです。

さて、その封仔餅ですが5種類のうち綠豆と肉餅を選んで買ってみました。それぞれ半分サイズの5個入りです。

封仔餅・綠豆・5入(100元)、封仔餅・肉餅・5入(110元)

まずは肉餅から。ちなみにこのパッケージがレトロでいいですねー。

紙の包みの中にさらにビニールがあるのですが袋状ではなく封仔餅をくるんでいるだけなので迂闊に取り出そうとするとバラバラと落ちてしまうので注意。

肉餅は表面にゴマがまぶしてあります。中に入っているは豚肉餡。包みの裏側には冬瓜肉餅と表記されているのですが成分を見ると冬瓜の記載は無いんですよね。冬瓜も使われてるのかな? 新竹の竹塹餅に似てるような気もしますが・・・・ しかし竹塹餅はお菓子というイメージが強いのに比べるとこちらはどちらかというとお惣菜に近いような印象。ちょっと甘味のあるコロッケを食べているような感じでしょうか。

綠豆の方も食べてみましょう。

肉餅に比べてやや厚みがあるでしょうか。

やや厚めの生地の中には綠豆の餡がぎっしりと詰まっています。そして最も印象的だったのは生地なんですよね。台湾でよく買う中華菓子は生地がサクサクした食感のものが多い気がするのですがこれはしっとりして日本の饅頭に近いようなイメージ。そのせいか何か親近感を覚えますねー。無骨ながらほっこりとした口当たりでなかなか美味しいですよ。

こちらはおまけしてくれた太陽餅。

太陽餅といえば台中ですがぷっくりとして台中の太陽餅とはちょっと印象が違います。

中は空洞で薄く餡が入っています。サクサクと食感がよくてどちらかというと台中の太陽餅よりも好きかも。

初めて食べた封仔餅ですがなかなか興味深い。ぜひ違う味も食べてみたいと思います。

店舗情報

住所 台東縣台東市仁愛街84號
営業時間 9:00~22:00
休日  
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