「海外であまり頻繁にクレジットカードを使いたくない。」「クレジットカードは盗難に遭ったとき怖い。」という人もいるのでは。そんな人には海外プリペイドカードがおすすめです。また万一のことを考えてクレジットカードと併用するのも賢い使い方です。
海外プリペイドカードにはキャッシュパスポート、Money T Global、ネオ・マネーなどいくつかありますが、今回は海外ショッピング利用時のコストが日本最安とも言われる海外プリペイドカード「マネパカード」について、そのメリット・デメリットを検証してみたいと思います。
※アイキャッチ画像及びページトップ画像はManepa Card マネパカード HPより引用
マネパカードとは?
マネパカードはクレジットカードとは違ってプリペイドカードというものです。一時的に借金をして利用するクレジットカードに対して、事前にチャージした分しか使えないという仕組みです。スイカ(Suica)をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。マネパカードは入金したお金を事前に外貨両替してチャージすることで海外で利用できるという便利な海外プリペイドカードなのです。
マネパカードのメリット
15歳以上から審査なしで作ることが可能
一般的にクレジットカードを作るには与信審査が必要ですが、事前にチャージした金額分しか使用できないプリペイドカードであるマネパカードは与信審査なしで作ることが可能です。
また15歳から75歳未満までの日本在住の方なら誰でも申込みができるので成人であることを問われることもありません。なので未成年の海外留学などでも使えますね。
プリペイドカードなので使い込む心配がない
海外旅行では楽しさのあまりついつい買い物に夢中になってしまいがち。後ですごい金額の請求がきてビックリ、なんていう経験がある人もいるのではないでしょうか。その点マネパカードは事前にチャージした金額分しか使用できないプリペイドカードなので使い込む心配はありません。
また海外旅行で注意しなければならないのが盗難ですね。サイフを盗まれて知らぬ間にキャッシュカードが使われていた、という状況は絶対に避けたいところです。しかしマネパカードなら入金されている以上の金額を使われる心配はないのでセキュリティという観点からも安心ですね。
入会金・年会費が無料
やはりここが一番気になるところでは? 年に1回行くかどうかわからない海外旅行のためにクレジットカードやプリペイドカードを作るのに年会費を取られるのはつらいですよね。しかし嬉しいことにマネパカードは入会金・年会費無料です。
仮に海外旅行でしか出番がなくそれ以外のときは持っているだけ、という状況であったとしても年会費を払う必要がないので作っておいても損をすることはありません。
ATMで現地通貨を引き出すことができる
マネパカードはマスターカードのマークのあるお店で食事や買物をすることができます。またそれだけでなく海外旅行先でマスターカードのマークの付いているATMから現地通貨を引き出すことができます。
日本もそうですが海外でもクレジットカードの使えない、現金支払いしか受け付けないお店もあるので。やはりある程度の現金を持ってないと不便ですね。そういう意味でもマネパカードを持っていれば手持ちの現金が少なくなってきたときでも安心です。
日本国内でも使用可能
海外プリペイドカードには海外のみ利用可能で日本国内では利用できないものもありますが、マネパカードは日本円をチャージしておけば全国のマスターカード加盟店で利用することができます。
海外のみ有効なプリペイドカードの場合、チャージした金額を使い切らないと出金する以外に次に海外へ行くまで手を付けることができません。その点マネネパカードは使い切れなかったお金を専用口座内で日本円に両替すれば国内で使用することができます。
海外・国内ショッピング利用で1.0%のキャッシュバック
マネパカードは海外・国内にかかわらずショッピング利用金額の1.0%がキャッシュバックされます。しかもポイントではなく「現金でキャッシュバック」なのが嬉しいところです。
普通クレジットカードはポイントで還元されるケースがほとんどなのでこれは大きなメリットといえます。マネパカード使用後(翌月10日、土日祝の場合は翌営業日)に専用口座の残高に自動的に利用額の1.0%が加算される形でキャッシュバックされます。
両替レートの良い時に両替できる
一般的にクレジットカードの両替レートは利用者が決めることはできません。ショッピングをしたタイミングで決まってしまいます(厳密にはショッピングの数日後クレジットカード会社に売上データが届いたタイミング)。そのときのレートが有利であれば嬉しいですがいつもそうとは限りませんね。
一方でマネパカードは専用口座へ入金したお金(円)を自分の好きなタイミングで他の通貨へ両替することができます。なのでレートのよいタイミングで両替しておき、海外旅行へ行ったときに使うことができるので利用時のレートの良し悪しに左右されることがないのです。
下に例を示します。分かりやすくするため手数料などは考えないものとします。
マネパカードは旅行前に1ドル100円のタイミングで500ドル分両替して、旅行時1ドル110円として500ドル分の買い物をした場合のマネパカードとクレジットカードを比べてみます。
旅行前 (1ドル=100円) |
旅行時 (1ドル=110円) |
実際に使った金額 | |
クレジットカード | - | 500ドル買い物 (=55,000円) |
