現在の台北市大安區にあたる地域の一部にかつて「錦町」と呼ばれた場所がありました。現在の和平東路一段、杭州南路二段、潮州街の一帯がその場所にあたり、ここには「錦町日式宿舎群」という古い日本建築の建物が今でも残っています。大安區と言えば台北市の中でも特に都会度の高いエリアなのですが「台北にもこんな古い建物が残っているのか」とちょっと感心してしまいます。今回はその「錦町日式宿舎群」の一部をリノベーションしてスイーツ店へと生まれ変わった「金錦町 jin jin ding」を紹介したいと思います。
金錦町 jin jin ding
日本家屋をリノベーションしたスイーツ店
台北の人気エリア永康街からちょっと離れた金華街沿いにある金錦町 jin jin ding。今年(2019年)2月にオープンしたばかりのスイーツ店です。かつての錦町日式宿舎群の中の金華街84号と86号にあたる古い日本家屋をリノベーションした店舗は必要以上に手を加えず元の状態を極力維持しているのだろうという気遣いが伺えます。
錦町日式宿舎群について
錦町日式宿舎群は、日本統治時代の台湾において台北市錦町に建てられた中等階級のための官舎群で、昭和前後に建設されました。錦町の日本宿舎は台湾総督府殖産局山林課所属の職員宿舎で、当時は「錦町六条通り」と呼ばれていました。
※臺北旅遊網 travel taipei HPより引用
店名の「金錦町」というのは金華街と錦町からとったのかな?
金錦町 jin jin dingは販売専門のお店とカフェの2店で構成されています。向かって右側が販売専門店。
左側がカフェとなっています。
店内も古さを活かしたリノベーションが施されています。やはりどこか日本っぽさを感じますね~。
さて、お店の雰囲気は古き良き日本、といった感じなんですが金錦町 jin jin dingのスイーツはその雰囲気とは全く逆のイメージなのです。
まずはパイナップルケーキ。2種類のフレーバーがあってこちらは日曜(土鳳梨 / 金鑽鳳梨)。5個入りと10個入りがありそれぞれ230元と400元。
もう一つは黒いパッケージが印象的な木樨(竹炭鳳梨酥 / 桂花鳳梨)。パイナップルケーキの色も真っ黒です。こちらも同じく5個入りと10個入りがありそれぞれ230元と400元です。
それぞれ5個ずつ入ったものもあります。こちらは400元なので若干お得。
パイナップルケーキもなかなか独特なんですが金錦町 jin jin dingの真骨頂はそれ以外のスイーツに顕著に現れます。「幾何(幾何学)」というのがこのお店のテーマなのですが、まさに宇宙を思わせる不思議な形をしたスイーツがズラリ。
一見とてもスイーツには見えませんよね。いったいどんな味がするんでしょう。
ロールケーキもこのルックスですよ。
こちらはどうやら金錦町 jin jin dingの一押しらしきスイーツ「蜂蜜蛋糕」、つまりカステラですね。ただしただのカステラではない、表面に金箔をあしらったなんともゴージャスなカステラです。
これは抹茶フレーバー。やはり表面が金箔で覆われています。
キンモクセイの香りが印象的なパイナップルケーキ
2種類のパイナップルケーキ「日曜(土鳳梨 / 金鑽鳳梨)」と「木樨(竹炭鳳梨酥 / 桂花鳳梨)」をそれぞれ購入しました。
日曜(土鳳梨 / 金鑽鳳梨)・5個入り(賞味期限20日)(230元)
普通のパイナップルケーキと比べてちょっと黄色みがかっているのが特徴。中央には金箔があしらわれている上品で高級感漂うパイナップルケーキですね~。
クッキー生地はサクサクとした食感。パイナップル餡は土鳳梨酥特有の濃い色合いで果肉感があります。ほどよい酸味で美味しいですねー。
木樨(竹炭鳳梨酥 / 桂花鳳梨)・5個入り(賞味期限20日)(230元)
竹炭が練り込まれた真っ黒い生地がインパクトありますね。こちらも真ん中に金箔があしらわれています。
見事に真っ黒なクッキー生地ですが、炭の味がするかな?という程度です。パイナップル餡には桂花(キンモクセイ)が使われていて、これが食べるとキンモクセイのいい香りが口の中に広がって美味しいんですよー。
どちらも美味しかったのですが特に木樨(竹炭鳳梨酥 / 桂花鳳梨)の味が印象的でした。真っ黒いパイナップルケーキと言えば高女婿が有名ですが個人的には金錦町 Jin Jin Dingの方が好きですねー。
お店の雰囲気もよくてお土産にパイナップルケーキを買うにはおすすめです。カフェに立ち寄ってオリジナルの不思議スイーツを食べるのもいいですね。
店舗情報
住所 | 台北市大安區金華街84、86號 |
営業時間 | 11:00~21:00 |
休日 | |
HP | 金錦町 JIN JIN DING |
FB | 金錦町 Jin Jin Ding |