台湾のタクシーでトラブルに遭わない為に知っておきたいこと

台湾へ旅行に行ったらタクシーを利用する機会が必ずあると思います。台湾のタクシーは日本に比べると運賃が非常に安いのでついつい移動が樂なタクシーを使ってしまいたくなるんですよね。もちろん快適な旅行の為にタクシーを活用するのはOK。ただしやっぱり日本のタクシーとは違うということをしっかり頭に入れておきましょう。うっかりした気の緩みから思わぬトラブルに遭ってしまうということもないとは言えません。というわけで今回は台湾のタクシーの利用方法、料金、注意すべきことなどを紹介したいと思います。

台湾のタクシーについて

タクシーのカラーは黄色

台北駅などの主要駅や大きな百貨店の前で黄色の車両がたくさん列をなしているのを見てわかるように、台湾のタクシーはカラーが黄色に統一されています。都市中心部ではたくさん走っているのでちょっと待っていればすぐにタクシーを捕まえることができます。台湾ではタクシーのことを「計程車(jì chéng chē)」といいます。

台湾のタクシー料金

台湾のタクシーは日本に比べると料金がかなり安くなっています。台北の場合だと初乗り運賃が70元(約257円:2018年6月現在)なのでいかに安いかというのが分かるかと思います。

地域によって若干違いがあり、台北や高雄などの都市部では初乗り運賃が70元~85元、花蓮や宜蘭など地方では初乗り運賃が100元~120元と、どちらかというと都市部の方が安い傾向にあります。

参考までに台北台中台南のタクシー料金は以下のようになっています(2018年6月現在)。

台北の場合

日中 夜間(23:00~6:00)
距離/時間 料金 距離/時間 料金
初乗り運賃 1.25㎞ 70元 1.25㎞ 90元
加算料金(距離) 200m 5元 200m 5元
加算料金(時間) 80秒 5元 80秒 5元

台中の場合

日中 夜間(23:00~6:00)
距離/時間 料金 距離/時間 料金
初乗り運賃 1.5㎞ 85元 1.5㎞ 105元
加算料金(距離) 200m 5元 200m 5元
加算料金(時間) 120秒 5元 120秒 5元

台南の場合

日中 夜間(23:00~6:00)
距離/時間 料金 距離/時間 料金
初乗り運賃 1.5㎞ 85元 1.25㎞ 85元
加算料金(距離) 250m 5元 200m 5元
加算料金(時間) 180秒 5元 150秒 5元

参考:計程車費率如何計算?(臺北市公共運輸處)
参考:臺中市計程車費率表(臺中市政府交通局)
参考:計程車運價收費標準(臺南市公共運輸處)

また以下のような場合、追加料金が発生することがあります。
※地域によって異なります。
・トランクを利用する場合。
・春節の期間に利用する場合。
・空港~市内の利用の場合。

観光地や地方で利用する場合は行き先によってはメーター制ではなく運転手と料金を交渉することもあります。また特に有名な観光地などは予め料金が決まっているケースもあります。
(例)台鉄瑞芳駅~九份:205元(春節は245元~265元)

比較的安全、でもやっぱり注意が必要

台湾のタクシーは他国に比べても安全な方だと思います。特に最近は以前にくらべると運転やドライバーの態度などもかなり改善されたという話も聞きます。

とは言ってもやはり日本と同じ感覚で利用するというにはギャップがあるのも事実。そこはキッチリ頭に入れたうえで利用することが大切ですね。

運転は荒い

以前よりもマシになったとはいえ、運転が結構荒いというのは今でも感じます。まあ、これはある程度我慢するしかないのですが、あまりに酷くて身の危険を感じるレベルであれば思い切って途中で下車してタクシーを乗り換えるというのも1つの手段です。

タクシーの乗り方

手を挙げてタクシーを止める
これは日本と同じ、タクシーに乗りたいときは手を挙げて呼び止めます。

ドアは自分で開ける
これが知らないとちょっと戸惑うポイント。車の外でじっと待っててもドアは開きません(笑)。自分でドアを開けて乗り込みましょう。分かっててもついついやってしまうことがあるんですよね(笑)。

場所を伝えるときは地図より住所がよい
これは自分の経験上感じたことです。便利がよいのでGoogleマップを見せて「ここに行きたい」と伝えることがよくある、いや「よくあった」のですが、意外にうまく伝わらないことが多いのです。それに運転手に高齢の方が多いので、そもそもマップが小さくてよく見えないということも結構あります。

なので、住所を伝える方がわりと伝わります。口頭だと難しいので紙に書いて見せるのがよいですね。住所が分からないのであれば目的地近くの交差点を「〇〇路×〇〇街」というような表現で説明すると上手く伝わります。

