台湾のみならず海外旅行へ出かけたときの課題の1つが旅行中のネット接続。方法はいろいろとありますが現地のプリペイドSIMを購入するのはかなりおすすめ。もしSIMフリーのスマートフォンを持っているのであればプリペイドSIMを試してみるのはいかがでしょうか。初めて台湾へ旅行に行くという人など、どうすればよいのかよく分からないという方もいると思うので、ここではプリペイドSIMを利用するメリット、販売場所、購入方法などを分かりやすく解説したいと思います。
目次
他のサービスとの比較
無料WiFi以外に台湾でネット接続する方法としては主に以下の3種類があげられます。
- 日本の通信キャリアの国際ローミングサービスを利用する。
- 海外用のレンタルWiFiを利用する。
- 台湾の通信キャリアのプリペイドSIMを購入する。
台湾で上記3つの方法でネット接続を行った場合のそれぞれの利用料金を比較してみたいと思います。
比較対象としたのは下記のサービスで、例として2泊3日で3日間利用した場合(1日あたり1GB未満の利用とする)を想定して検証します。
国際ローミングサービス
ブランド | 商品/サービス |
ドコモ | パケットパック海外オプション (3日間プランを利用) |
ahamo | - |
au | 世界データ定額 (早割キャンペーンを利用) |
ソフトバンク | 海外あんしん定額 (72時間プランを利用) |
楽天モバイル | - |
海外用レンタルWiFi
ブランド | 商品/サービス |
Sakura Mobile | 4G/LTE 使い放題 (現地で受取・返却) |
プリペイドSIM
ブランド | 商品/サービス |
中華電信 | 4G計日型預付卡(3日型) |
各サービスの料金は以下の通り。
ブランド | 利用料金 | 内訳 |
ドコモ | 2,480円 | 3日間プラン:2,480円 |
ahamo | 0円 | - |
au | 1,470円 | 490円×3日 |
ソフトバンク | 2,940円 | 72時間プラン:2,940円 |
楽天モバイル | 0円(※1) | - |
Sakura Mobile | 2,040円 | 680円×3日 |
中華電信 | 約1,324円(※2) | 3日型:300元 |
※1 国際ローミングサービス自体の利用に料金は発生しませんが、海外でのデータ通信量は従量課金制である国内の料金プランのデータ通信量に加算されます。
※2 2023年2月24日時点での為替レートを適用した金額です。
「ahamo」「楽天モバイル」は申し込み不要で台湾でも国際ローミングの設定をONにするだけで利用できるので普段使っているスマホをそのまま持ち込んでネット接続すればOK。
ただし国内向けの料金プランのデータ容量を消費するのでその点については注意が必要。海外旅行ではどうしてもデータ通信量が増えてしまいがちなのでデータ容量の残量に気を配りましょう。
参考:楽天モバイル(公式)
参考:ahamo(公式)
それ以外のサービスと比べるとプリペイドSIMがいかに安いかというのがよく分かると思います。またデータ容量無制限でネット接続することができ、さらにテザリングも可能(5Gの商品はテザリングにデータ容量制限あり)というのもポイントが高いです。
プリペイドSIMのメリット
現地の通信キャリアが販売するプリペイドSIMを使うことのメリットとして以下のようなものがあげられます。
- 安くてデータ容量無制限で利用できる。
- スマホ1つでよいので身軽。
- 台湾の電話番号が使える。
上記で示したように比較的安く、しかもデータ容量無制限で利用できるのは大きなメリットでしょう。また、レンタルWiFiのようにWiFiルーターを持ち歩く必要がないのでスマホ1つで身軽に行動できます。
そして何と言っても大きなメリットなのが「台湾で有効な電話番号が使える」ということ。また、この点が国際ローミングサービスとは大きく異なるところです。
台湾の電話番号が手に入ることで何が違うのかというと、登録時に電話番号を必要とする台湾のサービスが利用できるということです。
最も分かりやすい例では、台湾のシェアサイクルサービスであるYouBikeが悠遊カードで利用できること。会員登録するには台湾の電話番号が必要であり、会員登録しなければ悠遊カードの登録もできません。
YouBikeは会員登録しなくてもクレジットカードを使ってレンタルすることができるのですが、デポジットが必要だったり、毎回アプリを使ってQRコードの読み取りが必要だったり、やはり便利さは各段に違います。
プリペイドSIMの料金
「中華電信」「台湾大哥大」「遠傳電信」の3社とも商品タイプ、料金ともにほとんど違いはないのでどれを選んでも問題ないと思いますが、敢えて言うなら比較的安定感のある「中華電信」が無難だと思います。また「中華電信」はeSIMも対応しているのでeSIMで購入を希望している人にはおすすめです。
データ容量については有効期間内は使い放題のデータ容量無制限。テザリングはいずれの商品も利用可能で、5Gでは3GB(3日)、5GB(5日)、7GB(7日)と制限がありますが4Gは制限なく利用できます。
