台南にある「博仁堂中藥舖」は気軽に漢方を使った料理をいただくことができるお店。もともと台北で「慶餘堂」という店名で営業していた中藥行(漢方のお店)が1961年に台南へ移転し「益智堂」という名前を経て「博仁堂」として営業。その後漢方業界の縮小により一度店を閉めようと考えたのですが、現在6代目のエリックさんがお店を継ぐにあたって「博仁堂中藥舖」として漢方を使った料理を提供するお店へと転換を図ったのです。
博仁堂中藥舖
西門圓環近くの薬膳料理のお店
博仁堂中藥舖は民権路と民族路の間にある小さな路地に店舗を構えます。西門路から西門圓環の手前にある細い通りを入っいくと・・・
正面に開基武廟原正殿という廟が見えてきます。その手前にある「博仁堂」という看板を掲げたお店が「博仁堂中藥舖」。
店内に入るとまさに老舗の中藥行の雰囲気。知らずに入ったら飲食店だとは思わないでしょうね。
注文はオーダーシートで行うのですが、そこに書かれてある桌號(テーブル番号)がちょっと不思議。番号を書くスペースがなく、代わりに「國醫柱石」「道高德厚」「澤被同儔」「術紹岐黃」「外帶」をチェックするようになっています。「なんじゃこりゃ?」。外帶はテイクアウトのことなのですが、他はなんのこと・・・
答えはこれ。各テーブルに書かれた文字を差しています。つまり番号を記入する代わりに自分の座っているテーブルの文字をチェックするというわけです。
それにしてもシブいですよね、このテーブル。
さて、メニューですがメインは漢方を使ったスープ、お粥など十数種類。単品で注文することも可能ですが套餐というセットメニューにすると+100元で以下が付いてきます。
- 當日食蔬(日替わりの野菜料理)
- 在地好米飯又は安定麻油麵線から1品
- 養生飲品(メニュー参照)から1品
- 甜點(メニュー参照)から1品
身体に染みわたるような味わいの薬膳スープ
悩んだ末に注文したのは人參豬心湯盅。套餐にして安定麻油麵線、冰糖百合銀耳・冷、仙楂洛梅瓶を選んでみました。
人參豬心湯盅・套餐(220元)
ボトル入りの仙楂洛梅。サンザシ入りのドリンクで独特の酸っぱさがあります。
メインの人參豬心湯盅。豬心(豚ハツ)の他、ナツメなども入っています。漢方入りのスープはあっさりした味ですがじっくりと身体に染みわたっていくような味わい。身体の芯から温まっていくような美味しさでした。
ご飯か麺線か選べるのですが個人的にはこの麺線が好き。ゴマ油の風味がよくて美味しいんですよ。ちなみにスープに入れて食べるわけではありません。そのまま食べます。
當日食蔬(日替わりの野菜料理)とデザートの冰糖百合銀耳(冷)。
冰糖百合銀耳は木耳が入った甘いスープで冷たいのと温かいのが選べます。さすがデザートまで医食同源と徹底していますね。
漢方というとちょっと難しいイメージがありますが博仁堂中藥舖では気軽に薬膳料理をいただくことができます。北区にある手艸生活 Hand Haabu Livingと同様、入門にはもってこいではないでしょうか。
店舗情報
住所 | 台南市中西區西門路二段300巷27號 |
営業時間 | 11:00~13:30、16:00~22:00 |
休日 | 火 |
FB | 博仁堂中藥舖 |