基本的に支払いは現金
一部カードが使えるタクシーもありますが基本的に現金しか使えないと思っておいた方がよいです。また小銭や100元札など少額のお金を持っておく方が無難です。

チップは不要
台湾では日本と同じようにチップの習慣はないので支払う必要はありません。

降りたらドアは自分で閉める
これもついついやってしまいがちなのですが、降りたらドアを開けっ放しにしないように(笑)。忘れずに自分でドア閉めましょう

台湾のタクシーでトラブルを回避する為に

他の交通手段があるならタクシーは利用しない

台北や高雄ではMRTがあるので、それに比べるとわざわざ高いタクシーを利用することはないですね。また最近ではYouBikeも充実しているのでそちらをメインに利用するのがよいと思います。タクシーは「他に交通手段がない」「どうしても急いでいる」といった場合の利用に留めておくのがよいですね。

客引きしているタクシーは避ける

駅前や観光地などではよく見られる光景です。必ずしもみんながみんな悪意があるわけではないと思いますがやはり避けるのが無難ですね。

運転手の名前とメーターを確認

メーターを確認すること、とよく言われますが個人的にメーターの無い(或いはあっても使ってない)タクシーっていうのは出くわしたことはありません。とは言え念の為確認しておくと安心です。パッと見てよく分からない場合もあるのですが、初乗り運賃を把握してその数字が表示されている機器を見つけてください。あと運転手の名前が書かれた写真入りの証明書があるはずなのでそちらも確認しておくとより安心です。

Googleマップでルートを確認

台湾にいるときだけでなく日本でもやっていること。個人的にこれが一番効果があります。予め目的地をマップで把握しておけばタクシーが正しいルートで走っているのかリアルタイムで確認できます。

運転手が気を利かせて近道などするケースもあるので一概には言えませんが、明らかに遠回り、または間違った方向へ向かっている場合は運転手に指摘することでトラブルを回避することができます。

問題はいつでもネット接続できる環境を整えておく必要があること。なのでプリペイドSIMを購入する、或いはレンタルWiFiを利用するなどの準備をしておくことをおすすめします。

配車サービスを利用する

どちらかと言うと個人タクシーより大手タクシー会社の方がよい(あくまでどちらかと言えばというレベルですが)。配車サービスを利用すると大手タクシー会社を利用することになるのでその点では安心です。また記録が残るというのもポイントです。

タクシーの配車サービスは以下のようなアプリを利用する方法やコンビニから呼び出す方法があります。アプリの場合はプリペイドSIMなど使っていて台湾の電話番号を所有している必要があります。

アプリを利用する

コンビニを利用する

これまで遭遇したおかしなタクシー

参考までに自分が経験した「ちょっと?なタクシー」のお話をします。はっきり言ってこれまで深刻な被害に遭ったことはありません。「運転が荒いなー」と感じることはよくありますが、わりと良心的なタクシーもたくさんいます。

ですが時々「日本ではありえないな・・・」といったタクシーに出くわすこともあります。

運転中バイクと喧嘩を始める
台湾では膨大な数のバイクが道路を走っているのでトラブルもよく起こってます。このときバイクと接触しそうになったのをきっかけにタクシーとバイクの運転手が運転しながら口論をはじめました。「おいおい、勘弁してくれよ」って感じでしたねー。

異常に視力が悪い
住所の書かれている名刺を渡して「ここに行きたい」と告げたのですが、運転手の視力が悪すぎて読めない! その後運転しながらなんとか読もうとして名刺を顔に近づけたり、遠ざけたり、挙句の果てには窓から手を出して読もうとしたり・・・ いくらなんでもそれはなかろう、と。そもそもそんな視力で運転して大丈夫?

会話に夢中になって目的地を通り過ぎる
自分が日本人だと分かっていろいろと話しかけてくるお喋りな運転手。まあフレンドリーなのでそれは別に構わないのですが、話に夢中になりすぎて目的地をスルー。「あれっ?」っと思って慌てて運転手に言うと「あ、ゴメンゴメン」と。うーむ・・・。 このときもGoogleマップでチェックしてたので早く気づいてよかった・・・

不可解な迂回
目的地まで乗った場所から同じ道を真っすぐ進むだけ、という状況にも関わらずなぜか意味の分からない迂回。よほど混雑してるのか、または工事中、それとも事故でも? でも特に問題は無さそう・・・ 大した距離ではなかったので結局何も言いませんでしたが、後で会社にクレーム入れようかとも考えてしまいました。

まとめ

台湾のタクシーは日本に比べると非常に安いのでとても便利。有効な交通手段であることは間違いありません。でも慣れてくるとついつい心が緩みがちになってしまって、思わぬトラブルに遭遇する可能性も否定できません。

初めて台湾に行くという人はもちろん、リピーターの人であっても常にじゅうぶんな準備と心構えで臨むようにしましょうね。

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