5GのSIMカードの料金
商品タイプ | 販売価格 | |||
有効期間 | 無料通話 | 中華電信 | 台湾大哥大 | 遠傳電信 |
3日 | 50元 | 500元 | 500元 | 500元 |
5日 | 100元 | 600元 | 600元 | 600元 |
7日 | 150元 | 800元 | 800元 | 800元 |
4GのSIMカードの料金
商品タイプ | 販売価格 | |||
有効期間 | 無料通話 | 中華電信 | 台湾大哥大 | 遠傳電信 |
3日 | 100元 | 300元 | 300元 | 300元 |
5日 | 50元 | 300元 | 300元 | 300元 |
5日 | 300元 | - | 500元 | 500元 |
6日 | 50元 | - | 400元 | - |
7日 | 100元 | - | 450元 | 450元 |
7日 | 150元 | 500元 | - | - |
8日 | 50元 | - | 450元 | 450元 |
10日 | 100元 | 500元 | 500元 | 500元 |
15日 | 100元 | 700元 | 700元 | 700元 |
30日 | 430元 | 1,000元 | 1,000元 | 1,000元 |
プリペイドSIMの購入方法
台湾の空港で購入
台湾の主要空港では各通信キャリアがカウンターを設置して(一部代理店あり)プリペイドSIMの販売を行っています。
空港 | キャリア | ||
中華電信 | 台湾大哥大 | 遠傳電信 | |
桃園国際空港(第1T) | ○ | ○ | ○ |
桃園国際空港(第2T) | ○ | ○ | ○ |
台北松山空港 | ○ | ||
台中国際空港 | ○ | ○ | |
高雄国際空港 | ○ | ○ |
空港でプリペイドSIM購入に必要な物は以下です。第二身分証明書は運転免許証、マイナンバーカードなどが該当します。
- SIMフリーのスマートフォン
- パスポート、及び第二身分証明書
- 現金(台湾ドル)
※台湾大哥大はクレジットカードも可
購入方法は簡単、カウンターで希望の商品を伝えればOKです。SIMの設定はたいていの場合スタッフが行ってくれます。
オンラインで事前予約して購入
「中華電信」「台湾大哥大」「遠傳電信」いずれのプリペイドSIMもオンライン旅行予約サイト「KKday」から事前予約を行って現地の空港で受け取ることができます。
「KKday」で購入する場合、支払いはオンラインで行われます。特に「中華電信」は現地の空港で直接購入すると現金での支払いとなる為、事前予約することで貴重な現金を減らすことなくプリペイドSIMを手に入れることができるというメリットがあります。
※受取りのカウンターは直営ではない場所の場合もあるので「KKday」のサイトで要確認。
中華電信
3日通、5日通、6日通、7日通、8日通、10日通、15日通、30日通などのタイプから選択可能。
●KKday 中華電信プリペイドSIMカード4G(台湾の空港で受取)
台湾大哥大
3日通、5日通、6日通、7日通、8日通、10日通、15日通、30日通などのタイプから選択可能。
遠傳電信
3日、5日、7日、8日、10日、15日、30日などのタイプから選択可能。
出発時に日本の空港で購入
テレコムスクエア(Telecom Square)の空港カウンターでは中華電信のプリペイドSIMを購入することができます。商品のバリエーションには限りがあるようですが、出発前に日本で購入できるのは安心感がありますね。販売を行っているのは下記の空港です。
新型コロナウィルスの影響で販売を一時中止。
※2023年2月24日現在
空港 | 場所 | 営業時間 |
成田空港 | 第1ターミナル地下1階 | 7:00~21:00 |
成田空港 | 第1ターミナル 4階 | 7:00~18:00 |
成田空港 | 第2ターミナル3階出発ロビー | 7:00~21:30 |
成田空港 | 第3ターミナル本館2階 | 6:00~21:30 |
羽田空港 | 国際線旅客ターミナル 3階出発ロビー | 6:30~23:00 |
関西空港 | 第1ターミナルビル1階到着ロビー | 7:00~22:30 |
福岡空港 | 国際線ターミナルビル1階 | 7:00~21:30 |
新千歳空港 | 新千歳国際線2階到着ロビー | 8:00~20:00 |
※販売場所の詳細は下記参照
参考:テレコムスクエア空港カウンター
プリペイドSIMの継続利用について
通常、プリペイドSIMはリチャージを繰り返すことで何度も使用できるのですが、台湾の空港で販売されている旅行者向けのプリペイドSIMは有効期間を過ぎるとリチャージすることも不可能となり、その後は一切使用できません。
再度台湾を訪れる予定があるなどの理由からSIMカードを継続して使用したい場合は、旅行者向けの商品ではなく通常の店舗で販売されているプリペイドSIMを購入することをおすすめします。