今回はカレーのお店を紹介。台湾でカレーって・・・と言わずに見てやってください。面白いお店があるのです。台北ではすでに大人気、日本でもわりと知られているのではないかと思います。台北101がすぐそこに見える場所にあるカレー小食堂の寅樂屋。信義路と光復南路の交差点の北西側に延吉街という小さな通りがあり、交差点からこの延吉街に入ってすぐの場所にお店があります。最寄り駅のMRT信義安和駅からは歩いて5、6分ほどです。コーヒーのスペシャリストであるオーナーが過去にさまざまなカフェで培った経験と、オーナーのお母さんが日本から台湾に持ち帰ったカレーの味。これらが融合した素晴らしいお店なのです。今回はこの寅樂屋を紹介したいと思います。
※「寅樂屋」は閉店しました。
寅樂屋
日本にもゆかりのあるカレー専門店
オーナーのおじいさんが若いころ訳あって日本へ移住することになり、熊本で食堂を経営していました。その後オーナーのお母さんがその食堂を手伝うことになり、その時の日本の味を台湾に持ち帰りました。
そして現在寅樂屋がある場所で日本風のカレーと甜不辣(テンプラ:さつま揚げのような台湾風の練り物)のお店をはじめました。しかし古い建物だけに、数年前修復を余儀なくされました。これを契機に大幅にリニューアルを行って2013年に現在のカレー専門店、寅樂屋として営業を始めたのです。
以前のお店からはガラッと印象をかえた日本風のちょっとお洒落な印象の店構えになっています。お店のデザインはオーナー自信が行ったそうで、いろんなところにこだわりが詰まっています。
店内は12席のテーブル席と3席ほどのカウンター席があります。壁に鏡を設置することで窮屈さを緩和するなどの工夫が施されています。
オーナーの家族は日本に深い関わりがあることから至る所に日本を感じさせるアイテムがあります。
正真正銘の日本カレー
カレーはややピリ辛で重厚な風味の牛肉咖哩(ビーフカレーと、まろやかでフルーティーな風味の豬鶏咖哩(ポーク&チキンカレー)の2種類。どちらもライスが通心粉(コンキリエというパスタの一種)が選べます。
また14:00~21:00はコーヒーやアイスクリームなどのメニューも注文可能です。コーヒーに梅酒や泡盛を合わせたものや、火藥紅茶という杉の木を燻製して作られる紅茶を使ったミルクティーなど面白いメニューがあってこちらもおすすめです。
ピリ辛味の牛肉咖哩を選択、それに味噌湯(味噌汁)と福神漬、荷包蛋(目玉焼き)も付けます。福神漬けはわざわざ日本から輸入しているそうなので料金が発生するのはやむを得ないところ。
牛肉咖哩・飯(200元)、味噌湯(20元)、荷包蛋(20元)、福神漬(15元)
柔らかく煮込まれた牛肉がごろごろと入っています。ニンジンやジャガイモも入っていて紛れもない日本カレーです。やや辛口、そして濃厚でコクがあって美味しいですよ。日本の味が恋しくなったら間違いなくおすすめです。豬鶏咖哩(ポーク&チキンカレー)や通心粉(コンキリエ)バージョンも美味しいのでこちらもぜひ。
夜になってもお客さんが途絶えることがありません、大盛況ですね。日本のラーメンが台湾で人気なのは知ってましたがカレーもなかなか人気があるんですね。
帽子をかぶって接客しているのがオーナーの高さん。コーヒー、ウィスキーのスペシャリストでもあります。
台湾では冬至の日に湯圓(白玉団子の入った温かいスープ)を食べる習慣があるのですが、それに因んで寅樂屋ではコーヒーの中に団子を浮かべた寅樂屋オリジナルの1日限定、咖啡湯圓を提供しています。
これは以前頂いた金木犀をあしらった咖啡湯圓。金木犀のいい香りがたまらないですね〜。
こちらは今年提供された芝麻咖啡湯圓。毎年いろいろと工夫を凝らしています。運よく冬至の日にお店を訪れたら是非注文してください。
興味深かったのはお店のスタッフが手の空いているときも私語などせず常に客席に注意を払っているところや入口付近でお客さんの誘導やメニューの説明をしているところ。日本の飲食店のサービスに精通したオーナーの指導が徹底しているんでしょうね。
台湾旅行中に日本の味が恋しくなった人はぜひ。そうでない人も日本と台湾の文化が融合した素敵なお店なのでぜひとも訪れてみてください。
店舗情報
住所 | 台北市大安區延吉街294號 |
営業時間 | 11:30〜21:00 |
休日 | |
FB | とららくや(寅樂屋) |