9月21日、行政院(日本でいう内閣)は7日分の祝日を復活すると正式に発表しました。と言われても我々日本人にはなんのことだかピンときませんよね。つまり早い話が、たった今から祝日が増えた、ということです。どういうことなのか説明しましょう。
※アイキャッチ画像及びページトップ画像は自由時報FPより引用
目次
2015年に7日分の祝日削減が決定(運用は2016年から)
実は昨年(2015年)、2016年から完全週休二日制になることが決まりました。実際には既に学校や企業はほとんど週休二日となっていたのですが、正式に全ての職種において実施されることになったようです。ところがこれと引き換えに(たぶん)7日分の祝日が廃止されることになり台湾人大激怒です。ただでさえ祝日が少ないのに、いきなり7日も減らされたらそりゃ怒りますよね・・
※画像は自由時報Facebookより引用
参考:周休2日砍勞工7天假 勞團闖勞動部抗爭
消えたはずの祝日復活
ところが先日9月21日、削減されたはずの祝日7日分が復活するとの発表がありました。これは今年1月16日に実施された台湾総統選挙で民進党の蔡英文主席が当選し、史上初の女性総統誕生。また同時に行われた立法院選で民進党が初めて過半数となり政権交代を果たしたことが大きく関わっているようです。
参考:政院正式公告 勞工7天國定假日復活
参考:<台湾の総統選>日米、初当選の蔡英文氏に祝辞
で、復活した祝日というのは以下
1月2日 | 開國紀念日隔天 |
3月29日 | 革命先烈紀念日 |
9月28日 | 孔子誕辰紀念日 |
10月28日 | 行憲紀念日 |
10月31日 | 先總統蔣公誕辰紀念日 |
11月12日 | 國父誕辰紀念日 |
12月25日 | 行憲紀念日 |
台湾人の反応は?
ちょっと、にわかに信じられなくて友人に聞いてみました。
友人A「そんなはずは無いと思うけど・・・」
友人B「え、いつ!?」
友人C「しょっちゅう変わるからよくわかんない。」
全然周知されてないですね・・・ なんか興味が無いというか、どうでもよさそうな感じが(笑)
適用はなんと今年から!
そして何が凄いかというと、なんとこれ今年から、そうたった今から適用されるのです!! もう今年も半年以上過ぎてるのに年の途中から急に祝日が増えるとかムチャクチャだ(´Д`;) で、当然いろいろと問題が起きてくると思うのですが・・・
既に過ぎてしまった2日分は補填なし
そう、既に1月2日(開國紀念日隔天)と3月29日(革命先烈紀念日)は過ぎてますよね。結局今年はこの2日は補填無しということで、残りの5日が対象となるようです。これは仕方無いですね。でも来年からは当然7日全てが適用されます。
先ずは9月28日の教師節、でも先生は休めない!?
9月28日の孔子誕辰紀念日は通称「教師節」と呼ばれて学校の先生を労う日とされています。実際、生徒が先生に贈り物をするといった光景が見られます。今回の決定でまず最初に訪れる祝日がこの教師節。ところが今回の祝日復活の決定はどうも労働者を対象としているようなのです。(すみません、まだちょっと詳細を掴んでおりません。)その為、学校は通常通り授業が行われるので当然先生も休めるはずがなく・・・ 教師節なのに先生が休めない! という矛盾が起きています。
有民眾直言「教師節老師沒有放,只有勞工放,真的蠻奇怪的」,還有老師認為,「928應該讓老師及勞工一起休,或是不要用教師節的名字來休,不然真的不太能接受。」
ETtoday 東森新聞雲より引用
「教師節に教師が休めなくて他の労働者だけが休めるなんてそんなのおかしい。」「教師も休めるようにすべきだ。さもなくば教師節なんて名前を付けない方がいい。とても受け入れられない。」
といった意見が・・・ まあもっともですよね。でもそうなると当然学校も休みですね(笑)。
カレンダーはどうする?
※画像は台北駐日経済文化代表処HPより引用
もう既に発行済みのカレンダーはどうするんでしょうね? 作り直すのかな? 多分そのままで乗り切るような気がします(笑)。
まとめ
政治の影響で政策が変わるというのは分かりますが、それにしても年の途中で祝日が増えるとか衝撃的ですね。日本ではあり得ない・・・ せめて来年からというのが日本人の感覚ではないかと思うのですが、まあ台湾らしいというか、融通が利きすぎるというか(笑)そこがいいところでもあるんですが・・・ 日本がガチガチ過ぎるのかな? 兎も角、祝日復活してよかったですね。来年また「やっぱり減らします」なんてことにならないように(笑)