55,000円 |
マネパカード | 500ドル分両替 (=50,000円) |
500ドル買い物 | 50,000円 |
上記のように500ドル分の買い物をすると5,000円もの差がついてしまうわけです。もちろん逆の結果になってしまうことも考えられますが自分の納得したタイミングで両替することができるのです。
チャージ手数料、ショッピング決済手数料が不要
海外プリペイドカードは入金~ショッピング(又はATMから現金引き出し)までに一般的に以下のような手数料が発生します。しかしマネパカードはこのうちチャージ手数料、決済手数料がかかりません。
入金 | 両替 | チャージ | ショッピング | ATM使用 | |
ショッピング | 振込手数料 | 両替手数料 | チャージ手数料 (不要) |
決済手数料 (不要) |
- |
ATM使用 | - | ATM手数料 |
利用時のコストが安い
マネパカードを発行している株式会社マネーパートナーズはFX(外国為替証拠金取引)サービスをメインとしている企業です。
通常、海外でクレジットカードをショッピングに利用すると為替手数料、海外事務手数料などの手数料が発生し、これらがコストとなります。しかしマネパカードはFXサービスの仕組みを活かしてこれらのコストを安く抑えることができるのです。
下記のように例えば1,000ドル(約11万円)分の買い物をした場合、手数料のコストは約半分ほどになっているのが分かります。そのため使えば使うほど恩恵が受けられるというメリットがあります。
※画像はManepa Card マネパカード HPより引用
【C】
マネパカードのデメリット
入金、両替、チャージなどが面倒
これはマネパカードだけに限った話ではありませんが、一般的に海外プリペイドカードは利用するまでに事前準備をしておく必要があります。カードを持っていくだけでOKというクレジットカードに比べるとこの点は少々面倒ですね。
マネパカードの事前準備は以下の通り。どれもネットで行うことができるのでそうすれば多少手間も軽減できます。
(1)専用口座に入金
(2)他の通貨へ両替
(3)カードへチャージ
国内のATMからは現金を引き出せない
マネパカードは国内のマスターカード加盟店でショッピングに利用することは可能ですが、国内のATMから現金を引き出すことはできません。
なので海外利用で使い切れなかった残高を国内で利用するのであればマネパカードを使って買い物をするか、専用口座から出金手続きを行って自身の銀行口座に出金する必要があります(出金手数料:540円)。
取り扱い通貨以外は手数料が発生する
マネパカードの対応通貨は、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、香港ドルの5種類です。ただし、これら以外の通貨を使用する国でも米ドルをチャージしておくことでマネパカードは利用できます。
※画像はManepa Card マネパカード HPより引用
上記5種の通貨に対応しない国で利用した場合、自動的に「米ドル⇒対象国の通貨」に両替が行われるのですが、その際「クロスボーダー手数料」と呼ばれる利用額の3%が米ドル残高から利用額とともに引き落とされます。
利用コストが安いマネパカードですが、米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、香港ドル以外の通貨で利用する場合は、その恩恵にあずかれないというデメリットがあります。
紛失・盗難などによる不正利用時の補償が弱い
マネパカードは、ICチップ搭載によるスキミング対策、24時間対応のサポートデスク、カードショッピング保険、チャージ・カード利用時におけるメール通知などそれなりにセキュリティ対策が充実しています。
しかし一方で紛失・盗難などによって不正利用された際の補償は行われません。カードを紛失したり盗難にあったりした場合はカード会員専用サイトからカードの利用停止を行うことができますが、停止までに利用された金額については補償されません。
カード利用を停止するまでの間に不正利用された場合、被害額は補償されません。
※Manepa Card マネパカード HPより引用
カードを紛失された場合は、カード会員専用サイトにログインいただき、カード利用を停止してください。
カードの利用停止処理をした時点での利用可能残高(チャージ済)を補償致します。
マネパカードを上手く使うには
台湾で利用した場合のことを考えると「利用コストを安く抑えられる」というマネパカードの恩恵は受けられません。
なので現金が少なくなったときの保険としてマネパカードを使うのがよいと思います。現金とクレジットカードをメインに利用して、万が一手持ちの現金が少なくなってきたらマネパカードを使ってATMから現金を引き出すといった使い方ですね。残高が残っても次回また使えばいいし、国内でも使えるので問題ありません。
マネパカードは利用機会が少なかったとしても年会費がかからないので特に損になるということはないです。作っておいていざという時に使えるようにしておくのも良いかと思います。もちろん米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、香港ドルが使える国へ行ったときは積極的に使うと良いですね。
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マネパカードの申込み方法
マネパカードの申込み方法については下記を参考にしてください。